ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

兵庫、岡山、広島珍スポットラリー その15

2021-08-17 18:23:24 | 旅行(道外)2018~2019
※2019年の旅行記です。コロナ前の雰囲気をお楽しみください。

3日目 午前10時20分。


入館料900円を払い、いよいよ福山自動車時計博物館の本館へ入場します。
日差しの降り注ぐ開放的な館内。ズラリと並ぶクラシックカーと昭和家電、日用品、そして蝋人形が出迎えてくれます。

なかなか素晴らしい出来栄え。



オバマ元大統領にヘンリー・フォード、クリントン&リンカーン、ペリー、マッカーサー、吉田茂といった面々。これは楽しい(^^)

塔時計(タワークロック)とエジソン

時計台用の塔時計は1600~1900年代ものを約40台所蔵しているとのことです。

ジェームス・ディーンとエルヴィス・プレスリー




車の周りを囲む展示物は多種多様。壁を埋め尽くす大量の掛け時計が圧巻で、時を刻むコチコチという心地よい音が響きます(^^)。
他、アンティーク木馬やオルゴール、ブリキのミニカーやプラモデル。天井からは飛行機の玩具がぶら下がり、軽飛行機「ハイパーチェロキー」の実物展示もあります。

さて、この博物館のコンセプトは「のれ、みれ、さわれ、写真撮れ」。
大量生産・大量消費の現代こそ、戦前、戦後の激動の時代を五感で感じてほしいという館長・能宗孝氏の思いが込められており、なんと館内のすべての車は自由に乗車可能!
車好きには最高の空間なのです。


T型フォードスピードスター(1915)、ダットサンフェートン(1935)、そしてこちらのダットサンセダン(1936)などのクラシックカーでも、ドアを開けて運転席に座ることができます。
さっそく恐る恐る乗車……。やはり小さいです。


自動車史には欠かせない存在、初代・トヨペットクラウンの初期型(1955)。
先ほどのような戦前のクラシックカーは詳しくないので、この辺りからやっとピンとくる顔ぶれ(^_^;)笑
観音開きのドアを開け、せっかくなので役員気分で後部座席へ。
これまで柵やロープ越しで見てきた初代クラウン、スプリングでボヨンボヨンの座り心地を体験できて感動です。



ズラリと並ぶ60年代以降の国産車たち。初代三菱ミニカ、マツダR360クーペ、トヨタパブリカ、マーク||バンなどなど。
博物館の定番カーから微妙にレアな車まで幅広い。

思う存分「のる、みる、さわる」。



1台残らずドアを開け、ハンドルに触るのはもちろん、クラッチ踏んでギアチェンジも体験させてもらいました。
今まで遠目に眺めていた子と、やっと手をつなげたような感じでしょうか(←気持ち悪い)。
なんて素晴らしい時間なのでしょう!


最初は「バタンコ」博物館をやりたかったというだけあって、オート三輪も充実。
マツダK360と、三輪の代表格ダイハツミゼットの初代、二代目が並ぶ。あとはオートバイに荷台を付けたようなバーハンドル車や、珍しい三菱ペットレオなども。


中でも同館ご自慢の1台はこちら、資料を基に忠実に再現されたマツダ3輪乗用タクシー(1950)。
戦後、GHQによる四輪自動車生産禁止令の中、ここ広島が本拠地の東洋工業(現マツダ)が苦肉の策として製造した「広島タクシー」仕様。
原爆で壊滅的な被害を受けた県内で5年ほど使われ「広島には緑が不足している」ことからこのカラーにされたといいます。なお、乗り合いで料金は一律50円。
製造台数は約20台だったといい、同館いわく「幻のバタンコタクシー」。


せっかくなので、大好きなスバル360や丸ハンドルのミゼットなどと記念撮影してもらいました(^^)。スタッフが気軽に応じてくれます。

なお、館内の展示車両は20台前後ですが、非公開のバックヤードには極めて珍しい商用車を中心に大量の車両がストックされており、頻繁に展示替えがされています。
実際、私が見学している最中も「今からベンツ入れますよ~」と教えてくれ、裏のシャッターから自走で館内に搬入する激アツシーンを見ることができました(^^)。
前回述べた日野コンマースなどもいつかは展示してほしいものです。
ほんと、ここは何度も訪れたい施設ですね。

