ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

千歳アウトレットモール・レラ

2024-11-01 22:55:47 | 北海道内の旅行・風景


2024年11月1日、千歳市の「千歳アウトレットモール・レラ」が大規模商業施設としての営業を終了した。
数年前から空きテナントが増え続けており閑散としていた。「競合施設の増加などを理由に運営終了」というニュースが1月に報じられて以降、残る各店は賃貸借契約の満了とともに徐々に撤退。
正式な営業終了日がアナウンスされないまま、ここ半年ほどは開店休業状態といってもよく、ほぼ空きテナントの無人アウトレットモールという異様な状況が続いていたが、ついに19年の歴史に幕を閉じることとなった。





2005年オープン。道内初の大規模アウトレット施設という事で好調な滑り出しを見せ、翌06年には早くも増床。
全盛期は150近いテナントが並び、新千歳空港に近い事もあって道内外の客でにぎわいを見せていた。

しかし2010年に、北広島市に「三井アウトレットパーク札幌北広島」がオープン。
札幌からアクセス抜群の全天候型・屋内アウトレットモールという強敵の出現で追い風は向かい風へと変わる(※皮肉にも千歳の「レラ」はアイヌ語で「風」の意)。
極寒の千歳市で屋外型アウトレットという形式も厳しかったのかもしれない。またコロナ禍による客足の減少も大きく影響した。









2024年の4月に訪問した時の様子である。
前月に、当時入居していた60テナントのうちの20近くが賃貸契約終了で撤退したばかり。
開店している店舗よりも目張りされた空きテナントの方が圧倒的に多い。
ほぼ廃墟状態のモール内にはほとんど人がおらず、営業時間中とはとても思えない異様すぎる光景だ。
(ド平日の真っ昼間を狙って訪れたのは少し性格が悪かったかもしれない)





店舗一覧を見ると目も当てられぬスカスカ具合は一目瞭然だろう。
インフォメーションボードを用いて、閉店情報ではなく逆に営業している店舗を案内するスタイル。なぜか靴屋さんばかり残っている。


比較的人の気配があったのはフードコート。というのも、アジア系の観光客と思しき集団がツアーガイドに連れられて入店していったのだ。
どうやら北海道ツアーの食事処として利用されているらしい。

新千歳空港に近く、JR南千歳駅から徒歩3分という立地(過去には空港からのシャトルバスもあった)は、全盛期にも海外観光客のツアースケジュールに組み込みやすかったと聞く。
現在も、モール内には飛行機までの時間調整のような海外の方々があちこちに歩いていた。見るものが無くて呆然としているが……。


2~3年ほど前は4、5店舗が並び繁盛していた「千歳ラーメン博覧会」のエリアもいつの間にか全店が撤退し、閉鎖されていた。

千歳のすぐ隣の苫小牧市在住の私にとって、実はレラは地味に重宝していた場所であった。
2018年に札幌から苫小牧に越して以降、洋服やコートを探し訪れること数回。
ファッションに興味が無く、滅多に洋服を新調しない私にとっては、様々な店舗が見られいっぺんに購入できるアウトレットモールは実に快適な場所であったのだ。
最後に訪れた時も「だいぶ店舗が減っちゃったなぁ」とは思っていたが、まさか数年で閉店に追い込まれるとは思わなかった。







加えて、このレラには一風変わった思い出がある。
苫小牧へ引っ越す前の2017年の夏あたりだったか、ここレラでホラー系脱出ゲームのイベントがあると聞いて、当時の上司や仕事仲間たちと数人で訪問したのだ。
閉店後のモール全体が舞台になっていて、あちこちを徘徊するゾンビから逃げながら謎解きをして脱出するという大規模なもの。
消灯されたフードコートでゾンビに追い掛け回されたり、屋外のスピーカーから避難指示のサイレンが流れたりと、すさまじい非日常体験で大いに楽しませてもらったのを覚えている(脱出ゲームの成績は散々だったが)。
ああいうイベントを少し活用して集客に繋げられなかったものか。


モールの中心部にある「アトリウム」やキッズコーナーもご覧のひとけの無さ。
それでも無人のゲームコーナーでは、クレーンゲームなど全ての筐体の電源が入れられていた。



自分以外誰もいない屋内に張られていたイメージ画、現状とあまりに掛け離れており悲しくなる。



生い茂る草木に埋もれ行く屋外のオブジェ。
かつては剪定されていたと思われる。


なお、今回の大型商業施設終了は、小売店の総面積が1000平方メートルを下回ったことによるもの(大規模小売店舗立地法)。
敷地内には飲食店など未だ4店舗が残り、営業は続けるという。
半導体メーカー「ラピダス」や関連企業の進出が注目されている千歳市だが、レラ跡地の活用法はまだ未定だ。

