春の日
のがれたる人の許へ行とて
みかへれば白壁いやし夕かすみ 越人
古池や蛙飛こむ水のをと 芭蕉
傘張の眠り胡蝶のやどり哉 重五
山や花墻根/\の酒はやし 亀洞
花にうつもれて夢より直に死んかな 越人
みかへればしらかべいやしゆふがすみ 越人(霞:春)
ふるいけやかはづとびこむみづのをと 芭蕉(蛙:春)
かさはりのねむりこてふのやどりかな 重五(胡蝶:春)
やまやはなかきねかきねのさかばやし 亀洞(花:春)
はなにうづもれてゆめよりすぐにしなんかな 越人(花:春)
※傘張の 荘子の胡蝶の夢を踏まえる。
※花にうづもれて 新古今和歌集切出歌 西行
ねがはくは花のもとにて春死なむその如月の望月のころ
を踏まえる。
見出しは、三重県伊賀市蓑虫庵
江東区清澄公園