昭和の日用品コーナー



古いガスコンロやミシン、桐箪笥などは古民家から譲りうけた物でしょうか。
ここを抜けると、館長が特に力を入れて収集されたという江戸時代中期~末期の櫓時計(本体から垂れたおもりの部分がやぐらを思わせるため、こう呼ばれる)や枕時計が別部屋に美しく陳列。
女性スタッフが丁寧に解説してくれました。


午前11時45分。

福山自動車博物館の見学を終え、駅前の福山城へ。
修学旅行生に混ざって天守閣を目指します。


・史跡 福山城跡
備後十万石の領主として1616年に入府した譜代大名・水野勝成が22年に完成。2022年に築城400年を迎えます。
1873年に廃城となり、天守閣などは国宝に指定されていましたが、1945年8月の空襲で焼失。
その後、1966年の市制50周年事業で復元されました。
現在、天守閣内部は福山市の歴史を伝える「福山城博物館」となっています。


次回!尾道へ移動。
風情ある町並みを散策します。

続く。
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兵庫、岡山、広島珍スポットラリー その14

2021-08-15 18:09:21 | 旅行(道外)2018~2019
※2019年の旅行記です。コロナ前の雰囲気をお楽しみください。

4月16日(火)(3日目!)

おはようございます。
朝、ホテルの無料朝食サービスを利用しようと1階の休憩スペースへ向かうと、パリのノートルダム大聖堂が火災で焼け落ちたという衝撃的なニュースが。
外国人旅行客と相席でトーストとゆで卵をいただき、岡山駅へ。

駅前にあった桃太郎像と郵便ポスト




さて、本日は岡山とお別れし、隣の広島県に突入します。
一番のお目当ては福山市にある、一度は行ってみたかった自動車博物館。さっそく向かいます。


8:40 JR山陽本線三原行きに乗車。

2018年に一瞬降りただけの岡山駅ホームですが、国鉄時代からの車両がたくさん入ってきて素敵。
ボックス席で車窓の田園風景を満喫しているうち、電車は広島県へ。

9:40 福山駅に到着!

駅前から史跡・福山城が見えましたが、後で訪問させてもらうことにして、住宅街を10分ほど歩きます。
すると……見えてきました。


・福山自動車時計博物館(広島県福山市北吉津町3-1-22)
1989年に館長・能宗孝氏が、家具メーカーだった実家の旧倉庫を活用してオープンさせた旧車とアンティークの博物館です。
古時計から始まり、「バタンコ(オート三輪)」など、昭和当時はあまり見向きもされなかった物を中心にコツコツと集められたといい、故に他の博物館では決して見られない珍しい自動車がそこかしこにあるとか……。


噂に間違いは無く、本館に向かう途中からレア度が極めて高い初代・日野ブリスカ900(1961~67)がお出迎え。
隣にはレストア中のトヨタのボンネットバスもあり、いきなり迫力満点だ。


本館前の道路には屋根つきの屋外保管場がいくつかあり、入場料を払わずとも旧車の数々が見放題
こちらは定番のスバル360を先頭に、ボンネットタイプのいすゞのトラック、そして古い消防車が7台も並ぶ。




日産ジュニア、トヨタ消防車、日産FS581……。バスでは見た事がある顔でも、消防車だと新鮮。
これだけ勢ぞろいすると壮観です。


別の保管場所には、同館がピカピカにレストアしたボンネットバスが3台も。いずれもバリバリ動態保存で、ゴールデンウィークやお盆には来館者の送迎に使われるという太っ腹さ。
道路を挟んだこれまた別の保管場には、中々残らないバキュームカー仕様のマツダT600
そして後ろに顔をのぞかせるのは残存数台というレア度MAXの大型オート三輪、トクサン号。四国の高知県自動車工業が64年~、山道での林業輸送用に製造。


特筆すべきはこちら、かなり腐食が進んでいますが現存個体はこの1台ともいわれるマツダB1500(61~64)の1トン積みトラック。
県内のとある整備工場近くの茂みに埋もれており、2010年に同館がサルベージし、ここに辿り着きました。
このご尊顔だけでも1時間はつぶせる。

また、つい数年前まではこちらも残存2~3台、わずか2年しか生産されなかったミニバンの先祖・日野コンマース(60~62)の極上個体が鎮座していましたが、現在は博物館裏の収蔵庫に仕舞われています。


本館前には、第19次南極観測隊払い下げのトヨタランドクルーザーと雪上車が存在感を放っています。
その他、オースチンのロンドンタクシーやマイクロ、リアエンジンバス、相当古いチチヤスの宣伝車などなど……。