(2024年訪問)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おもしろ公園ぐらんぷり2024 第4回

2024-10-20 23:25:33 | 北海道内の旅行・風景


第4回:千歳市の愛され恐竜?怪獣?
(東雲町かいじゅう広場 千歳市東雲町3丁目3−1)



好評を頂いております「おもしろ公園ぐらんぷり2024」。
今回からは札幌市を飛び出しまして、まずは2つ隣町の千歳市にある公園を紹介!
千歳市消防本部のすぐ隣にある「東雲町(しののめちょう)かいじゅう広場」へとやってきました。
市の中心部なので近くには市役所やハローワークなどの施設がありますが、千歳にあまり馴染みのない私は初めて訪れるエリアです。

この公園や遊具の存在も全く知らなかったのですが、沿道からもその姿は大いに目立っておりました。



恐竜型の巨大遊具♪





「かいじゅう広場」と名前が付けられた場所ですが、モチーフは実在していた恐竜でしょうか、それとも空想の怪獣?
コンクリート製と思しきボディは爬虫類っぽいザラザラの表皮が中々リアル。
尻尾の部分はお決まり?のすべり台構造。横っ腹の石積みの階段が豪華です。



さて、この「かいじゅう広場」を含め、一帯は東西に約1キロ続くグリーンベルトになっています。
元々は住宅街の防火目的で整備されたものなのだとか。
8つの広場が6町にまたがっており「広場の場所と名称を分かりやすく」などの意見があったことから、市は2009(平成21)年~2015(平成27)年に「グリーンベルト活性化事業」と称し、遊具の更新や整備などのリニューアルを実施。
この「かいじゅう広場」をはじめ「花の広場」「親水公園」などの愛称が付けられました。
この恐竜?の遊具もその時に設置されたものだと思われます。



公園内にはもう1匹、小さめの恐竜のオブジェがありました。
こちらは一目瞭然、ブラキオサウルスですね。
ゴツゴツの背中の板のせいで跨るのは難しそう……(^_^;)笑



2匹(?)のコラボ。
すぐ近くには千歳川が流れており、対岸の親水公園では訪問時、偶然にも夏祭りが開催されており、穏やかなせせらぎと共に屋台や子どもたちのダンスステージを楽しませてもらいました。
なかなか良い雰囲気の場所です。

次回は千歳市と恵庭市の2つのおもしろすべり台を紹介します。

(2024年訪問)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おもしろ公園ぐらんぷり2024 第3回

2024-10-09 22:06:35 | 北海道内の旅行・風景
第3回:ストーブ天国!
(やなぎ公園 札幌市白石区平和通5丁目北8)



札幌市白石区にあるやなぎ公園にやってきました。
JR白石駅からもほど近く、数年前から一度来てみたいと思っていた場所です(^_^)。
住宅街にある小さな公園ですが、モニュメントにレンガが使われていたり地面に敷き詰められていたりとお洒落な雰囲気があります。





さて、こちらのやなぎ公園、まず入り口の車止めが何ともユニークな形をしております。



さらに、レンガのモニュメント前にある砂場には……。
これはストーブのオブジェですね!
先ほどの車止めもダルマストーブをモチーフにしているようです。
私は世代ではないのでよく分からないのですが、正面についている円盤は調節ハンドルか通気口を再現しているのかな?



公園内にはもう1台、ストーブ型の噴水もありました!
上に乗っているヤカンが何とも可愛らしいですね!(^_^)
訪問時は残念ながら止められていましたが、ヤカンの口から水が出てくるようです。

なぜ、あちこちに珍しいストーブのオブジェがあるのでしょうか。
公園内に簡単な解説版がありました。



この場所は、白石の歴史を代表する、道庁赤レンガの『白石レンガ』や、石炭ストーブの原点となる『ふくろくストーブ』にゆかりのある場所なので、レンガとストーブをテーマにして、公園をつくりました」とあります。

調べてみると、このやなぎ公園がある場所は、かつて「鈴木煉瓦製造所(1884年創業)」経営者の邸宅と庭園があったそうです。
公園内のカエデやニレなどの木は当時の庭園に植えられていたものなのだとか。
そして社長の鈴木豊三郎氏の娘婿となった福岡清春氏という人物は、大正時代後期に石炭ストーブの「福禄(ふくろく)ストーブ」を開発。貯炭式で給炭頻度や煤煙が少ない同製品は大当たりとなり、寒冷地の暖房手段として大きく貢献したといいます。

この地のレンガとストーブの歴史にちなんで、公園内に可愛らしいオブジェがあるんですね!



