泉区生活支援ネットワーク

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障害者雇用のいま 仙台圏に見る展望と課題 ~環境整備入社前も後も~

2020年03月31日 | 就労・生活自立
(「河北新報」令和2年3月30日(日)記事より引用)
中 定着策
 作業用の机の近くに、いすやテーブルが置かれている。社員はいつでも席を離れて休憩できる。障害者が不安や悩みなどを打ち明けやすいようにするための配慮だ。

面談で体調確認
 人材サービス業のパーソルチャレンジ(東京)の特例子会社パーソルチャレンジ仙台グループ(仙台市青葉区)。従業員67人中56人を障害者が占める。社屋の多くのフロアが同じようなレイアウトになっている。
 同社では月一回以上、社員同士の面談が義務付けられている。チームリーダー6人が、それぞれ約10人の障害者の体調などを小まめに確認する。「不安や心配事を相談しやすい環境で安心感がある」。うつ病を患う女性契約社員(31)は言う。

 障害に応じた職場環境も整えている。左側の視野が狭い男性契約社員(48)は左側が壁になっている場所に自席がある。死角から声を掛けられることなどがないように、との希望が通った。
 「会社に理解があり、自分に合う環境で働けて感謝している」と語る。
 同社は近年、年に十数人の障害者を雇っている。さまざまな工夫を重ねたこともあり、過去4年で1年以内の離職はない。10年以上勤める大もいる。瀬川由美マネージャー(55)は「安心して働ける環境を整えることで定着し、能力を発揮でき
る」と強調する。

社内見学を実施
 早期の離職防止のため、入社前と後のギャップを埋める工夫も求められる。 プルデンシャル生命保険仙台本社(泉区)は、2019年6月から障害者向けの社内見学会を実施してぃる。設備や社員が働く姿を見てもらい、会社の雰囲気を感じてもらう。過去3回に計約30人が参加した。
 同社の従業員299人のうち障害者は21入。19年8月に入社した男性契約社員(44)も精神障害がある。男性は「見学時に実際の作業場で業務の説明を受け、働くイメージを持てた。明るい雰囲気で長く働けそうだと思った」と振り返る。
 仙台市障害者就労支援センターによると、障害者向けの社内見学を実施する企業は一部に限られる。同社の取り組みは支援団体などに先進的と評価されているという。

 同社の山内享総務チームリーダー(49)は「事前の見学で仕事や職場の環境に慣れれば、やりがいや働く充実感を早く感じられる。結果として長く働‐いてもらえる」と語った。
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