屋外展示が既にすごすぎて、まだ受付に辿り着けておりません(^_^;)。
とんでもない見ごたえです。


次回、いよいよ館内へ。のれ、みれ、さわれ!!
続く。
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兵庫、岡山、広島珍スポットラリー その13

2019-07-30 01:24:41 | 旅行(道外)2018~2019
2日目 午後3時。

岡山限定「きびだんごクレープ」でひと休み。
美味しそうだったので、自然のふしぎ館となりの津山観光センターで購入。
…そういや岡山はももたろうの町ですもんね。バニラアイスと共に丸いきびだんごが入っていてうまし。

屋外のベンチでゆっくりした後、すぐ裏の小山にある津山城跡へ行ってみることにしました。




津山城は1616(元和2年)年に、本能寺の変で討死した森蘭丸の弟である森忠政が築城。
近世の典型的な平山城で、往時には五層の天守閣がそびえていましたが、1873(明治6)年の廃城令によってすべて解体。しかし城内には高さ10メートル超の立派な石垣が今も残ります。
明治33(1900)年に鶴山(かくざん)公園として整備、昭和38年に国指定史跡となりました。
日本の名城100選」に選ばれたほか、「さくら名所百選」として県内有数の桜の名所となっているようです。

受付のおばちゃん曰く、つい昨日まで桜まつりが行われていたらしく「後片付け中ですがご了承くださいね~」とのこと。

石段を登り天守閣を目指します。

祭りの後の静けさ…といいますか、確かにあちこちに片付け中のテントが置かれていて閑散としていますね~。
桜は一応まだ咲いていますが、だいぶ散っていてピークは過ぎてしまった感じですね…。北海道ではまだ咲いてすらいないのに(^_^;)

小山のてっぺんに建つ備中櫓



2005年(平成17年)に津山城の築城400年記念行事の一環として復元された建物です。
津山城の本丸御殿とは廊下でつながっていたといい、城主もしくはごく近い間柄の女性の生活空間であったと考えられています。
内部へ入ってみると外観は通常の櫓でありながら、1、2階ともに畳敷きで居間のようになっています。このような櫓は全国的にもかなり珍しいのだとか。
城内の櫓の中でも最大の大きさで、天守に次いで重要な設備だったと推測されています。

天守台にいよいよ到着。



登ってみると、津山の街並みが一望できてとても気持ちがいいです(*^_^*)。
天守閣は地上5階建てで、石垣を除いた高さは約22メートル。一般的な五層の天守としては最大規模のものであったといいます。
1875(明治8年ごろ)には既に取り壊されたそうですが、その後、1936(昭和11)年の「産業振興博覧会」で3分の2のサイズで復元。しかし空襲の目標になることを懸念され、こちらも昭和20年に解体。

涼しい風を感じながら、ここでしばらく風景を楽しみながらくつろぎました(^_^)。

津山の町中から眺めた津山城跡


津山城跡の観光後、少し歩いたところに町並保存地区があるというので行ってみることにしました。
城下町らしい古い町並みが残っているということで期待が高まります(*^_^*)。

城下町の出入口であったという「大橋」を渡ります。


・城東町並保存地区



旧出雲街道に面するこちらの津山の東側一帯は、茶屋、豆腐屋などの商人や大工などの職人の家が並ぶ町人街だったそうです。
1.2キロに及ぶ街道沿いには、近世以降に建てられた多くの伝統的建造物が現存しています。
平成25年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

このあたりは映画『男はつらいよ』のロケ地になった事もあるそうです。丸型のポストはもちろん現役でした。
味わい深い町並みをのんびり歩いてみると、何年か前に友人らと散歩した京都の町屋街を思い出しました。




午後4時半。

本日の宿泊予定地である岡山市中心部へ向かうため、津山駅へと戻ってきました。
列車の時刻を調べてみると、発車までちょうど1分前!階段を駆け上がりホームへ急ぎます(^_^;)。


駆け込んだ列車は、思わぬことに北海道でもよく見慣れたキハ40系車両でした。
扉が両開きであることなど、北海道型と多少は異なりますが、まさか岡山まで来てこの車両に乗るとは…(^_^;)。

地元の専門学生と思しき素朴な女子たちに混じって乗車。
ディーゼルエンジンを響かせ、列車は夕暮れの山間いをくねくね曲がりながら進みます。

なんと味わい深い列車旅だこと…」な~んて感動していると、何やら聞き覚えのある駅名アナウンスが。
もしやと思い、停車時に窓の外を見てみると…やはり!

