横浜のほほん・続

植物や生き物を見ながら歩いて感じたことなどを中心に日々を綴る。

利尻山十六景

2017-09-12 06:21:44 | 旅行



利尻島から礼文島へ向かうフェリーで利尻島を見た。
利尻富士とも呼ばれる長い裾野を含めた利尻山のほぼ全景だ。
利尻山は利尻島の中にある山ということではなくて、山そのものが島なのだ。

標高1721m。約20万年前から4万年前までの火山活動でほぼ今の形になった。
長い間で溶岩が均等に流れたためか島(山)は円形に近い形なので、
海上まで出ればどちらの方角から見ても長い裾野がある。






島内には利尻山の絶景を眺望できる場所が十六景として設定されている。
島の外から見ると裾野の長い姿は似ているが、島内では山頂や中腹の姿が違うようだ。

第一景は西海岸の沓形岬からの風景で山頂付近は尖っていない。






島の最南端、仙法師御崎公園からの風景は第五景だ。
少し雲がかかって残念だったが山頂は尖って見えるらしい。






南浜湿原は第六景。
仙法師御崎公園に近いので山容は似ているが、周囲の風景が違う。






オタトマリ沼は第七景。
このあたりの写真が「白い恋人」のパッケージに採用されているそうだ。






北の方へ行って、姫沼は第十六景。
富士山と違って複数のピークがあるように見える。

条件が良ければ姫沼に「逆さ利尻富士」が映るそうだ。






最北の富士野園地から見る利尻山は第十四景だ。
十六景の中では一番のびのびした風景のように思う。
手前に見える小さな山はポン山(標高444m)だ。

十六景は新緑や花や紅葉や雪など、それぞれの季節に様々な美しい姿を見せてくれるのだろう。
近ければ何度も見に行きたいところだ。






田中陽希さんが3年前に達成した日本百名山ひと筆書き全山登頂のゴールが利尻山だ。
富士野園地にその記念プレートが置かれていた。


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岬 アザラシ 歌

2017-09-11 07:53:59 | 旅行



礼文島の北側は東に金田岬、西にスコトン岬が突き出て、その間は大きく湾曲している。
クワガタの大顎(俗にいう ハサミ)のようだ。

江戸屋山道の近くにあるトド島展望台からはスコトン岬の先にあるトド島が見える。






スコトン岬からはトド島がすぐそこだ。
昔はトドが群れを成していたらしいが、最近はまれに見る程度だそうだ。






スコトン岬のトイレは、最北限のトイレとの看板がかかっていた。






スコトン岬から船泊港方面に向かって走っているとき車窓に多数のアザラシが見えた。
遠くなので分かりにくいが、悠然としていて時に頭を上下に動かしたりしていた。






利尻島南端の仙法師御崎公園は溶岩が海に流れ込んでできた岩が目立つところだが、
その一角が囲われてアザラシ2頭がいる。





観光用に動物園か水族館から連れてこられたらしい。
近くの売店で餌を売っている。






利尻島の西海岸には沓形岬がある。
ここも岩がゴロゴロしていて、それを覆うように草が生えている。






キタノコギリソウやエゾカワラナデシコなどに加えてハマナスの花も咲いていた。






しかし花よりは実の方がずっと多くなっていた。






時雨音羽の「出船の港」の詩碑が立っていた。
時雨音羽は沓形に近い新湊の出身で日本大学卒業後大蔵省に勤めた。

1925年に講談社「キング」誌に「朝日をあびて」という詩を掲載し、
後に中山新平作曲で藤原義江が歌う「出船の港」としてヒットした。






これがきっかけで時雨音羽はレコード会社に入り流行歌作詞家となった。
山は白銀(しろがね) 朝日を浴びて~ 「スキー」という歌も彼の作詞だ。
昭和初期の「君恋し」は昭和36年にフランク永井がカバーし大ヒットした。


夏の季節には近くの沓形港に「にっぽん丸」が頻繁にクルーズしてくるらしく、
今回も初日に車窓から姿が見えた。
出航時に「出船の港」の歌やメロディが流れることはあるのだろうか。


