昨年の秋から冬を越すにあたって
一番大きなゴムの木に
葉っぱが黄ばむ現象が発生し
残された葉もなんとなく下を向くようになりました。
それを見て 「ハハーン これはどうやら根詰まりだな」と
樹医になった気持ちで診断を下し 連休後に植え替えようと時期の到来を待っていました。
本日 その診断に基づいて植え替え作業を行いました。
葉が落ちてなんとなくみすぼらしくなったゴムの木、残った葉も下を向いて元気がありません。
新芽も膨らむ気配も見せません。
葉が落ちた所は 幹に隙間が空いています。
根は渦を巻くように絡んでいます。
鉢から出してみると一目瞭然です、根が張り過ぎています。
そこで値を大胆にカット!
作業時間45分で終了しました!
今まで好調だった店が急に業績が悪化した。
その原因を尋ねると
「来店者数が少なかった」
「新車の納車が遅れた」
「天候が悪かった」 など
事実の列挙する報告が上がってくる。
でもそれは言い訳に過ぎない、本当の原因がどこにあるのか?
これを探求しないと何も解決しない。
言い訳をするうちに 益々業績は下がっていくだろう。
ゴムの木に元気がないのは
水が足らないからと思って せっせと水をやると余計に元気がなくなる。
原因が判らない時 素人判断で安易な対策を講じると状況は悪化する。
そして そのゴムの木はやがて枯れてしまう。
その素人は言うだろう 「水はちゃんとやっていたのに」と。
何事にも 原因を探求することが一番重要です。
「水をちゃんとやっていたのに」は言い訳に過ぎない。
ちゃんと観察して 調べれば「根が詰まっているかも」という 原因の示唆に出会う。
それなら植え替えるという行動に繋がって
その後元気を回復すれば
元気がないのは根が詰まっているという原因を学習し
その後に 同じ現象があれば その原因を探すこととなる。
これは素人からプロ化に踏み出したとも言える。
店の業績が下がった原因は何か?
来店数が少なくなったのは天候のせいでなく
それまで来ていただいたお客様にキチンと対応をしていなかった。のではないか?
他責に捉えると何も見えない これは素人。
プロは自責として捉える、お客さんが減っているのはキチンと受け入れられていないから。
どうして?
ひとつは ご来店が いかにありがたい事であるかの教育がなされていない。
ひとつは 店舗運営の人数が少ない経営の課題である。
実績ゼロから立ち上げた店長は
まったくご来店の無い店舗で先行きに不安を感じる中 来られたお客様のありがたみが身に染みる。
実績が上がっていて来店客が普通にある既存店舗を引き継いだ二代目店長は
来店が当たり前であって 心の底からの受け入れ対応に欠けるのではない?
ちょっとした気配りの足らなさで
お客様の不満足が溜まって
行ってみようという動機が薄れていく。
怖いことです。商売は油断すると知らず知らず内にダメになって行くのです。
でも こういう心配げな現象があってこそ みんな真剣に考えるようになるのです。
ありがたい事です、修羅場を乗り越えた創業者が健在の内に
商売のプロに耳を傾けようというとなるからです。
調子よく行っているうちは 誰もが聞く耳を持ちません。
業績の悪化が その人を真剣にさせ謙虚さを身に付けて行かせるようです。
ゴムの木を枯らせてしまう人に二通り
ひとつは水のやりすぎ もうひとつは水のやらなさすぎ。
前者の方が 商売のプロ化に可能性ありです。
後者は 他を思いやる気持ちが全くありません。
ゴムの木を通じて 商売の動向さえも観えて来る気がします。
ありがたいことです。