大和川のアユはいつ頃まで大和川をそ上していたのか?
文献によれば1937年(S12年)には王寺町周辺部で、1950(S25)年には亀の瀬上流で海産アユがそ上しているのが確認されています。
また、地域の方からは1948年(S23年)頃に、大和橋付近の潮止め堰(大和川3-4キロ付近・S10年建設)で、一面が真っ黒になるほどまでアユが集まり、多数のアユがそ上していたとの情報も寄せられています。
高度成長期の1965(S40)年頃からは、海産アユのそ上が急激に減少し1968(S43)年以後、そ上は認められなくなってしまいました。
そのアユが大和川に再びそ上しだしたのは、2004(H16)年春に大和川下流域
(河口から約4~5キロ)で採集したアユ3尾と、2005(H17)年春に河内橋(河口
から約1.7キロ)付近で採集した15尾の耳石に含まれる元素を測定した結果、
すべてが子供の時期を海で過ごしてそ上してきた天然のアユであることが分かりました。
2004(H16)年以前にもアユが捕獲された事はありますが、識別する確実な方法がなかったために判断ができませんでした。この天然アユのそ上は新聞などでも報道されました。