Insanity&Genius SATOSHIのBlog続編
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昔、ジャンボーグA(エース)という
特撮ロボット番組があった。

今のようにタイアップでおもちゃを
売るということを前提に、番組を
作っていないので、主人公の乗る
セスナ機がロボットに変わるという
物理的に絶対実現不可能な変形を
した。

 子供の頃、音楽にもスポーツにも
全く興味が無かった僕が唯一夢中に
なったのが、こういうヒーローが
悪い奴らを倒す子供向けテレビ番組
でした。

 この頃はテレビ番組のヒーローの
ソフトビニールで出来た人形が
いろいろ売られていました。

 ある時、僕はこのジャンボーグAと
敵の怪獣、それに敵のボスの3体セット
のソフトビニール人形のセットを
買ってもらいました。

 僕はそれをとても大切にしていて
その人形が入っていた袋と一緒に
入っていたカードも大事に保存して
いました。

その後、番組には新しいロボットが
登場した。

 主人公は同じなんですが、
セスナ機から何故か、今度は360ccの
軽自動車、ジャンカーZという車に乗り換え
その軽自動車がこれまた物理法則など
完全無視して、巨大ロボット、
ジャンボーグ9(ナイン)になる。

 このジャンカーZ、もとは普通の市販車
ホンダZを赤と白のツートンに塗っただけ。

ジャンカーZのZはホンダZからとったのは
あきらかだが、変形するロボットは
ジャンボーグZではなく、ジャンボーグ9。

なんか、適当に考えたっぽい・・・。



 で、そんなある日、滅多に
駄菓子屋とかに行かなかった
僕がたまたま、家から少し離れたところ
の駄菓子屋に入ってそこで見たものは、


ジャンボーグ9の人形!!


 それは10円のくじの景品で、
10体の人形のうちの1つだった。

 他に何があったか全部は覚えてないけど
ジャンボーグ9と新造人間キャシャーン
があったのは覚えている。

 これは、我が宝物、ジャンボーグA3点セット
にどうしても、このジャンボーグ9を
加えなければならない・・・。

 ものすごい情熱が湧き上がってきた。



 僕は自転車を時速500Kmとも
思えるぐらいに飛ばして、家に帰り
親に10円だけもらって、その駄菓子屋
へ戻った。

 そこには、怖そうなおばさんが店番を
していた。

 僕はその鬼ババアに10円払って
クジをひいた。

 昔のクジはいまのように出来が
良くないので、引いたクジを
開こうとしたら、糊付けがしっかり
しすぎていて、なかなか開かない。

 それを見た鬼ババアはだんだん
イライラしだして、

「何やってんの!

 貸しなさい!」

と言って僕からクジを
とりあげた。

 ところが、これが、見事に
その鬼ババアもなかなかクジ
が開けない。

 鬼ババアのイライラはMAXに
達しながら、クジと格闘。

 その間、僕以外に一人の来客も
ないまま、長い長い時間がたった
ように思えた。

なんとか、かんとか鬼ババアが
ついにクジを開くことに成功。

 
クジの中を見せることもなく、

 鬼ババアはボソっと一言。

 「当たった。」

と、つぶやき、こともあろうか
ジャンボーグ9ではなく、

キャシャーンの人形

を、バリっとガサツにはがして

    「はい」

と、手渡してきた。




 あのクジには、なんと
書いてあったのだろう。

 当たり

だろうか?

キャシャーン

だったのだろうか?

今の僕なら、平気で、

「俺はジャンボーグ9が
欲しいんだ!!!
そのクジになんて書いて
あるのか、見せろ!!!」


とか、言えたと思うのだが、
昔は、気の小さい弱虫だったので
鬼ババアが怖くて、泣く泣く
キャシャーンの人形を、
もらって帰った。



 小学校の何年生だったか、
忘れたけど、丁度今ぐらいの、
夏休みの終わりの頃だった
ような気がする。




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