新古今和歌集の部屋

歌枕名寄 紀伊、淡路、讃岐、筑前、壱岐、豊前、肥前、大隅、未勘国

歌枕名寄 紀伊、淡路、讃岐、筑前、壱岐、豊前、肥前、大隅、未勘国

紀伊
和歌浦
741 第七 賀歌 和歌所の開闔になりて初めてまゐりし日奏し侍りし 源家長 もしほ草かくとも盡きじ君が代の數によみ置く和歌の浦波
1504 第十六 雜歌上 八月十五夜和歌所にてをのこども歌仕うまつり侍りしに 民部卿範光 和歌の浦に家の風こそなけれども波吹く色は月に見えけり
1554 第十六 雜歌上 和歌所の歌合に海邊月といふことを 前大僧正慈圓 和歌の浦に月の出しほのさすままによる啼く鶴の聲ぞかなしき
1601 第十七 雜歌中 眺望のこころをよめる 寂蓮法師 和歌の浦を松の葉ごしにながむればこずえに寄する海人の釣舟
1759 第十八 雜歌下 和歌所にて述懷のこころを 藤原家隆朝臣 和歌の浦や沖つ潮合に浮かび出づるあはれ吾身のよるべしらせよ

吹上
647 第六 冬歌 五十首歌奉りし時 攝政太政大臣 月ぞ澄む誰かはここにきの國や吹上の千鳥ひとり鳴くなり
1607 第十七 雜歌中 教長卿名所歌よませ侍りけるに 祝部成仲 打ちよする波の聲にてしるきかな吹上の濱の秋の初かぜ

真熊野
1661 第十七 雜歌中 相識れりける人の熊野に罷り侍りけるに遣はしける 安法法師 世をそむく山のみなみの松風に苔のころもや夜寒なるらむ
1907 第十九 神祇歌 熊野へ參りて奉り侍りし 太上天皇 岩にむす苔ふみならすみ熊野の山のかひある行末もがな
1908 第十九 神祇歌 新宮に詣づとて熊野川にて 太上天皇 熊野川くだす早瀬のみなれ棹さすが見なれぬ浪のかよひ路
1048 第十一 戀歌一 題しらず 伊勢 み熊野の浦よりをちに漕ぐ舟のわれをばよそに隔てつるかな

音無川
1660 第十七 雜歌中 都を出でて久しく修行し侍りけるに訪ふべき人の訪わず侍りければ熊野より遣はしける 大僧正行尊 わくらばになどかかは人のとはざらむ音無川に住む身なりとも

名草浜
1078 第十一 戀歌一 隱名戀といへるこころを 皇太后宮大夫俊成 蜑のかるみるめをなみにまがへつつ名草の濱を尋ねわびぬる

石代
947 第十 羇旅歌 百首歌奉りし時 式子内親王 行末は今いく夜とかいはしろの岡のかや根にまくら結ばむ
1910 第十九 神祇歌 熊野へ詣で侍りしに岩代王子にて人々の名など書き付けさせて暫し侍りしに拝殿の長押に書き付けて侍りし歌 よみ人知らず 岩代の神は知るらむしるべせよたのむうき世の夢のゆく末

塩屋浦
1909 第十九 神祇歌 白河院熊野詣でし給ひけるに御供の人々鹽屋の王子にて歌よみ侍りけるに 徳大寺左大臣 立ちのぼる鹽屋の煙うらかぜに靡くを神のこころともがな

湯羅
1073 第十一 戀歌一 百首歌奉りしに 攝政太政大臣 かぢをたえ由良の湊による舟のたよりも知らぬ沖つしほ風
1075 第十一 戀歌一 題しらず 權中納言長方 紀の國や由良の湊に拾ふてふたまさかにだにもあひ見てしがな
1071 第十一 戀歌一 題しらず 曾禰好忠 由良のとをわたる舟人かぢをたえ行方も知らぬ戀のみちかな

古畑
1674 第十七 雜歌中 題しらず 西行法師 古畑のそばのたつ木にゐる鳩の友よぶ聲のすごきゆふぐれ

淡路
淡路島
1513 第十六 雜歌上 題しらず 凡河内躬恆 淡路にてあはとはるかに見し月の近きこよひはところがらかも
520 第五 秋歌下 和歌所にて六首つかうまつりし時秋歌 前大僧正慈圓 秋ふかき淡路の島のありあけにかたぶく月をおくる浦かぜ
6 第一 春歌上 題しらず 俊惠法師 春といへば霞みにけりな昨日まで波間に見えし淡路島山

讃岐
松山
1634 第十七 雜歌中 百首歌奉りし時 二條院讃岐 ながらへて猶君が代を松山の待つとせしまに年ぞ經にける

筑前
志賀島
1590 第十七 雜歌中 題しらず よみ人知らず しかの蜑の鹽燒く煙風をいたみ立ちはのぼらで山にたなびく

刈萱関
1696 第十八 雜歌下 道 菅贈太政大臣 刈萱の關守にのみ見えつるは人もゆるさぬ道べなりけり

木丸殿
1687 第十七 雜歌中 題しらず 天智天皇御歌 朝倉や木のまろ殿にわがをれば名のりをしつつ行くは誰が子ぞ

香椎宮
1886 第十九 神祇歌 香椎宮の杉をよみ侍りける よみ人知らず ちはやぶる香椎宮の綾杉は神のみそぎに立てるなりけり

壱岐
壱岐松原
868 第九 離別歌 大宰帥隆家下りけるに扇賜ふとて 枇杷皇太后宮 すずしさはいきの松原まさるとも添ふる扇の風なわすれそ
1960 第二十 釋教歌 人々すすめて法文百首歌よみはべりけるに聞名欲往生 寂然法師 音に聞く君がりいつかいきの松待つらむものを心づくしに

豊前
宇佐宮
1864 第十九 神祇歌 此歌は稱徳天皇の御時和氣清麿を宇佐の宮に奉り給ひける時託宣し給ひけるとなむ (よみ人知らず) 西の海立つ白波の上にしてなに過ぐすらむかりのこの世を

肥前
松浦
883 第九 離別歌 守覺法親王五十首歌よませ侍りける時 藤原隆信朝臣 誰としも知らぬわかれの悲しきは松浦の沖を出づる舟人

大隅
気色社
270 第三 夏歌 百首歌奉りし時 攝政太政大臣 秋近きけしきの森に鳴く蝉のなみだの露や下葉染むらむ

未勘国
水茎岡
296 第四 秋歌上 千五百番歌合に 顯昭法師 みづぐきの岡の葛葉も色づきて今朝うらがなし秋のはつ風
1056 第十一 戀歌一 題しらず よみ人知らず 水莖の岡の木の葉を吹きかへし誰かは君を戀ひむとおもひし

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