展覧会の絵:9 死せる言葉による死者への話しかけ
色のなく吹く風
誰も振り返らない
友もいなくなった道
【短歌説明】
死せる言葉による死者への話しかけは、プロムナートの主題を、ロ短調で寂しく作曲しております。ムソルグスキーは、親友故ヴィクトル・ハルトマンとの様々の事を、絵を見つつ、思い出したのでは無いかと思っております。彼の体調不良に気がついていても何もしてやれなかった。自身は、バレー曲が上演中止となり、酒に溺れていた。せめてもの償いに彼の遺作展をと。ここまで来て涙が止まらなくなったと思います。
色のなく吹く風は、新古今和歌集卷第八 哀傷歌 久我太政大臣
物思へば色なき風もなかりけり身にしむ秋のこころならひに
から。