WBCの決勝は米国との対戦でした。サッカーのW杯のような世界的な広がりはないものの、日本ではサッカーよりもメジャー競技の野球で世界大会であるWBCの頂点に立つというのは感慨深いものがあります。
この大会を通じて、このブログ内で殊更に「二刀流」をクローズアップして来なかったのはそれだけで勝てる戦いではなかったからであり、大谷翔平の頑張りに対するリスペクトはあります。しかし、全員で掴み取った栄冠は歓喜の輪の中心に大谷を据えて輝きました。シナリオがあるかのような展開で9回に「大谷vsトラウト」で大団円を迎えた大会は国内で過去のどの大会よりもも盛り上がりました。優勝という結末よりも野球によって活性化されるものが少なくなかったということが、大会開催の意義であったかと感じます。世界的にはごくマイナーな競技のベースボールが参加国の間だけでも認知されたとしたら、それは意味があったと言えそうです。日本では野球の受け皿が多いのでWBCを目指さなくても活躍の場はありますが、そこを目指して子供たちの野球をやることの動機づけが増えるのであれば、開催意義が存在したと言えますので良かったと思います。
決勝の試合結果です。
▽決勝
*ローンデポ・パーク
米 国 010 000 010│2
日 本 020 100 00X│3
(勝)今永
(S)大谷
(敗)M.ケリー
本塁打:T.ターナー5号,村上1号,岡本2号,K.シュワーバー2号
⚾打撃戦による点の取り合いを予想しましたが、両チームのリリーフ陣が踏ん張ってロースコアの競り合いになりました。米国が6人、日本が7人の継投で締めくくったのが大谷というシナリオ通りの流れ。ダルビッシュが被弾して1点差で最終回という痺れる場面は本調子ではないと素人目にも分かる投球ながらゲッツーの後にトラウトから三振を奪い決着。この展開は漫画でも中々書けないものでしたが現実に起こりました。
「事実は小説よりも奇なり」
それを実現した結末です。
「たかが野球、されど野球」
スポーツがみんなを元気にし、世の中を活性化する。野球にもできる力があったというのは、個人的にも嬉しく思います。
WBCを終え、選手は所属チームに帰って、間もなく開幕するシーズンに突入します。人気低迷が指摘されるNPBにも良い影響があるのであれば、それはそれで良い流れだと思います。
お疲れ様でした。