新古今和歌集仮名序 のあざけりをかへりみざる なるべし。時に元久二年三 月廿六日になむしるしおは りぬる。めをいやしみ耳を たふとぶるあまりいそのかみ ふるき跡をはづといへどもな がれをくみてみなもとを たづぬるゆへにとみのをがは たえせぬ道をおこしつれば つゆ霜はあらたまるとも松 ふくかぜのちりうせず春秋 はめぐるとも空行月の くもりなくして此ときに あへらむものはこれをよ ろこび此道をあふがんもの はいまをしのばざらめ かも。 仮名序訳