小学校受験、子どもがストレスから頻尿に…後悔しない受験をする親のポイントとは
>小学校受験:未就学児で受験勉強
>どうかなとは思いますが、
11/20(日) 7:03配信
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2児の母でありながら、現在までに2社起業。2000人以上の子どもを有名小学校合格に導いてきた実績を持つ、小学校受験専門オンラインサロン『コノユメ』主宰の大原英子さんに、「未来を切り開く力」を付けるための子育ての極意を教えていただく連載。
【写真】小学校受験、子どもがストレスから頻尿に…後悔しない受験をする親のポイント
今回は、コロナ禍における学校のICT教育対応の差や、ステイホームの時間が長くなったことにより志願者が増加した小学校受験において、これまで数多くの親子に接してきた大原先生が考える、受験において大切なこと、親のスタンス、塾選びなどについて考察していただきました。大原先生が出会った2組の親子の実例をもとに、リアルな受験の様子をお伝えします。
我が子の受験は「沼」にハマりがち
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小学校受験、中学受験、高校受験…世代を問わず、我が子の受験を経験した親御さんはみんな、「自分の受験のほうがよっぽど気が楽」と言います。子どもに「不合格」の経験をさせたくないと思えば思うほど、沼にはまってしまう子どもの受験。
今回は、私がこれまでの小学校受験指導の経験で出会い、第一志望からはご縁はいただけなかったものの、第二志望の難関校に合格された2人の親御さんの経験談をご紹介します。小学校受験をするにあたって避けては通れない幼児教室選びに対し、異なったスタンスで取り組んできた2人の経験談を読み、皆さんはどのように考えますか。
あそこまでやらなければいけなかったのか(Aさん)
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「第一志望には合格できなかったものの、今通っている学校は意外と面倒見がよく、息子も楽しく通っています。親としては小学校受験をして良かったと思っているし、今の学校にも満足しているのですが、『子どもにあそこまで苦しい思いをさせなきゃいけなかったのか、親の自己満足になっていなかったか』と心に引っ掛かりが残っていることもまた事実です」
こう話してくれたのは、小学校2年生の息子の親であるAさん。
小学校受験をはじめるにあたり、Aさんは志望校に多数の合格者を輩出している幼児教室に息子を通わせることにしました。特に小学校受験におけるペーパーは大事だと考え、厳しいと評判の講師の授業を選択しました。張り詰めた空気が流れ、姿勢が崩れがちな男児達もその先生の授業では、ビシッと姿勢が伸び、親としては満足度の高いものでした。しかし、わが子にとっては厳しすぎるのではないかと不安を感じることもありました。
成績順に席が並べられ、点数絶対主義。間違えると詰問される場面もありました。ある時から、間違いを恐れて息子が周りを見るようになり、それを講師から怒られ、さらに萎縮するという悪循環に陥りました。
冷静な夫からは、クラスを変更するか、少し休んだが良いと言われながらも、そのクラスに通い続けたのですが、年長の夏に子どもが頻尿になり、ある時お漏らしをしてしまいました。
このままでは受験できなくなってしまうという恐れから2週間ほど授業を休み、勉強量を減らしました。
「なぜ子どもの体調に異変が出る前に気づけなかったかって思いますよね? その時はそれでもまだまだ学習量が足りないと思っていたのです。
『私のペーパークラスは、全員ペーパー難関校の○○小学校には合格しています。まさか今年不合格者が出ることなんてないですよね』なんて言われていたので、「うちが不合格者になるわけにはいかない」と怖かったのだと思います。同時に「全員合格している」という言葉は私にとっては大きなお守りのように感じていました。受験に“絶対合格”は存在しないということなんて当たり前なのに。
あそこまで親子で頑張ったから合格できたし結果は満足しているのです。しかし、もう一回受験をするなら、もう同じやり方はしないと思います。そのクラスの結果ですか?
その年は、生徒の半分しか、〇〇小学校には合格しなかったそうです」
納得感を大事にし、受験を満喫しました(Bさん)
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「小学校受験は本当に楽しかったです。みんなに小学校受験の良さを伝えたいくらいです。第一志望にはご縁をいただけませんでしたが、今通っている小学校は子どもに合っているし、この学校に通えて本当に感謝しています。また何より小学校受験に向けて親子で努力した時間は子どもの成長に向き合えた時間でした」
と、エネルギッシュに話してくれたBさん。
小学校受験は苦しかったと振り返る親御さんが多い中でこんなに楽しそうに話すBさんは珍しい存在です。思わず「本当に楽しかったのですか?」と私は聞きました。
「当初、小学校受験に反対だった夫を説得するために、『受験は全力でやるけれど過熱しすぎない』『夫婦で合意できないことはやらない』と決めたことが良かったのだと思います。こんなに充実した受験生活を送れたのは、この約束があったからです」
小学校受験に向けた幼児教室選びは、妊娠中から行っていたというAさん。赤ちゃんの時からベビー向けの教室に通い、年少から小学校受験向けの教室に切り替えました。魅力的な教室はいくつかありましたが、「複数の教室に通うと子どもが迷う」という夫の反対があり1つの教室に決めたと言います。
また、紹介者がいないと通えない個人塾につてができたときには、こっそり通おうかとも思ったそうですが、金銭面なども含めて、夫に隠れて通うことは難しいと断念したそうです。
「受験には協力的ではない夫でしたが、熱しやすい私の性格を誰よりも理解し、ブレーキをかけてくれたことは大きかったと思います。年少、年中は、ネットや幼稚園の上の学年の保護者で評判の良い先生を選び受講していましたが、年長になるときには『親のモチベーションを引き上げてくれる先生を選ぶ』という軸ができていました。
親のモチベーションなんて自分であげなよ、と思う人もいるかもしれませんが、子どもの生活や学習を見るのは、母である私でした。夫は仕事が忙しく頼れないので、教室の先生に相談にのってもらったり、その先生の授業でパワーをもらえたりすることは私達親子にとって大事なことだったのです。
私は、人の好き嫌いが結構あるので、
「この先生は素敵だな」と思うと信頼してついていけます。一方で、他の方からは人気でも、絶対子どもに受けさせたくないと思う先生もいました。子ども同士で悪かったところを指摘させあう先生や、乱暴な話し方の先生は親である私が見ていられませんでした。
小学校受験を目指す親御さんには、“親の納得感”を絶対に大事にしてほしいです。だってかわいい我が子のことを一番わかっていて誰よりも考えているのは親ですから」
直前期になると、不安に駆られ、他の教室や新しいテキストなど、良いと聞いたことに片端から手をつける家庭も少なくありませんが、Bさん親子は、親子で博物館に出かけるなど、受験一色ではない過ごし方をしていました。結果としては第一志望に合格できませんでしたが、小学校受験で取り組んだことや、日々、小学校で経験することは、大きな糧になっていて、満足されていると話していました。
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