刺史
白
士女笙哥宜月下使君金紫称花前
白
精明合浦珠相似断割昆吾剱不如
保胤
雖三百盃莫強辞邊土不是醉郷
此一両句可重詠北陸豈亦詩国
たかき屋にのぼりてみればけぶり立
たみのかまどはにぎはひにけり 仁徳天皇
詠史
早春憶蘇州寄夢得 白居易
士女の笙歌は月下に宜し。使君の金紫は花前に称す。
出典不詳(贈亘玄尚書) (僧直玄)
精明合浦の珠に相似たり。断割は崑吾の剣も如かず。
餞能州刺史 慶滋保胤
三百盃と雖も強(あながち)辞に莫かれ。
辺土は是れ醉郷にあらず。
この一両句は重て詠ずべし。
北陸、豈に亦た詩国ならんや。
新古今和歌集巻第七 賀歌
貢物許されて国富めるを御覧じて 仁徳天皇御歌
高き屋にのぼりて見れば煙たつ民のかまどはにぎはひにけり
高き屋にのぼりて見れば煙たつ民のかまどはにぎはひにけり
よみ:たかきやにのぼりてみればけぶりたつたみのかまどはにぎはいにけり 有隆雅 隠
意味:高い物見台に登って見ると煙が多数登っているのが判る。民の竈が賑わる程、我が民が豊になって来たんだな。
備考:和漢朗詠集 刺史。延喜六年日本紀竟宴和歌の藤原時平詠に似た歌がある。源順が仁徳天皇御製と伝わる歌をなぜ刺史に部類したのかは不明。