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歴史秘話ヒストリア「新発見!まぼろしの源氏物語 藤原定家の挑戦」
本放送 令和2年10月28日(水) 22:30~23:15 総合 全国
再放送 令和2年12月8日午後3時08分~ 午後3時55分
紫式部が書いた長編恋愛小説「源氏物語」。その最古とみられる写本が発見された。写本を書いたのは鎌倉時代の歌人、藤原定家。和歌の神様ともいわれる人物だ。私たちが今、源氏物語を読むことができるのは、定家が書き写しを精力的におこない、文面を後世に伝えてくれたからだった。貴族から武士の世へと移り変わる鎌倉時代、伝統文化を必死に守り伝えようとした定家。「源氏物語」をめぐる、知られざる苦闘、感動の秘話。
エピソード1 大発見 源氏物語が変わる!?
平安時代の長編恋愛小説「源氏物語」。著者・紫式部の原本は早くに失われ、文章を写したさまざまな写本が源氏物語の内容を現代まで伝えています。そして2019(令和元)年、写本としては最古と思われるものが見つかりました。書き写したのは藤原定家、鎌倉時代の大歌人。発見写本を徹底分析します!
エピソード2 武士の世に挑め
藤原定家は、和歌をなりわいとする貴族の家に生まれました。定家が生きた時代は、貴族から武士へ、時代の主役が移ろうとしていた歴史的転換期。平安王朝の栄華が消えつつある中、定家は貴族の文化の力であらがおうとします……知られざる定家と源氏物語の関係、源氏の写本づくりを決意するまで。
エピソード3 源氏物語よ 永遠に
源氏物語の写本作成に向け、まず定家が始めたのは本集め、当時あった源氏物語の写本の収集でした。それは困難を極め、集めても互いに内容がちぐはぐなことに気づきます。何が紫式部オリジナルの文章か――定家の苦闘、そして手がけた写本がいかにすぐれたものか、科学も駆使して迫ります。
参考文献
『新時代への源氏学 7複数化する源氏物語』(助川幸逸郎 立石和弘 土方洋一 松岡智之 編集 竹林舎)
『冷泉家八〇〇年の「守る力」』(冷泉貴実子 集英社)
『藤原定家全歌集』(久保田 淳 筑摩書房)
『新古今集 後鳥羽院と定家の時代』(田渕句美子 角川学芸出版)
『定家明月記私抄』(堀田善衛 新潮社)