みんなの 声が 聞こえる…。
最近ロクに更新できていない当ブログ。
久々に新記事がアップされていると思ったら、イキナリ現れたのが黒ずんだ廃墟の画像で思わずのけ反ってしまった事でしょう…。(^_^;)笑
怪しげな軍事施設か何かと見まがうこの建物、実は小学校の廃墟である。
美唄市の我路(がろ)地区の山中に眠る「旧・沼東小学校」(しょうとうしょうがっこう・昭和49年閉校)です。
その特徴的な形から「円形校舎」という名前で呼ばれており、皆さんのご想像通り道内有数の心霊スポットとして超有名な場所。私がココの写真を初めて見たのも、北海道の心霊スポットを紹介した小さな雑誌でした。
山中にポツンと佇むボロボロの校舎。ガラスは粉々に砕け、鉄骨が所々でむき出しに。
まず、小学校なのにどうして円形なの?この不気味な形は何!?ということで、「いかにも」な禍々しさ全開。
当時小学生だった私はこの写真に怯え、「この場所には絶対に行かない!!」と誓った場所なのでした。
あれから10数年。
まさか自分が廃墟マニアとなり、自らこの場所に探検に行くことになるとは…。(^_^;)
探検友達からお誘いがあったというか、自分からお誘いしたというか、そんな感じです(笑)。
仲間がいれば怖くない!!
5月2日(月)
GW真っ只中の午前11時、お友達のkiichiさんの車で美唄市・我路地区にやってきました!
結構な山中にあるこの場所、かつては炭鉱町として栄えていましたが、三菱美唄炭鉱の閉山(1972年)により人が消え、現在は所々に廃墟が残る寂しい場所です…。
「我路」って名前がもう幻影都市っぽくて最高だと思います(笑)。
探検準備中のkiichiさん
今回は珍しく仲間がいるので心強い限りです!!(^_^)
kiichiさんは筋金入りの冒険大好き野郎で、当ブログの「オタモイ潜入レポート」や「ママチャリ激走400キロ」の記事を読んで私にコンタクトを取ってくれた珍しい方なのです(*^_^*)。
社会人として働きながらも、常に刺激を求めて道内、いや日本中を駆け回っており、人生を思う存分楽しんでいるその姿は自分もぜひ見習いたいものがあります♪
彼の愛車(NBOXプラス)にはヘルメットから何まで、ちょっとしたサバイバルに必要な装備は全て完備で、もはや完璧な探検用マシーンと化していました(笑)。
「荷物たくさん積めるし、フルフラットになって車中泊も快適♪」という事でこの車を選んだのだとか。
う~ん、自分もこんな素敵なマイカーが欲しいぞ。
円形校舎目指して移動開始!
どこから入るのかよく分からなかったのですが、とりあえず車を乗り捨てて森の中へ。葉っぱが無く木々が寂しいですが、春の陽気が気持ちいいです!(^-^)
kiichiさんは以前に肝試しで円形校舎へのアタックを試みたらしいのですが、真っ暗で場所がよく分からず、断念してしまったようです。
そんなお話も聞いていたので、かなり森の奥にあるものだと覚悟していたのですが、歩き始めてまだ数分…。
見えてきたぁ~!!★
沢の向こう側に、お目当ての廃墟が早くも現れました。
ずいぶんとあっけない登場に、2人して拍子抜け(笑)。
木々の中に、ブロック塀のような怪しげな遺構が見受けられます。ここに校門か何かがあったのでしょうか?
沢を渡れる場所はあるだろうか?と一瞬心配しましたが、程なくして朽ちた橋を発見。ボロボロのガードレールが付いていましたが、もしかして旧道か何かでしょうか。
校舎の手前には体育館の残骸が。
すっかり骨組みだけとなってしまった巨大な体育館。青空に向かって、何本もの細い木々が真っ直ぐに伸びる。なかなか幻想的な場所ですね…(*^_^*)。
ちなみに、かつて心霊番組のロケで有名霊能者がココを訪問した際、「この体育館に最もタチの悪いヤツらが溜まっている」と顔を引きつらせたという。
…そうですか。素敵な場所だと思うのですが。
それでは、いよいよお目当ての円形校舎へ。
木々に囲まれてポツンと佇む円い建物が、次第に大きくなってくる。
…なかなかの存在感ですね。
小学生の時に見た写真は、まさにこのアングルから撮られたものでした。
あの時は白黒の小さな写真ですら恐ろしくてちゃんと見られなかったのですが、今はさほど恐怖は感じません。
有名な廃墟をついに目の当たりにして、かなりワクワクしているところでしょうか。
旧・沼東小学校は、1947年に「盤之沢簡易教育所」を引き継ぐ形で開校。
こちらの円形校舎は1958年に建設されたもので、意外なことに当時は2棟あったという。
2つの校舎は連絡通路で繋がっており「めがね校舎」の愛称で親しまれ、全盛期の児童数は29学級・1570名。
やはり炭鉱町の人口はケタ違いだ。
昭和49(1974)年に閉校したというから、既に40年弱ここで眠り続けている廃墟という事になる。
それにしても、なぜ片方の校舎だけ取り壊されなかったのかが謎ですね。
校舎前には何故か廃車が…(汗)。
90年代の車(初代レガシィ)なので、そんなに古くはなさそう。なぜココに??
前方が木に当たって歪んでいたのですが、これは車が木に激突してそのまま絶命したパターンか、それとも木が成長してボンネットを歪ませたパターンか、果たしてどちらなのでしょう…?
ドアとトランクが意味ありげに開け放たれているのが、何やら事件のにおいがして不気味ですね…(^_^;)。
校舎周辺、盛大に水没していました…。
1階部分が水に浸かっているのは、この廃墟の定番らしいです(笑)。
周辺が湿地帯であるためなのでしょうが、今回は山から流れてくる雪解け水のせいで更にスゴいことに。心なしか、地盤が緩んで校舎全体が傾いているような気が…。
潜入できる場所を探し、2人で校舎を1周。
表玄関、裏玄関はドアの半分以上が水に浸かっているので完全に不可能。そもそも1階からの潜入は絶望的です(汗)。
そこで、2階へ上る階段の途中、つまり踊り場に設けられた窓を選び、残骸をよじ登って中へ入る事に。
都合よく格子のようなものが立てかけられていたので楽々上れたのですが、これは他の探索者のおかげでしょうか。
(↓躊躇せず廃墟に挑む私)
(kiichiさん撮影)
kiichiさんと共に無事に潜入成功。
そのまま階段を上って、最上階の3階へと向かいます。
ガランとした校内
他の方の探索レポートで何度か見ていたのですが、この廃墟は残留物がキレイに片付けられているのが残念なんですよね~。
無機質なコンクリートの空間しか無いので小学校時代の雰囲気は消えており、よって不気味さや恐怖感はほとんどありませんでした。
校舎の中央部・円形の廊下と螺旋階段
これまた小学校とは思えぬオシャレな構造ですね!
円形の校舎は当時としても非常に珍しく、そのメリットは日当たりの良さと建築資材の節約。廊下を中央に配置する事で建物の面積を小さくすることが可能となったのです。
しかしその反面、教室はバウムクーヘンを切ったような特異な形となるため、使い勝手は良くなかったという話も。
階段部分の天井には小さな穴がいくつも開けられており、やわらかな日差しが廊下全体に降り注ぐ。
廃墟の中にいることを忘れてしまうような、なんとも惚れ惚れする光景です。
何やら設計者のコダワリが感じられますね(*^_^*)。
美しい螺旋階段のおかげで恐さも完全に消え、ここが「心霊スポット」であることすら忘れかけていましたが、ふと前日の夜に妙な夢を見た事を思い出しました。
私は何もない真っ白な廊下に立っている。
ふと、廊下の向こう側に人が前転しながら横切るのが見えた。
顔は見えなかったが、服装からするとオバサンだろうか。
そんな事を考えていると、視界の隅でゴロンと動くものが。
ハッとして横を見ると、さっきのおばさんが再び前転しながら壁の影に消えた。
さっきは廊下の向こう側にいたのに。
瞬間移動している…。
詳しくはよく覚えていませんが、こんな感じの夢です。
…不気味だ(笑)。
果たして、この夢は何を意味しているのでしょうか。
探索中、あの前転オバサンに遭遇しないよう気を付けなければ…(^_^;)。
続く。