近所のあちこちにアメリカフウロが咲いている。
ゲンノショウコなどとよく似た花だが、名前の通り北アメリカ原産の帰化植物だ。
昭和初期に牧野富太郎によって発見・命名されたそうだ。
今では全国に広がる雑草の一つだ。
ヨーロッパ原産のオオイヌノフグリも原っぱや道端など、どこでも見られる雑草だ。
キツネアザミは田畑の近くや道端などでも見かける。
アザミに似ているがアザミの仲間ではなくて、牧野富太郎が命名したそうだ。
牧野富太郎は「雑草という名の草はない」として、多くの草に名前をつけた。
クサノオウは瘡(くさ)の王という名前の通り薬効があるとされてきて、人は雑草とは見ていなかった。
そもそも江戸時代までは雑草という言葉も一般になかったらしい。
ヘラオオバコは世界的な「雑草」で、日本には江戸末期に入ってきたそうだ。
ヤグルマギクは園芸的に持ち込まれた多年草が逸出して雑草化したものだ。
雑草とは何か?
帰化植物ばかりではなく、人によって思うものはさまざま。少なくとも牧野さんに雑草はなかった。
農業をする人にとって田畑の邪魔になるものは雑草。花壇も同様。
道路管理をする人にはセイタカアワダチソウはもちろん、カタバミもツユクサもナズナも雑草だ。
しかし雑草にも見どころはいっぱいある。