◆岐阜でBBQをめぐり刺殺事件も発生
中川氏がBBQが嫌われていると決定的に感じたのが、2017年5月、岐阜県瑞浪市で32歳の男性が自宅の庭で十数人でBBQをしていたところ隣人の男から「うるさい」などと言われて、その後男が自宅から包丁を持ち出して男性を刺殺した件だ。
この時は被害者の兄がテレビの取材に登場し「うれしい時の絶頂のバーベキューでこんなことになっちゃった」と発言したことから「絶頂BBQ」や「絶頂バーベキュー」といった言葉がネットには登場した。この時、ネットの論調では被害者に同情しつつも住宅街で煙が出るうえに十数人という大人数でBBQをするのは近所迷惑である、と加害者に理解を示す声も多分に見られた。
「隣家の庭で十数人が酒飲んで大騒ぎしてりゃうるさくてかなわんだろうから文句のひとつも言いたくなるだろうよ」「まあ因果応報かなぁ来世では振舞いを正すことだね」などのほか、「気持ちの良い事件だなスカッとした」という書き込みまである始末だ。
一方、最近のBBQ絡みの騒動でいえば、埼玉県さいたま市の市議会だより「ロクマル」の配布中止が決定したことが挙げられる。理由は、表紙が公園のような場所でBBQをする人々が描かれているため。4月24日の市議会で議員から「外出自粛要請が出ているなかでふさわしくない」と疑問の声が出て、27日に配布中止が決定した。
しかし、これに対しては市の決定は過剰対応では、といった声の方が目立つ。61万2000冊の企画編集費と印刷費は約470万円だったというが「これを問題と指摘する奴が異常。費用請求すべし」という書き込みもある。
これからGWが本格的に開始するが、BBQで多くの人が集まれば感染リスクの高い状態になるのは避けられない。中川氏は「BBQ叩きが今年は特に過熱するのでは?」と見ている。
6/11/2020