芦ノ湖西岸歩道。桃源台から湖尻水門を経て暫く行くと深良水門がある。
湖尻水門は早川につながっているが、水利権の関係で普段は閉じられている。
芦ノ湖から下流(静岡県側)へ放流されているのは深良水門だ。
徳川四代将軍家綱の時代に干害に苦しむ深良村(裾野市深良)の名主が尽力し、
3年半の歳月と7300両余をかけ1280mのトンネルを掘って芦ノ湖の水を深良川に流した。
明治43年には木造水門を石造りに改造された。
真田浜に向かう山道でシソ科の小さな白い花が咲いていた。
23日の記事 段々に輪生 で、トウバナの写真を載せて
「イヌトウバナというのもあるが、花の色は白というので区別できるようだ」と書いた。
それで、これがイヌトウバナかと思い込んだ。
しかし調べると花序がほとんど茎頂部だけであり、葉の縁に粗い鋸歯があることからヤマトウバナと思われる。
分布は中部地方以西とされているが、箱根はその範囲なのだろう。
そこから少し歩くとすぐに真田浜に出た。
後がすぐ山という狭い浜だが、対岸や遊覧船を眺めながらの休憩や昼食などにちょうど良い。
浜と山の境目辺りにもさまざまな花が咲く。
前に来たときにも見たイヌゴマもそんな一つだ。
イヌゴマは泉の森など家の近所でも見るので珍しくはないが、
芦ノ湖の浜辺でというのが魅力を増している。
砂浜の上を2cm弱ぐらいの黒い虫が徘徊していた。
砂利の上も歩き回る。何か食べ物を探しているのだろうか。
詳しい名前は分からないが、ゴミムシの仲間かもしれない。