歌論 無名抄 頼政歌道にすける事
頼政哥道ニスケル事 俊恵云頼政卿はいみじかりける哥仙也。心のそこま で哥になりかへりてつねにこれをわすれず心に かけつゝ鳥の一聲なき風のそゝとふくにも まして花のちり葉...
歌論 無名抄 俊成入道物語
俊成入道物語 五条三位入道云俊惠は當世の上手也。されど俊頼 には猶およびがたし。俊頼は(本...
歌論 無名抄 道因歌に志深事
道因哥ニ志深事 此道に心ざしふかゝりしことは道因入道なら びなき物なり。七八十になるまで秀哥よませ 給へといのらんためかちよりすみよしへ月まうで したるいとあり...
歌論 無名抄 隠作者事
隠作者事大方は哥を判ずるには作者をかくすといひながらひとへにしらぬもゆゝしき大事也。又名あらはれたるもはゞからはしくおもてにまくる事おほかり。たゞかくをるやうにてうち...
兼載雑談5 鴨長明
一、ますほの薄、まそをのすゝきの分別、よくしりたる人の、津の國渡邊にありときゝて、登蓮...
歌論 無名抄 題は意を得るべき事
題可意得(イ心)事 歌は題のこゝろを能心うべき也。俊頼の髄惱(イ脳)といふ物にぞしるして侍...
歌論 無名抄 俊頼基俊いどむ事
或人云 基俊は俊頼をば、「蚊虻の人とて、さはいふも、こむまのみちゆくにてこそあらめ。」と...
歌論 無名抄 哥をつくるにをとる事
覺盛法師が云「哥はあら/\しくとめもあはぬやうなるひとつのすがた也。それをあまりさいくみてとかくすればはてにはまれ/\物めかしかりつる所さへうせてなにゝてもなきこものになるなり...
歌論 無名抄 千載集に予一首入り悦事
千載集に予一首入り悦事千載集には予が哥一首いれり。させる重代にもあらず。よみくちにも...
無名抄 梅澤印影本 蔵書
復刻日本古典文学館 無名抄 梅澤本 梅沢記念館蔵 昭和49年 解題 久保田淳 (財)日本古...