生田緑地の日本民家園。
だいぶ前に見た頃は4つか5つぐらいの古民家が設置されていただけのように思うが、
今は20以上の建物が展示、公開されている。
地元の川崎や神奈川県だけでなく、東北、関東、信越、東海、奈良、沖縄などから移築されている。
西門から入って下の方に見えたのは岩澤家。17世紀末頃に神奈川・清川村に建てられたらしい。
ボランティアの人がザシキ(広間)の囲炉裏で湯を湧かして、格子から日が差す雰囲気を作ってくれている。
少し下ると伊藤家。生田緑地から遠くない川崎市麻生区の農家で17世紀末頃に建てられたそうだ。
板の間の上に筵が敷かれていた。床が竹簀の子敷らしい。
これは「棟持柱の木小屋」だが、農家の納屋横に立てられ「クズ小屋」と呼ばれていたそうだ。
薪とか堆肥用の落ち葉を貯めておく小屋だったらしい。
北村家は神奈川県秦野の農家(庄屋)で、貞享四年(1687年)築と墨書があるそうだ。
ここも床は竹簀の子で筵を敷いていたようだ。
神棚の左にずらーっと達磨が並んでいるのも面白い。
こちらの広瀬家は山梨県塩山の茅葺き農家で、17世紀末に建てられたものだ。
茅葺き屋根の軒先がずいぶん低いのが面白い。山の斜面で風が強かったためらしい。
屋根の棟には草が生えているように見える。
これは芝棟といい、棟を押さえるために載せた土が飛ばないように植物を植える手法だ。
この広瀬家ではイワヒバが植えられている。
岩澤家から見下ろして眺めた清宮家の芝棟にはイチハツが植えられている。
5月頃には花が咲くのだろうか。見に行きたいものだ。