明月記
元久二年 四月
二十九日天晴。參殿下。大僧正參給。頭辨伺候御前。終日雜談。被取出御作賦二首。羇旅一首、殷高宗得傅説。頭辨又作隠逸賦取出之。此次又可被合詩歌之由被議定。出題、歌人可催之由蒙仰退出。此事頗無益事也。以書状少々触送了。題水郷春望、山路秋行。大僧正御房、宰相中將、有家朝臣、下官、保季朝臣、家隆朝臣、雅経、具親、讃岐、丹後。詩人御作、大納言殿、中納言(資)、左大辨、(長兼朝臣)、為長朝臣、宗業朝臣、成信、孝範、信定。
二十九日天晴。殿下に参ず。大僧正参り給ふ。頭弁伺じく御前に候す。終日雜談す。御作賦二首取り出せり。羇旅一首、殷の高宗得傅を説く。頭辨又作隠逸賦これを取り出す。此の次又詩歌合わせらるべくの由議定せらる。出題、歌人催べくの由仰せ蒙むり退出す。此の事頗る無益の事也。書状を以て少々触れ送りおはんぬ。題「水郷春望」、「山路秋行」。大僧正御房、宰相中將、有家朝臣、下官、保季朝臣、家隆朝臣、雅経、具親、讃岐、丹後。詩人御作、大納言殿、中納言(資)、左大辨、(長兼朝臣)、為長朝臣、宗業朝臣、成信、孝範、信定。
歌側
慈円、九条良平、藤原有家、藤原定家、保季、藤原家隆、飛鳥井雅経、源具親、讃岐(欠席)、丹後
詩側
九条良経、九条良輔、日野資実、藤原親経、藤原長兼、菅原為長、藤原宗業、紀成信、藤原孝範、藤原信定
元久詩歌合
元久二年六月十五日
五辻殿被講
写真は国立公文書館内閣文庫 林羅山蔵書
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