実材母集 平のちか時かぎりにわづらひ侍るよし、あづま へくだりにしちちのもとへつげて侍りしをうせて のちそのつかひかへりきたりし。いとかなしくて はる/"\とゆきても人はかへりきぬながきわかれよいつをまたまし 親清あづまに侍りし冬のころ申しおこせて侍りし おもひやれひとりしも夜にふしわびてなみだもこほる袖のかたしき かへし わがそでやさえまさるらん冬の夜のなみだのつららむすぼほれつつ