当館へご宿泊のお客様で早起きの方は、朝日を浴びながら三々五々川下から川上へ飛ぶ首の長い黒い鳥をご覧になったことがあるかも知れません。あるいはまた、日が西に傾いた頃、逆に川下へ飛ぶ同じ鳥をご覧になったことがあるでしょう。
そして、鳥に詳しい方はおっしゃいます、「さすが長良川だ。朝夕に鵜の往来が見られるなんて・・・」。
おっしゃる通り、その首の長い黒い鳥は川鵜なのです。そして、それらが朝日や夕陽を浴びて川面を飛ぶ姿は結構、絵になるのです。
長良川上空を飛翔する川鵜 一幅の絵画なのですが・・・
しかしです、しかし地元では悩みが深いのです。鵜という鳥は鵜飼いに使われるくらいですから魚捕りの名人です。彼らが日参することにより、伊勢湾から遡上する純天然鮎や、漁協が放流する稚鮎などが食われてしまうのです。「鵜飼」ではなくて「鵜害」になってしまうのですね。
お隣の愛知県名古屋市でも「鵜害」は深刻なようです。都心を流れる堀川の水がきれいになったばかりにボラが遡上するようになり、それを追って来る川鵜が名古屋城の天守閣にとまり、そのシンボル、金のシャチホコを糞で汚すのだそうです。名古屋市民は「フンガイ」しているそうです。
これが川鵜 同じ黒でもやや褐色がかっている
長良川へ戻りましょう。川鵜の害については述べましたね。ここで、わざわざ「川鵜」と書いたことにご注目下さい。実は、長良川の鵜飼いで活躍しているのは川鵜ではなくて海鵜なのです。
この海鵜、かつては知多半島でも捕獲できたようですが、今は茨城県の切り立つ海岸で捕らえたものを2、3年訓練してから鵜飼いにデビューさせているのだそうです。
なぜ川鵜ではなく海鵜かというと、川鵜の体重が3キロほどなどに対し、海鵜は4キロほどもあり、丈夫なのだそうです。そしてまた、雑魚よりも大きな鮎により適応できるのだそうです。
これが鵜飼いで使われる海鵜 一回り大きく黒く輝いている
しかしながら、川鵜もまた鵜の仲間、それを邪険にしたり、ましてや駆逐することは鵜と鮎でもっているこの街では容易に出来かねるのです。それに朝夕の飛来が絵になっているのも事実ですから・・・。
私たちは飛来する川鵜を目前にし、ハムレットの心境です。
何かいい方法があったら教えて下さい。
*写真はWikipediaほか、フリーのものからお借りしました。
そして、鳥に詳しい方はおっしゃいます、「さすが長良川だ。朝夕に鵜の往来が見られるなんて・・・」。
おっしゃる通り、その首の長い黒い鳥は川鵜なのです。そして、それらが朝日や夕陽を浴びて川面を飛ぶ姿は結構、絵になるのです。
長良川上空を飛翔する川鵜 一幅の絵画なのですが・・・
しかしです、しかし地元では悩みが深いのです。鵜という鳥は鵜飼いに使われるくらいですから魚捕りの名人です。彼らが日参することにより、伊勢湾から遡上する純天然鮎や、漁協が放流する稚鮎などが食われてしまうのです。「鵜飼」ではなくて「鵜害」になってしまうのですね。
お隣の愛知県名古屋市でも「鵜害」は深刻なようです。都心を流れる堀川の水がきれいになったばかりにボラが遡上するようになり、それを追って来る川鵜が名古屋城の天守閣にとまり、そのシンボル、金のシャチホコを糞で汚すのだそうです。名古屋市民は「フンガイ」しているそうです。
これが川鵜 同じ黒でもやや褐色がかっている
長良川へ戻りましょう。川鵜の害については述べましたね。ここで、わざわざ「川鵜」と書いたことにご注目下さい。実は、長良川の鵜飼いで活躍しているのは川鵜ではなくて海鵜なのです。
この海鵜、かつては知多半島でも捕獲できたようですが、今は茨城県の切り立つ海岸で捕らえたものを2、3年訓練してから鵜飼いにデビューさせているのだそうです。
なぜ川鵜ではなく海鵜かというと、川鵜の体重が3キロほどなどに対し、海鵜は4キロほどもあり、丈夫なのだそうです。そしてまた、雑魚よりも大きな鮎により適応できるのだそうです。
これが鵜飼いで使われる海鵜 一回り大きく黒く輝いている
しかしながら、川鵜もまた鵜の仲間、それを邪険にしたり、ましてや駆逐することは鵜と鮎でもっているこの街では容易に出来かねるのです。それに朝夕の飛来が絵になっているのも事実ですから・・・。
私たちは飛来する川鵜を目前にし、ハムレットの心境です。
何かいい方法があったら教えて下さい。
*写真はWikipediaほか、フリーのものからお借りしました。