新古今和歌集の部屋

唐詩選画本 勧酒 于武陵 蔵書

くわんしゆ       う ぶりやう
勧酒    于武陵
きみにすゝむきんくつし。まんしやくぢすべからず。
はなひらけばふうゝおゝく、じんせいべつりにたる。
 
いまそこもとに上だす其さかづきとくと一はい上まずさしだしなされを此のごとく
はながひらきても見てたのしむうち、いまにも雨風があれはちりまする人けんも其ごとく
會者定離あふはわかれのはじめなればりうりに事たりこものてこざるよふてたのしまればと也
 
 
 
 
 
 

 勸君金屈巵
 
満酌不須辭花發

  多風雨人生足
 
   別離

 
 
 勧酒  于武陵
君に勧む金屈巵。
満酌辞すべからず。
花発(ひら)けば風雨多く、
人生別離に足る。
 
意訳
君にこの黄金の杯で酒を勧めよう。
だから、なみなみと注いだ酒を断ったりするものでは無いよ。
まあ今を盛りと花が開いていても、兎角突然の風雨で散ってしまうものだ。
人生は別離はつきもの。だから今日は風景を楽しみ、十分飲んで語り合おう。
 
※金屈巵 黄金製の杯で、取手がついてティーカップの様な形で贅沢なもの。
 
※不須辞 辞退するには及ばない。
 
 
唐詩選画本 巻第五 五言絶句

コメント一覧

jikan314
@hana04yama23 hana04yama23さんご教示有難うございます。
花に嵐の例えもあるぞ
「さよなら」だけが人生だ
は、有名な言葉ですよね。それが、井伏鱒二の勧酒の訳だと、初めて知りました。
漢詩は、兎に角読んで勉強と思いつつ、脳ミソの余力も残りわずか。
絵と書と詩を皆さまと共に楽しめればと、出来る範囲内で頑張りますので、暖かい目でご覧頂ければ幸いです。
熱中症と感染には十分御注意なさって下さい。
拙句
日のおちて涼しくなれよこもる熱
hana04yama23
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ

         井伏鱒二

         
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