・亀甲駅(岡山県久米郡美咲町原田)

…ご覧のとおり、なんと駅舎がカメの形をしています(目が時計の形になっているのがナイス)
その外観から珍駅として有名で、書籍やテレビで何度も見たことがあったのです。
まさか通り道だとは思わなかったので見られて嬉しい!!

「亀甲(かめのこう)」の駅名は、近くにカメの甲羅のような形をした「亀甲岩」から由来。
駅構内は他にも銅像や看板などカメだらけだといいます(笑)。
いつかこの町も散策してみたいところです。


午後6時、岡山駅へ到着!

列車に揺られ続けてようやく到着です。それにしてもすごい人だこと。
駅ナカの定食屋さんで夕食を食べ、本日のお宿を探しに夜の街へ。


遠く離れた北海道民からしてみると、岡山市ってイマイチ何があるのかイメージしづらい…(市民のみなさんスミマセン)
観光ガイドを見て初めて知ったのですが、岡山は点字ブロックとマスキングテープ発祥の地だそうです(笑)。

ホテルですが、ちゃんとした個室のホテルに泊まろうと思っていたものの、なんと中心街で一泊1800円のカプセルホテルを見つけたのでそちらにしました。
ボロかったですが特に問題はありませんでした。大浴場と朝食付きだったし。

2日目、完。


次回!3日目!
広島編スタート!まずは念願の自動車博物館へ!

続く。
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兵庫、岡山、広島珍スポットラリー その12

2019-07-11 00:09:14 | 旅行(道外)2018~2019
2日目 午後1時半。

第10室「両生類・爬虫類」。
なぜかこの1室だけガラス戸で仕切りされており、ガラガラと開けて中へ入ってみると…。

うわぁ…。
鼻につく強烈なホルマリン臭が…(^_^;)。

どうやら奥にある巨大ガラス水槽から発している模様。
ズラリと並ぶウミガメにまずは圧倒されます。


独特な臭いに包まれながら室内をぐるり…。説明するまでもなく、この一室の顔ぶれも相当なもの。
アルダブラゾウガメ、ガラパゴスゾウガメ共に危急種(VU)。剥製なんてそう見られませんよ。
そして隣のガラスケースにはトカゲがズラリ…。この部屋、色々な意味で苦手な人が多そう…(^_^;)。

部屋のド真ん中にいるナイルワニ(全長5メートル)

ワニの剥製なんて初めて見ました。体重は220キロもあるそうです!
残念ながら触ることは出来ませんが、目の前でじっくり見ることができるのはこの博物館ならでは。

そして…この部屋のイチバンの見もの。

体長1.28mの巨大オオサンショウウオ!(右)



スゲェ顔!!! 目はドコ???(笑)
ホルマリンがなみなみと入った水槽に浸かっています。強烈な臭いはココの仕業でした(^_^;)。
世界最大の両生類で、一般的なサイズは70~80センチとのこと。国の天然記念物に指定されています。

ここに入っているのは種の中でもかなり大きい方で、推定年齢は116歳らしいです…。
なお、その他にも同種のオオサンショウウオが何匹か浸かっていますが、なんと魚をくわえたまま窒息死した標本もあります(^_^;)。

…水槽に近づいてじっくり観察してたら、刺激臭で頭が痛くなってきたので移動します(笑)。

オーストラリア周辺の動物

ヒクイドリ、オオフウチョウ、コクチョウ、カンガルー(これもスゴイ顔)など。
ずいぶんと発色の良いカモノハシだな~と思ったら、どうやらコレだけ館内で唯一の人口で製作されたレプリカなのだそうです。

第9室「極地周辺(北極・南極)の動物」



これまた大迫力!!
生々しい傷が波乱万丈の過去を感じされるミナミゾウアザラシのオスの剥製。体長5メートルもあり相当デカいです。
こんなのどうやって剥製にしたんだろ…と思ったり(笑)。横のアホウドリも相当レア。

そして向かいに対決するように配置されているのは体長3.5メートルのホッキョクグマ
リアルなジオラマのおかげで実際にありそうな光景ですが、ミナミゾウアザラシは南極なので生息地は真逆
ここでしか見られない対決!」とふしぎ館も謳う、いわばオリジナルの対決場面なのでした。
…周囲のトドやオオカミなども威嚇姿勢になっていて物語性を感じます(笑)。

