3Dって…スゴイの?

2010-12-01 05:49:28 | Daily Life
美しい映像の話の繋がりで…。

最近、テレビも映画も3Dって賑やかだ。
で、試しに近所の電気屋で3D試写を見てきたのだが…『気持ち悪い…』おいらはパスだ。

何が気持ち悪いのかと言うと、画面全体が浮き上がってくるところ。
これは、人間の視覚の感覚と違う…。

人間の目をカメラのレンズで言うと、50mm 相当のレンズで見ていると思えば良い。
50mm のレンズで撮った写真を見れば、それが人間の視野…と言うわけだ。

でもね、人間の視覚というのは良くできているもので、
視野は視野でしかなくて『見ているもの』とは違う。

どういうことかと言うと…
視野の中の『ある一点』を見ているとき、その周りの『視野』はぼやけてしまうのだ。
例えば、キーボードのほぼ中央にある『G』のキーを見た時、テンキーは見える?
テンキーは見えるけど、読めないでしょ?
つまり、見ているものが『Gのキー』で、テンキーは『視野』。

カメラのレンズは、人間の視野よりも広い範囲を写す『広角レンズ』と、遠くのモノを大きく写す『望遠レンズ』がある…。
本当にそう言う意味なの?
おいらは違うと思っている。

遠くの山並みを見て『良い天気だねぇ…。』と思うのが広角…自分の目が、遠くの視野全体をとらえているから。
歌舞伎役者の大見得を見て『成田屋!…(これは團十郎だね)』と掛け声を掛けるのが望遠…周りは霞んで、役者の大見得しか見ていないから。

つまりさ、50mm 相当の単焦点レンズしか持っていない人間の眼は、脳との連携で広角と望遠を自在に操っているんだと思うんだ。
カメラには人間の脳の部分がないから、その部分を視野を広げるか狭めるかで映像に『その感覚』を作りだしている。
だからさ、本当は 広角レンズ=拡散 望遠レンズ=集中…という名前の方がシックリするんだと思うんだよね。

カメラマンが、監督が、どのように画を見てもらいたいか…は、その視野の広さで大きく変わる。
広角レンズを使えば全体にピントが合うし、望遠レンズを使えば目標物の周囲はボケる。

ここまで理解すれば3Dの気持ち悪さが分かるはず。
自分の意識しない部分『も』浮き上がってくる。
ずっと見ていたら、自分が想像したのと違って浮き上がってくる様子に酔ってしまいそうだ。

そこら辺が改善できればね…。
残念ながら今の3Dは、話題や人気で語られるほどスゴイとは思えないのだ。

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