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郷土食「おぼろ汁」手軽に 宮城・涌谷の豆腐店が新商品 100年フード認定 「若者も食べて」(河北新報)

2024年06月09日 | 施設情報
(「河北新報」令和6年6月8日付け記事より引用)
 宮城県涌谷町のわくや豆腐店は、同町に伝わる郷土食「おぼろ汁」を手軽に味わえる商品を開発した。町内で唯一生産しているおぼろ豆腐と、しょうゆ味のだし汁をセットにして10日から店頭で販売する予定だ。

 おぼろ汁は江戸時代末期に京都の僧侶が伝えたというおぼろ豆腐に、とろみがついた干しシイタケの戻し汁をかけた料理。町内では盆や彼岸に食べる精進料理として各家庭で受け継がれている。

 町で提供する飲食店は少なく、同店専務の森新一さん(60)が町民に味を教わりながら半年ほどかけて開発した。干しシイタケに加え、コンブやカツオのだしを入れた。具材はシイタケと油揚げで、ショウガの風味を効かせている。

 森さんは「とろみをつける片栗粉の分量に苦心した。日持ちさせるため試行錯誤が続いた」と振り返る。調理はおぼろ豆腐とだし汁の両方を食器に移し、電子レンジで3分ほど温めれば出来上がる。
 おぼろ汁は2023年度、文化庁から地域で受け継がれる食文化として「100年フード」に認定された。町関係者は「町を知ってもらうチャンス。若者にも食べてもらいたい」と新商品に期待を寄せる。

 試食した町民からは「味が濃くて豆腐に合う」「家庭ごとに違うから味の基本になりそう」と評判は上々だ。森さんは「新しく町に住む人にも味を覚えてもらい、将来に残していきたい」と話す。

 1人前セット216円、2~3人前セット518円。営業は午前8時~午後6時。土日定休。連絡先は0229(29)9127。



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