公園隅の水飲みも、ぜいたくにレンガが使われたお洒落なデザイン。

(2024年訪問)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おもしろ公園ぐらんぷり2024 第2回

2024-09-25 23:38:07 | 北海道内の旅行・風景


第2回:昆虫王国!
(常盤公園 札幌市南区真駒内269-1)


芸術の森」近くの住宅街にある常盤公園にやってきました。
立派な遊具と広場の他、野球場やテニスコートもある規模の大きな公園です。

かつて本州にある別の公園の写真で存在を知り、一度見てみたいと思っていた遊具の同型が、この公園にあるという事で訪れました。
なお、残雪がありますがかなり前の撮影です……(2017年)。
取り上げるタイミングがありませんでした。許してね。

さて、まるでお城のような巨大アスレチック遊具の近くに鎮座していたのは……。



カブトムシ型のすべり台♪



コンクリート製と思しきボディは化粧直しされて間もないらしく、綺麗でした。
デフォルメしつつも昆虫らしさを捉えた6本脚や、立派なツノの複雑な造形のおかげで迫力たっぷり
でも、つぶらな瞳は愛らしくもあります(笑)。
前後がすべり台になっているという珍しい構造。




カブトムシの周りには、少し小さめなクワガタとテントウムシ、イモムシのオブジェが。
クワガタが非常にリアルなのに対し、イモムシは粘土アニメに出てきそうなキャラクター風なのがチグハグで面白いですね(笑)。

(2017年訪問)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おもしろ公園ぐらんぷり2024 第1回

2024-09-23 00:07:16 | 北海道内の旅行・風景
今から9年前の2015年に、当ブログでおもしろ公園ぐらんぷりという全10回の企画を行い、大変好評をいただきました。
いつか続編をやりたいな~という気持ちがずっとあり、地道に集めてきたネタも溜まってきた事ですし、このたび「おもしろ公園ぐらんぷり2024」と題して9年ぶりに復活させようと思います!
今回は札幌市と、私が現在住む苫小牧市とその近郊のおもしろ公園や遊具を紹介できればと思います(不定期更新、全7回ほどを予定)。

それでは、いきましょう!


第1回:「パンダ公園」令和編!
(藻岩下公園 札幌市南区南30条西8丁目)



9年前の「公園ぐらんぷり」第4回で紹介済みの「藻岩下公園」です。ミュンヘン大橋のすぐ近くにありますよ。
実家からそう遠くない場所にあるので、小学生時代によく親と一緒に訪れた公園でもあります。
2015年に紹介したすぐ後に大規模リニューアルが行われ、同年末ごろ?に工事が完了。最終回の第10回で工事中の状況も紹介していました。
リニューアル後の様子を改めて紹介したいと思っていたので、再訪です!(今さら?というツッコミは無しで…笑)



さてこちらの藻岩下公園、かつてパンダのコンクリート像が公園内に2体設置されていたのがきっかけで「パンダ公園」という愛称で長らく地域に親しまれていました。
その後パンダフルなる市民団体が発足、メンバーの働き掛けで他所からパンダ像を移設したり、パンダがデザインされたベンチを新設したりと公園内のパンダを増やす活動、かつ地域活性化への取り組みをされていました。

リニューアル後はさらにパンダが増え「パンダ公園」の要素は健在。
まず、公園の名称版に正式に「パンダ公園」と表記され、パンダのイラストも追加されていますね。(^_^)
そして画像のパンダのぐらぐら遊具(呼び名が分からない……)が2機加わっています。



すべり台には可愛らしいパンダが3頭デザインされています。(^_^)





広場のタイルにもパンダが。
よく見ると2015年訪問時とデザインが変わっています。
当時のレポートが今見ると幼稚なのであまり読み比べてほしくないのが本音ですが。(^_^;)笑



「パンダ公園」の愛称のきっかけになったパンダのコンクリート像は、場所が変わっていますが無事に健在でした。(^_^)
昔はこの像が2体あったとの事ですが、私が物心ついた時にはすでに1体しか無かったように思います(老朽化か破損で撤去?)。
マンガ「おそ松くん」に登場するイヤミの「シェー!」のポーズで造られているという噂があります。



2015年訪問時にいらっしゃったこちらの4足歩行パンダも健在。
「パンダフル」発足後(2010年代?)に厚別区の公園から移設されたものらしいです。
数年に一度、地域住民らでお色直しも行われているようですよ。


(2024年訪問)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする