写真とはつまるところ、光(厳密にはもっと広いのでしょうが)の記録であって、記録された光であると思います。
この写真は僕の記憶に残る”記録された光”ということになります。その背景は以下のように記述できます。
僕は小さなモノを写真に撮るときに僕はけっこう集中力を高めて、(月並みかつ、かっこエエ表現を使えば)被写体に向き合う努力をしているつもりです。ところがこの写真を撮っていたときは、息子を連れまわしていたのです。
フィールドに出た2歳児はいろんなもの、ことに興味シンシンで殆どじっとしていません。正直、集中して写真なんか撮れるわけがありません。それでも彼との付き合いも丸2年なのでだましだまし、
ウンカの抜け殻やら
イモリの写真を撮りよったわけです。
そんな状況でこの植物の写真を撮っていたところ、息子が僕に対して”コッチィ”とゆって指を指して、僕が撮った角度と違う方向から撮れと注文をつけてきよったのです。素直に従ったのがこの写真なのですが、バカ親からしたら、これはもう記憶に残る忘れがたい写真やぁあん、といったところなのです。僕にはこのような光の記録がたくさんあります。
息子は多分、この出来事など心に留めずに成長してゆくでしょう。その過程で息子の記憶にたくさんのステキな光が残ることを切望します。