今週は、この2冊。
■金魚姫/荻原浩 2015.9.5
ぼくにとって、荻原浩さんも目が離せない若手作家のひとりです。
今回は、『金魚姫』を読みました。
金魚姫のリュウと主人公の潤との会話がおもしろかった。
「男は泣くな。女の涙の値打ちが下がる」
「愚かな。女と燕の子は一度飛び立てば同じ巣には戻らん。千年の古からの理だ」
大人のファンタジーを堪能させてもらいました。
気持ちというものは、きっと目には見えない信号として、顔や体や声に出るものなのだ。
「偶然に思えるあらゆるものが、じつは見えない糸で繋がっている。それが因果だ」
すべては繋がっている。
巡る輪はいくたびも同じ場所へ戻る
『 金魚姫/荻原浩/角川書店 』
■絶叫/葉真中顕 2015.9.5
葉真中顕さんの『絶叫』を読みました。
1980年~2010年まで日本の社会の変化をたどりながら物語は進んでいきます。
ぼくは、読みながら、ひとりで生きる女性とお金について考えました、もしお金があったらと。
また、彼女のその後についても考えました。
お金を手にした数カ月後、あっけなく「すい臓ガン」で亡くなったりして、と妄想した。
病気とか事故も空から降ってくる。
『絶叫』――人生は、壊れるときには壊れてしまう/葉真中顕×水無田気流
人間という存在とお金の関係は、そんなふうに一方的で静かなものでない。もっとダイナミックに流動している。
お金を使うことで選んだ生活や経験が、お金を使った自分を変えてゆく。お金は、自分を選ぶための道具だ。お金さえあれば、どんな人間に生まれてくるかすら選べない不自由なこの世界に抗い、より好ましい自分を選んで生きてゆくことができる。
お金さえ、あれば。
『 絶叫/葉真中顕/光文社 』
■金魚姫/荻原浩 2015.9.5
ぼくにとって、荻原浩さんも目が離せない若手作家のひとりです。
今回は、『金魚姫』を読みました。
金魚姫のリュウと主人公の潤との会話がおもしろかった。
「男は泣くな。女の涙の値打ちが下がる」
「愚かな。女と燕の子は一度飛び立てば同じ巣には戻らん。千年の古からの理だ」
大人のファンタジーを堪能させてもらいました。
気持ちというものは、きっと目には見えない信号として、顔や体や声に出るものなのだ。
「偶然に思えるあらゆるものが、じつは見えない糸で繋がっている。それが因果だ」
すべては繋がっている。
巡る輪はいくたびも同じ場所へ戻る
『 金魚姫/荻原浩/角川書店 』
■絶叫/葉真中顕 2015.9.5
葉真中顕さんの『絶叫』を読みました。
1980年~2010年まで日本の社会の変化をたどりながら物語は進んでいきます。
ぼくは、読みながら、ひとりで生きる女性とお金について考えました、もしお金があったらと。
また、彼女のその後についても考えました。
お金を手にした数カ月後、あっけなく「すい臓ガン」で亡くなったりして、と妄想した。
病気とか事故も空から降ってくる。
『絶叫』――人生は、壊れるときには壊れてしまう/葉真中顕×水無田気流
人間という存在とお金の関係は、そんなふうに一方的で静かなものでない。もっとダイナミックに流動している。
お金を使うことで選んだ生活や経験が、お金を使った自分を変えてゆく。お金は、自分を選ぶための道具だ。お金さえあれば、どんな人間に生まれてくるかすら選べない不自由なこの世界に抗い、より好ましい自分を選んで生きてゆくことができる。
お金さえ、あれば。
『 絶叫/葉真中顕/光文社 』