読み
みやぎののつゆふきむすぶかぜのおとにこはぎがもとをおもひこそやれ
詠人
桐壺帝
荒き風防ぎし蔭の枯れしより小萩の上ぞ静心無き
読み
あらきかぜふせぎしかげのかれしよりこはぎがうへぞしづこころなき
詠人
更衣母北方
背景
技法
背景
桐壺更衣の葬式の後、帝は、靫負命婦を更衣の母の北の方のもとへ弔問に遣わす。
その御手紙に添えた歌。
弔問に行った靫負命婦の復命に、北方からの帝への返書に添えたもの。
意味
桐壺帝
宮城野の露が玉と結んでいるひどい風の音を聞くに付けても、小萩の樣な若宮の身の上を思うと可哀相でならない。
更衣母北方
後宮の非難や中傷などのひどいいじめに、孫の宮を守っていた娘が亡くなってしまってから、後ろ盾の無い宮の将来の身の上が気になって、落ち着いてもいられません。
技法
歌枕:宮城野
宮城野は宮城県の萩の名所で、小萩は源氏の事。
結ぶは露の縁語。
本歌
宮城野のもとあらの小萩露を重み風待つごとに君をこそ待て(古今集 巻第十四 恋歌四 694 読み人知らず)
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