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まだあった利尻、礼文で見た花

2017-09-10 05:39:35 | 旅行



利尻や礼文の花をいろいろ見てきたが、積み残しがたくさんある。
それらを列記してみる。





ミヤマアキノキリンソウ(キク科)は澄海岬はじめ各所に咲いていた。
コガネギクとも呼ばれている。






ハンゴンソウ(キク科)は遠くに咲いていたりすると一瞬ミヤマアキノキリンソウと見間違う。
家の近所などで蔓延っているのは帰化植物のオオハンゴウソウで、ハンゴンソウは山地の花だ。






トウゲブキは礼文の江戸屋山道で見かけた。






トウゲブキ(キク科)はマルバダケブキやメタカラコウなどと近い仲間で
エゾタカラコウと呼ばれることもある。
花に止まっている蝶はキタベニヒカゲだ。






同じ黄色い花でもキク科でないミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科)は
関東などでいうとウマノシガタに近く花に艶がある。






礼文の桃岩展望台の草地の一角に青い花が広がっていた。






ミソガワソウ(シソ科)はイヌハッカの仲間だそうで、
あちこちに咲いていたツリガネニンジンとは雰囲気が違った。
木曽川源流の長野県・味噌川に由来する名前だそうだ。






チシマリンドウより数が少ないがハナイカリ(リンドウ科)も桃岩展望台で見ることができた。






花冠は4裂し、その下の距が横に広がっているのを錨に見立てた。
前に車山高原などで見たことがある。





シオガマギク(ハマウツボ科  前はゴマノハグサ科)も少しだけ咲いていた。
これは前に伊吹山で見たことがある。






謡曲「松風」において「浜で美しいのは塩竈」というのがあり、
「葉まで美しいのは塩竈」としてシオガマギクと呼ばれたらしい。
しかしどうして菊なのかよく分からない。






いろんな花の付近にも広がっていて、しばしば目についたのはアサギリソウ(キク科)だ。
花ではなく薄緑というか白銀の葉が美しい。






それでも小さな花の蕾が出来始めていた。ヨモギに似た形の黄色い花が咲くらしい。






桃岩展望台では、ネジバナ(ラン科)とかダイモンジソウ(ユキノシタ科)なども咲いていた。

今回のツアーは花の少ない時期と思っていたが、あんがい多くの花を見ることができた。
ツアーなので1カ所でじっくり観察というわけには行かなかったが、仕方ない。


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ムラサキもバフンも旨い

2017-09-09 20:52:57 | 旅行



ウニに包丁を入れる。





キタムラサキウニがいっぱい。

今回は食事のたびにウニが出てきて、堪能した。



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朝の夕日ヶ丘

2017-09-09 06:29:17 | 旅行



利尻島の最北、富士見園地とペシ岬の間に夕日ヶ丘展望台というのがある。
日の出の時刻は過ぎていたが、早朝の散歩がてら上がってみた。






頂上は標高56mぐらい。三角点もあった。






西の方向に礼文島が見える。島の左辺りに落ちる夕日がきれいなのだろう。
右側の島はポンモシリ島だ。アイヌ語でポンは小さい、モシリは島とか大地のことだ。

眼下にはたくさんの小舟が浮かんでいる。






写真では分かりにくいが、ウニ漁のようだ。
足で櫓を操作し箱眼鏡で海中を覗き長い竿の先の網で海底のウニを掬う。
乱獲を防ぐ協定で早朝だけの漁なのだろう。

鳥の飛ぶ姿が見える。






断崖のまわりを飛んでいる。






大空でも群れを作って飛び回る。






イワツバメのようだ。冬はどこへ行くのだろうか。






展望台までの道の両側にさまざまな草花が見られる。一部を列挙する。

利尻、礼文に多いキタノコギリソウ(キク科)はここにも咲いている。






ツリガネニンジン(キキョウ科)も利尻、礼文のあちこちに多い。






チシマフウロ(フウロソウ科)の姿もところどころで見られる。






クサフジらしいのも咲いていたが、小葉の形からヒロハクサフジ(マメ科)かな。






ナミキソウ(シソ科)は波来草、つまり海岸性のタツナミソウの仲間だ。


夕日ヶ丘は季節によりいろんな花が楽しめそうだ。
利尻富士に雪の残っている頃、朝日も夕日も眺めてみたい


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