今週は、この2冊。
■海を照らす光/M・L・ステッドマン 2015.9.19
幼いむすめが、ぼくを呼ぶ声が聞こえる
心の中で、
パッパ、だっこ!

物語は.............
この人生の旅はまだしばらくは続く。
そして、人生を旅する者は、日々その旅で出会う人によって形作られていく。
海を照らす光 M・L・ステッドマン著
無垢な命めぐる果てしない葛藤.............日本経済新聞 2015.9.16
年金生活者のぼくには、明日行かなければならない仕事がない。
夜更かしをしても差し支えない。
年金生活者のぼくには、明日行かなければならない仕事もないから、
夜更かしをして、今日、本を読まなくても
明日、読めばいい。
それでも、『海を照らす光』は、徹夜して一気に読んでしまった。
それほど面白かった。
忘れられない一冊になりました。
灯台は公明正大で、岩山を責めもせず、波を恐れもしなかった。
迫り来る危険から人々を救うためにそこにあった。
でもね、あなたはあそこで船を見送ったことはない。桟橋に立って、エンジンの音が聞こえなくなるまで聞いて、船がどんどん小さくなっていくのを見ていたことはない。あなたは、何年にもわたってこの世に別れを告げるのがどんなものか知らないのよ。ヤヌスが現実だった。
いまをいちばんに考えろ。今日やれる正しいことをやればいい。昔のことはそのままにしておけ。後は天使に任せておけばいいさ。それとも悪魔かな。ともかくその責任者にな
過去は過去のまま、そっとしておくほうがいいときもあるんです
「ラルフ、こうなることは前からわかっていた。最後には罪が追いついてくる」
自分がいなくてもこの世界は続いていく。
彼がそこにいて見ていても見ていなくても、さまざまな物語は続いていく。
『 海を照らす光/M・L・ステッドマン/古屋美登里訳/早川書房 』
【参考】 ヤヌス
■街への鍵/ルース・レンデル 2015.9.19
ルース・レンデルの『街への鍵』を読みました。
恋愛小説でもある、ミステリーなのです。
地味ではあるが、良質なミステリーの一冊と感じさせる作品でした。
こんな気持ちになるのは、若さ故でしょうか。
レオからはなんの音沙汰もなかった。顔を合わせたのはたった三回なのに、メアリは彼に会いたくてたまらなかった。"死ぬほど会いたい"というのが胸に浮かんだ言葉だった。あまり極端に走ってはいけない、と自分を戒めた。まるでヒステリー症状だ。ほとんど知らない相手なのに、どうしてこんなに会いたいの?夢にレオが出てくるようになった。
まわりの忠告にも貸す耳を持たない。
「長い交際なんて、かならずしも重要じゃないわ。自分にぴったりの人かどうかは、直感的にわかるものよ」
そして、何時しか...........
過去の話ばかりするのは、わたしは賛成できないわ。事態を悪化させるだけよ。
過去のことをあれこれ話した結果、子供のころの虐待が判明した人たちを見てみなさいよ。
これも、また真実か。
もとの世界に戻ることこそ、真の勇気なのだろう。
この作品は、1996年刊の長篇らしいが、古さは全く感じさせなかった。
『 街への鍵/ルース・レンデル/山本やよい訳/ハヤカワ・ミステリ 』
■海を照らす光/M・L・ステッドマン 2015.9.19
幼いむすめが、ぼくを呼ぶ声が聞こえる
心の中で、
パッパ、だっこ!

物語は.............
この人生の旅はまだしばらくは続く。
そして、人生を旅する者は、日々その旅で出会う人によって形作られていく。
海を照らす光 M・L・ステッドマン著
無垢な命めぐる果てしない葛藤.............日本経済新聞 2015.9.16
年金生活者のぼくには、明日行かなければならない仕事がない。
夜更かしをしても差し支えない。
年金生活者のぼくには、明日行かなければならない仕事もないから、
夜更かしをして、今日、本を読まなくても
明日、読めばいい。
それでも、『海を照らす光』は、徹夜して一気に読んでしまった。
それほど面白かった。
忘れられない一冊になりました。
灯台は公明正大で、岩山を責めもせず、波を恐れもしなかった。
迫り来る危険から人々を救うためにそこにあった。
でもね、あなたはあそこで船を見送ったことはない。桟橋に立って、エンジンの音が聞こえなくなるまで聞いて、船がどんどん小さくなっていくのを見ていたことはない。あなたは、何年にもわたってこの世に別れを告げるのがどんなものか知らないのよ。ヤヌスが現実だった。
いまをいちばんに考えろ。今日やれる正しいことをやればいい。昔のことはそのままにしておけ。後は天使に任せておけばいいさ。それとも悪魔かな。ともかくその責任者にな
過去は過去のまま、そっとしておくほうがいいときもあるんです
「ラルフ、こうなることは前からわかっていた。最後には罪が追いついてくる」
自分がいなくてもこの世界は続いていく。
彼がそこにいて見ていても見ていなくても、さまざまな物語は続いていく。
『 海を照らす光/M・L・ステッドマン/古屋美登里訳/早川書房 』
【参考】 ヤヌス

■街への鍵/ルース・レンデル 2015.9.19
ルース・レンデルの『街への鍵』を読みました。
恋愛小説でもある、ミステリーなのです。
地味ではあるが、良質なミステリーの一冊と感じさせる作品でした。
こんな気持ちになるのは、若さ故でしょうか。
レオからはなんの音沙汰もなかった。顔を合わせたのはたった三回なのに、メアリは彼に会いたくてたまらなかった。"死ぬほど会いたい"というのが胸に浮かんだ言葉だった。あまり極端に走ってはいけない、と自分を戒めた。まるでヒステリー症状だ。ほとんど知らない相手なのに、どうしてこんなに会いたいの?夢にレオが出てくるようになった。
まわりの忠告にも貸す耳を持たない。
「長い交際なんて、かならずしも重要じゃないわ。自分にぴったりの人かどうかは、直感的にわかるものよ」
そして、何時しか...........
過去の話ばかりするのは、わたしは賛成できないわ。事態を悪化させるだけよ。
過去のことをあれこれ話した結果、子供のころの虐待が判明した人たちを見てみなさいよ。
これも、また真実か。
もとの世界に戻ることこそ、真の勇気なのだろう。
この作品は、1996年刊の長篇らしいが、古さは全く感じさせなかった。
『 街への鍵/ルース・レンデル/山本やよい訳/ハヤカワ・ミステリ 』