兵庫県保険医協会(神戸市中央区)が、会員の開業医らを対象に、自らの医療機関の将来に関する実態調査を行ったところ、回答者の約3割が「閉業」を予定していることが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大による経営悪化の影響もあるとみられ、同協会は「地域医療の空白が懸念される」としている。(井川朋宏)
12/25/2020
【表】インフルとコロナ同時流行に備え 発熱したら?
受診までの流れを紹介 調査は7月6~17日、開業医を中心とする同協会の会員から無作為に抽出した1157人を対象に実施。このうち3割超の400人から回答を得た。
同協会によると、自らの医療機関の将来について、約半数が「不安がある」と答え、2年前の前回調査より5ポイント程度高くなった。また、開業医全般の将来展望についても「暗い」とした人が半数弱を占め、前回よりも約10ポイント上昇した。
今回の調査では、新たに診療所の今後の継承について質問。回答者の約3割にあたる124人が閉業する予定だと答えた。親族への継承は約3割、親族以外への継承は1割強、事業の売却も7%しかない。
閉業予定と答えた開業医らが多かったことについて、同協会は「新型コロナの影響による減収が大きなきっかけになった」とみている。地域別では、中播磨・西播磨がやや目立った。
西山裕康理事長は「人口密度の低い地域では小児科などが1、2カ所閉業するだけでも、地域医療への影響は重大ではないか。問題視している」と述べた。
菅義偉首相は16日、日本学術会議の梶田隆章会長と首相官邸で15分間会談した。 梶田氏は、学術会議が推薦した会員候補105人のうち、6人を任命しなかった理由の開示と任命を求める要望書を首相に直接提出。この後、首相が任命拒否の理由を明確に説明しなかったことを記者団に明らかにした。
10/17/2020
首相も記者団の取材に応じ、「学術会議が国の予算を投ずる機関として国民に理解をされる存在であるべきだ」と梶田氏に伝えたことを表明した。首相によると、井上信治科学技術担当相と梶田氏を中心に、学術会議の在り方について検討していくことで合意したという。
6人の任命拒否が発覚してから首相と梶田氏が会うのは初めて。会談は梶田氏側が申し入れた。梶田氏は記者団に「未来志向で社会や国に対し、どう貢献していくかを話した」と述べた。
会談で首相は「学術会議としてしっかり貢献できるようやってほしい」と要請。梶田氏は政府への政策提言が不十分といった批判が出ていることを念頭に「発信力が今まで弱かった。早い段階からしっかり改革していきたい」と伝えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0b86c7a3e4faef3c6a7ca098fd71e65bab41e053
安直な「睡眠薬」使用が“廃人”をつくる〈危険性が指摘されているBZ系睡眠薬が高齢者を「落とす」ために使われている! 〉/辰濃哲郎、坂口直――文藝春秋特選記事【全文公開】
人生の最終章に差し掛かった大切な時期に、医師に処方された薬剤の副作用によって、人が変わったように認知機能が落ちてしまう。そんな高齢者の被害が数十万人に及ぶかもしれないとしたら、信じられるだろうか。
3/5/2020
薬剤によって認知機能や運動機能の低下、過鎮静(鎮静が効きすぎて生気を失い、寝たきりになる)、あるいは逆に興奮を抑えられずに暴言や暴力を繰り返す。自分が自分でなくなり、ひどい場合は廃人のような状態に追い込まれる。海外ではかなり以前から警告が発せられていたが、日本ではつい最近まで放置されてきた。見かねた学会や一部の医師たちが、「薬剤起因性老年症候群」として注意喚起を始めたが、改善される兆しはない。
東京近郊の特別養護老人ホームで看護師を務めるAさんは、かつて精神科の患者に携わっていた経験から、この施設内の睡眠薬・抗不安薬のベンゾジアゼピン(BZ)系薬剤の使われ方に疑問を持っていた。
この特養では、睡眠薬としてBZ系薬剤が多用されていること、その結果として過鎮静などの副作用を招く危険性があること。スタッフが足りなくて、過酷な労働を強いられていること。そんな話を聞いていたときに、衝撃的な言葉を聞いた。
「患者を落とす」
手に負えない入居者や歩き回る高齢者をBZ系薬剤でおとなしくさせることを指しているという。
薬剤によって認知機能や運動機能の低下、過鎮静(鎮静が効きすぎて生気を失い、寝たきりになる)、あるいは逆に興奮を抑えられずに暴言や暴力を繰り返す。自分が自分でなくなり、ひどい場合は廃人のような状態に追い込まれる。海外ではかなり以前から警告が発せられていたが、日本ではつい最近まで放置されてきた。見かねた学会や一部の医師たちが、「薬剤起因性老年症候群」として注意喚起を始めたが、改善される兆しはない。
東京近郊の特別養護老人ホームで看護師を務めるAさんは、かつて精神科の患者に携わっていた経験から、この施設内の睡眠薬・抗不安薬のベンゾジアゼピン(BZ)系薬剤の使われ方に疑問を持っていた。
この特養では、睡眠薬としてBZ系薬剤が多用されていること、その結果として過鎮静などの副作用を招く危険性があること。スタッフが足りなくて、過酷な労働を強いられていること。そんな話を聞いていたときに、衝撃的な言葉を聞いた。
「患者を落とす」
手に負えない入居者や歩き回る高齢者をBZ系薬剤でおとなしくさせることを指しているという。