第9室「中南米の動物」



本物の熱帯雨林さながらに樹木が生い茂っており、そのあちこちに珍しい動物たちが。
ジャガーピューマなどが目を引きますが、ナマケモノやレア(ダチョウの仲間)、コンドルの剥製はそう見られませんね。

アリクイとアルマジロ



第12室「西アジア・アフリカの動物」



…階段を上り、最後に現れる3階の一室がここになります。
ジオラマの大きさ、中にいる動物の量ともに館内でも最大級で言葉を失うほど。その雰囲気は欧州やアメリカ郊外の自然博物館を彷彿とさせます(決して大げさではない)。


極めて珍しいインドゾウの子どもの剥製。
その前にいるのはライオンキ●グでおなじみのイボイノシシ。


ライオンなんてもはや驚かない…とスル―しがちですが、アフリカライオンとレアなインドライオンが仲良く並んでいます。
隣にはヌーやエランド、アンテロープなどの草食動物たちがズラリ。


草食動物たちはひときわ数が多いですが、首だけの剥製が壁に並ぶのも欧州チック。
この一室のコレクションは大半が英国人のコレクターから入手したものだと聞いて、妙に納得します(*^_^*)。
なお、いずれの剥製も既に50年以上前に製作されたものだといいますが、その割にほとんど傷んでいないのに驚きです。

最後に…。館内に上皇さま訪問時の写真が。

昭和40年との事なので、まだ皇太子時代ですね~。
私費を投じた個人の自然史博物館というのは当時としては画期的で、その物珍しい展示物の噂を聞きつけご訪問されたのでしょうね。
まさか平成の最後(※注)に上皇さまの足跡が見られるとは思いませんでした(*^_^*)。
※訪問日は2019年4月15日。ギリ平成。


…ずっと来てみたかった城下町の摩訶不思議なワンダーランド。
平日という事もあってか滞在時にお客さんは殆どおらず、その楽しくも少し怖い雰囲気にずいぶんと長い時間浸っていた気がします(笑)。
館内で唯一見かけた年配のご夫婦が帰り際、スタッフに「大変すばらしかったです」と興奮気味に語っていたのが印象的でした。

私が今まで訪れた珍スポットの中でも1、2を争うぐらいに感動した場所でした。
是非また来たいです。





つやま自然のふしぎ館、見学終了。


おまけ・津山基督教図書館(現・森本慶三記念館)

森本慶三氏が町への貢献のため設立した施設のひとつ。ふしぎ館の向かいにあり、現在は慶三氏の生い立ちや江戸の暮らしに関する資料が展示されています。
大正15年建築で、1998年に国の登録有形文化財に指定。国内唯一の基督教図書館という事で、正面には聖書にちなんだ羊と山羊のレリーフが彫り込まれています。
時間の都合上、今回は内部は見学できませんでした…。


次回!
津山城跡&古の城下町探索!
続く。
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兵庫、岡山、広島珍スポットラリー その11

2019-05-29 21:01:31 | 旅行(道外)2018~2019
2日目 午後1時

序盤からかなり衝撃的な「つやま自然のふしぎ館」。人体コーナーを抜け、館内のさらに奥へと足を進めます。
さすが元小学校だけあって、館内は広大。廊下も長い(^_^;)。

第3室「世界の貝類」コーナー。



元・教室のような部屋へ入ると、貝類がズラリと展示されたガラス棚がたくさん。
なんと日本近海および海外の貝殻が2000種もあるとの事。
そしてその1つ1つに手書きの丁寧な名称版つき。

生息地で分けられているだけでなく「色鮮やかな貝」な~んてコーナーもあり、素人でも十分に楽しめます(*^_^*)。

第4室「世界の昆虫」コーナー。

隣の教室へ入ると、お次は昆虫標本が所狭しと。狭い通路の両側にケースが高くそびえ迷路のよう。展示棚は比較的新しめか。
過去の写真を見ると、かつては館内のあらゆる場所(他の展示室の壁や廊下など)に一緒くたに展示されていたようですが、どうやら整理されて専用の部屋が作られたようですね~。

