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戦車が2両。部隊は完全武装し…」ベテラン猟師を殺した“凶悪ヒグマ”の駆除に自衛隊が立てた作戦とは

2025年02月06日 03時03分35秒 | 政治のこと


「戦車が2両。部隊は完全武装し…」ベテラン猟師を殺した“凶悪ヒグマ”の駆除に自衛隊が立てた作戦とは(文春オンライン) - Yahoo!ニュース 




「戦車が2両。部隊は完全武装し…」ベテラン猟師を殺した“凶悪ヒグマ”の駆除に自衛隊が立てた作戦とは

2/24(金) 6:12配信2023

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©AFLO

 イノシシ、シカ、クマ……。害獣被害の報道が絶えない近年であるが、先日こんな報道があった。千葉県議会の超党派でつくる「有害鳥獣対策推進議員連盟」が、防衛相に次のような陳情をしたという。 

【写真】クマを警戒して、自衛隊のM3ハーフトラックで登校する児童 

 陳情書では、自衛隊の退職者について「社会貢献への意識が高く、野外活動経験が豊富で、高度な技術を持つ」として、鳥獣被害防止活動への参加を促す広報活動の充実を求めた。また、現役隊員による鳥獣対策への「組織的な支援」も検討するよう求めている。

 朝日新聞 イノシシなど害獣捕獲に自衛隊活用案 ベテラン猟師が感じた限界

 https://digital.asahi.com/articles/ASR1S3QMNR1RUDCB00F.html   

ここでいう「組織的な支援」とは、集団で猟を行う際に獲物を追い立てる勢子(せこ)役や、輸送支援などを期待しているようだ。自衛隊の小銃で害獣を駆除するわけではない。


「まるで戒厳令」1962年、北海道標津町で…


 ところが、過去に害獣対策で自衛隊が出動し、武器が使われた事例もいくつか存在する。F-86戦闘機まで投入された北海道日高地方のトド駆除が有名だが、戦車まで出動し、小中学校の生徒が自衛隊車両で送迎され、自衛隊も駆除に駆り出された熊害事件もある。ところが、事態の切迫度に比して知名度が低い。自衛隊による害獣対策としてこのクマ駆除事案を取り上げたい。

 〈戦車が二台、ものすごい土煙をあげて進み、そのあとに広瀬二郎一尉がひきいる第二十七普通科連隊の精鋭二十四人がつづいた。部隊は完全武装し、機動力はトラック四台、ジープ一台。本隊と結ぶ無線機は、ひっきりなしに鳴りつづけた。部隊の到着を、部落は不気味な静寂をもって迎えた。部落民は、まだ日のあるうちに畑仕事を切りあげ、しめきった家のなかで息を殺していた。 「まるで戒厳令だなあ」 

 広瀬一尉らは、クマの襲撃にそなえ、部落の守備隊として進駐してきたのである〉  これは北海道標津町の古多糠部落(集落)に自衛隊が進駐する様子を伝えた「週刊読売」(1962年11月4日号)の記事の一節である。  

自衛隊の災害派遣報道は今も多いが、伝え方が明らかにそれとは異なり、まるで戦火に怯える村のような風情だ。


家畜の被害のみならず猟師2名が亡くなる惨事に

 1962年は、道東でヒグマ被害が相次いだ年だ。十勝岳が6月に噴火したことで道東の広範囲が降灰に見舞われ、夏の長雨もあって、クマの食料が不足していたと見られる。特に標津町では秋に入ってクマ被害が多発しており、酪農を主要産業とする標津町は熊害対策本部を設置し、根室支庁を通じて陸上自衛隊第5師団の災害派遣を要請した。 

 最近でも、2019年から標茶町や厚岸町で家畜に被害を出している「OSO18」と呼ばれるヒグマが話題になっている。しかし、OSO18は単独のヒグマであるのに対して、1962年の標津町の事例では複数のヒグマが地域に出没して家畜を襲っていた。それこそ、毎日のようにクマを撃ったと報告があるのに、家畜に被害が出る状況だったという。

  OSO18との最大の違いは、人的被害も生じていたことだ。生涯で63頭のクマを仕留めた73歳の男性は、9月24日にワナの見回りに銃を持って出かけたところ、翌日に背後から襲われて亡くなっているのが発見された。翌月、仇討ちに出た男性の息子も背後から襲われ負傷している。また、これもベテランのアイヌの猟師も市街地に近い場所で襲われて亡くなるなど、駆除に関わっていた猟師2名が亡くなる惨事となっていた。


害獣への武器使用は法的に可能?

 当初、派遣された自衛隊部隊は学童の護送や地域のパトロール活動のみで、クマに対する武器の使用は狩猟法(現:鳥獣保護管理法)を盾に否定的だった。しかし、地域からの「人の生命より法律がだいじなのか」との声によって、応援部隊の到着を待ってクマ狩りを展開することになったと前掲の週刊読売の記事は伝えている。 

 害獣相手に自衛隊の武器が使用できるか、と疑問に思われる方もいるかもしれない。自衛隊法第94条では災害派遣時の自衛官の権限を定めている。これは警察官の職務執行における手段を定めた警察官職務執行法に準じていて、警察官がその場にいない場合、

「人の生命若しくは身体に危険を及ぼし、又は財産に重大な損害を及ぼす虞のある天災、事変、工作物の損壊、交通事故、危険物の爆発、狂犬、奔馬の類等の出現、極端な雑踏等危険な事態がある場合」(強調部筆者)においては、

「危害防止のため通常必要と認められる措置をとることを命じ、又は自らその措置をとることができる」としており、これに則った対応を取ったと考えられる。 

 実際、自衛隊によるクマ狩りはこれが初めてではない。1961年9月5日には、北海道松前地方でのクマによる農業被害を受けて、海上自衛隊函館基地隊から隊員3名と猟銃5丁が出動して、5日間のクマ狩りが実施されたと1962年の自衛隊年鑑に記されている。60年代は自衛隊によるクマ狩りが度々行われており、現在とは異なる切迫した空気を感じさせる。  



毒入り肉を食べたクマに這って忍び寄り…
 帯広から増援で駆け付けた安藤一尉も加わって作戦会議が行われ、毒入りの豚肉が出没予想地点に撒かれた。そして、湿原に埋設した毒入り豚肉が掘り起こされているのが確認されると、戦車1両と自衛隊員25名が周囲を包囲、捜索し、毒で苦しみ川で水を飲んでいるクマを発見した。  湿地帯を腹ばいで進み、クマまで30メートルに接近すると、安藤一尉と古多糠農協秘書長が立ち上がり、ライフルと散弾銃でクマを射撃。頭部に4発の銃弾を浴びて倒れたクマは250キロ以上もある大物だったという。


以下はリンクで







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