新型コロナウイルスが日本経済を食いつぶそうとしている。中でもAVや風俗などアダルト産業は苦境に立たされている。しかし、そんな暗澹たる状況下でも必死に抗っている人たちがいる。業界では今、一体何が起きているのか。当事者たちを直撃。
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ハイレベル嬢が急増中のチャットは今が熱い!
風俗業界が売り上げ激減にあえいでいる。一方で、接触のない風俗とも言われるライブチャットが空前の活況を呈している。業界の老舗「チャットピア」などを運営するリアズ社はホクホク顔だ。 「4月の売り上げは3月に比べて10%増ペース。特に小池都知事から外出自粛要請を出て、4月1日は過去最高の2000万円に達しました。求人面では、都市封鎖された環境にある海外在住の日本人女性からの応募が増えていますね」 レジーナグループ千葉店のBoner氏も、求人広告を出していないにもかかわらず、3月は10件超の問い合わせがあったとか。 「前職はキャバ、いちゃキャバ、ガールズバーがほとんどで、風俗のコが少し。コロナで稼げなくなったので転職を考えたコばかりです。おかげで3月、4月の売り上げは例年の倍を見込んでいます」
ベテラン嬢も、客は大幅に増えていると明かす。 「以前は月平均で200時間勤務して50万円を稼いでいましたが、コロナでお客様が増えて待機時間がほぼなくなり、時給がぐっとアップしました。最近は150時間の勤務で55万円ほどを稼いでます」(カナさん・54歳)
ベテラン嬢でこれほどの収入アップなのだから、若いコは推して知るべし。セクシー系ユーチューバーの広瀬ゆうさん(26歳)も、ライブ配信の手応えの変化を感じている。 「主に12~15時くらいまでYouTubeライブをしているんですが、視聴者が5000人くらいと、いつもの倍です。会社勤めだと見づらい時間帯なので、家にいる人が増えたせいでしょう。チャンネル登録者も毎日100人ペースで増加しており、動画の再生回数は30%アップ。それに伴い収入も伸びています」
キャバクラや風俗の代わりに使う客たち
チャットに集まる新規客の印象を、中堅の嬢たちに尋ねてみた。 「チャット経験がゼロか、すごく浅い人たちと話すことが増えた印象です」(あまさん・26歳) 「普段はマニア風俗に行っているような男性が、チャットに流れてきていますね。ブーツを履いている脚をずっと映すように求めてくる脚フェチさんや、ロクロを回して粘土をこねて、『これ俺の』と男性器の形を作って見せてくる方とか」(マイさん・27歳)
スナックやキャバの代わりに使う客から好事家までが雑多に集う様相は、さながら風俗業界のゴールドラッシュだ。そしてこれを目当てに、さらに新しい嬢が参戦する好循環が生まれている。 「風俗からの転職組のように、完全歩合制の仕事に慣れているコは、長続きしやすい。マジメにコツコツとファンを掴む努力をできるコは絶対に稼げるし、稼がせるノウハウを我々は持っています」(レジーナグループ大宮店のM店長) テレワークが浸透している今、業界にも新風が吹き始めている。
違法?それとも合法?ライブチャットの境界線
スマホのビデオ通話機能のように、ネットを介して互いの映像や音声を交換しながらコミュニケーションを取るのが、ライブチャットだ。業者のサイトでは無数の美女が待機している。 パソコンに繋いだマイクを通してしゃべりかけ、「ブラを外して」「パンツ脱いで」「アソコに指入れて」といったエロい指示を出せば、彼女は基本的に拒まない。その間、一般的に1分あたり100~300円程度が客に課金されるが、歩合制で給料を受け取る女は自分の取り分を増やすため、巧みにエロの進行をもったいつける。ここでの押し引きもライブチャットの妙味のひとつだろう。
唯一のルールは、性器の露出が厳禁。日本の国内法に則る以上は、仕方のないところだ。 ただ、上級者になると、そうした即物的な一対一のエロチャットから離れていく。彼らに人気があるのは、複数の客が一人の女性を観賞できるパーティチャット機能だ。これを使ったコスプレイベントや飲み会イベントなどで、同好の士たちとのマニアの絆を深め合うのが、デキる男である。