カブト、クワガタ、コガネムシ、チョウ等の定番ものから、クモ等の昆虫外も。
世界最大のガ「ヨナクニサン」や色鮮やかなモルフォ蝶、そしてそのモルフォ蝶から作られたブローチなんてのも飾られていました。




ここから年季の入った階段をギシギシ上り、2階へ。
なんとこのふしぎ館、展示室が3階まであるのです。
そしてここから、ふしぎ館ご自慢の剥製コーナーが始まります。

第5室「アジアの動物」


案内表示に従って部屋に入ると、ガラス越しに大規模なジオラマ風の展示が展開されていました。
何匹ものトラやヒョウが牙をむいてこちらを睨みつけており、渋いタッチの背景画と相まってすごい迫力
なお、真ん中あたりに見えるオランウータンの剥製は明治時代に輸入されたという動物剥製の第1号で、ものすごい骨董的価値があるそうです(^_^;)。

これらの動物たち、私が思っている以上に歴史があるみたいです……。


どの動物も活き活きしていて、普通の博物館では味わえない楽しさがありますね~(^O^)。すご~い!
手前にひっそりいらっしゃるセンザンコウも、現在ではかなり貴重な剥製。つい最近、不正に輸入しようとして逮捕された人がいたような。


思えば1階のゴリラ同様、オランウータンの剥製もそうそう見られるものではありませんよね。なんとここには2頭もいます。奥にいるクロザルもレア。
そして展示室には「本館の展示資料は世界各地の人々から特別の好意で集められたものが多く、再び入手することは全く不可能、館内では絶対禁煙を順守」と手書きの注意書きがあるのですが、特別天然記念物のアマミノクロウサギの横に置かれているのが説得力あります(笑)。

第6室「世界の野鳥類」



こちらは日本、世界問わず、各国の鳥類が一室に勢ぞろい。とてつもない量です。
カナリヤやセキセイインコ、オウム等の飼い鳥がいるかと思えば、ツメバケイ、サイチョウ、ケツァール等の珍種も見られます。
なおシロフクロウはココのイチオシらしく、ガイドブックや外の看板などに頻繁に登場します(笑)。


ずらりと並ぶ各国のワシ、タカ類はどれも大きく羽を広げており、その巨大さが際立ちます。
本当にココの剥製たちは躍動感がありますね。まるで動物園にいるかのような迫力です。


展示室の隅にはこれまた味のある解説板が……、と思えばヒグマに襲われた人の腕といったショッキングな白黒写真も(ホルマリン漬け標本?)。


第7室「北米大陸の動物」



先ほどのアジアコーナー同様、ここもガラス越しにジオラマが展開されているのですが、さすが北米、1体1体のサイズが大きい。体長3メートル越え、ヘラジカアメリカバイソンの存在感が抜群。
後ろの岩に立っているのはシロイワヤギです。

大変珍しいジャコウウシ親子の剥製

グリーンランドの極地に生息するウシの仲間。オスは発情期になると、体から「じゃ香」の香りを放ちます。現在、日本の動物園では見ることが出来ない動物です。

まるで海外の博物館のような雰囲気。

…そういえば、つやま自然のふしぎ館を「ヴンターカンマー(ヨーロッパの珍品奇品を集めた博物館)」に例えている珍スポットのサイトがありました。
館内で時折漂う、どこか日本離れした空気……、その例えもうなずけます。

第11室「日本の鉱石・岩石類」

…すみません、館内が入り組んでいるので展示室の順序が前後しています(^_^;)。
こちらは全国の鉱山、炭鉱から採れた鉱石類を細長い部屋に展示。息抜きがてら軽く見物~。

ヒゲクジラの全身骨格化石

1964年に、中学生が吉井川で発見したもので津山市からの寄託品だとか。
こちらももれなくジオラマ風展示。発見時の様子を臨場感満点で再現しています。

第8室 日本の野生動物と鳥類



ようやくお馴染みの動物たちが出てきましたね~!(*^_^*)
さすがにヒグマやエゾシカはこの館内では地味めか…(笑)。

ここら辺は全国の博物館でも見られるメンツですが、やはり動物、鳥類の数の多さがひと味違います。
ジオラマの枝一本一本に小さな解説が付けられているような感じで、とても全部は読んでいられません(笑)。
ここの一室だけでも小さな展示館一棟くらいの見ごたえがありますよ。




次回!つやま自然のふしぎ館ラストです。
迫力のゾウアザラシ&ホルマリン臭ムンムン!

続く。

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