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新古今和歌集の部屋

田兒之浦從 薩埵峠1 東海道 興津宿由比宿道中記

薩埵峠より

橘千蔭の万葉集略解や鹿持雅澄の萬葉集古義によると、「駿河ノ國清見ノ崎より、東へ行は、今薩埵坂といふ、山の下の渚に、昔の道あり。そこより向ヒの伊豆の山の麓までの海田兒ノ浦なり。右の岸陰の道を、東へ打出れば、其ノ入海越に、不盡見ゆると云り。」

と言う事で、静岡市清水区興津駅から薩埵峠を越え、由比駅、蒲原駅の10kmを歩いて、富士山の見える様子を調べてみた。



興津から見える富士は、下が山で隠れ、頭がかろうじて見える程度で、東海道五十三次興津宿でも有名な興津川を渡り山に入る。





途中、薩埵峠がハイキングコースとなっているため、案内板や地図などが各所にあって、道に迷うことは少ない。墓地の間を抜けるという時だけ道に迷った。

南北朝時代、足利尊氏と弟の直義が戦った薩埵山合戦と言う戦があり、地名の由来などが書かれている。


東海道と言う事で、人馬や荷、軍が通ったはずだが、墓地を抜けると人一人通れるくらいの山道となっている。


しばらくすると薩埵峠に到着し、一番上の写真を撮る。ここで、コンビニで買ったサンドイッチで昼食とする。


途中モニュメント、見晴らし台もあり、富士がよく見える。

見晴らし台からの富士。


途中の休憩する場所に、案内板がある。

「万葉集の歌人、山部赤人の有名な歌は、この付近から詠まれたのではないかと伝えられています。」

とあり、万葉集歌を記載している。




結構人が歩いて来たり、写真を撮っている人もいると思ったら、駐車場があり、ここまで車で来ている。


崖から下を見ると、国道1号線、バイパスやJR東海東海道線が狭い部分にひしめきあっていて、テトラポットが波の侵食を防いでいる。



寺尾という場所に出るが、まだ大きく富士が見える。


由比駅でも桜えびのモニュメントが、称えるように山の間から富士が見える。

由比駅から950m、徒歩11分の豊積神社入口まで来ると富士が見えなくなる。尚、山の間に見える白い物は雲。

コメント一覧

jikan314
@shetland-a shetland-a様
実は、従の訓を、「ゆ(経由)」と読ませる、駄洒落批判派の論を打ち破る実証的考察です。意味も分からず「に」の訓を非難してきたので、「王様は裸だ!」と。
細い東海道の薩埵峠の下は、崖で道が無かった、三保の松原から田子の浦まで、陸路は遠回りで、1日掛かりだった。舟に乗ると富士が見えると。
今日も富士山が、朝見え、夕方は影富士がくっきりでした。
又御來室頂ければ幸いです。
拙句
今日もやっと富士に夕日が拝むかな
(今日も1日何とか無事にすごせましたと富士と夕日に感謝しつつ)
shetland-a
和歌に描かれた場所を実際に見ることができて、知識もあると歌から感じることが違うでしょうね。本読んで歴史背景を少し知ってから歌を詠むとかなり印象が違うとわかりました。
また少しずつ楽しんで詠んでいきます。
jikan314
@shetland-a 自分の家からも見える日あるのですが、さすがに静岡から見える富士山は、雄大で神々しく思われ、これは古来も同じだと思います。
しかし、肝心の田子の浦とされる場所で見られない事から古来様々な解釈をしてきました。
先ずは、行ってみて見える見えないを確かめる事としております。前日は雨が降ったので、天候は心配でしたが、富士山の頭はやはり雲の上の上に、四方の山を見下ろしていました。
ハイキングコースと言っても、急な山道を登るのですが、峠を古人が越えた時の富士山を見えた時の感動を共有出来てとても嬉しかったです。
又ご覧頂ければ幸いです。
拙句
山路来て神々しくも冨士の雪
shetland-a
絶景ですね。
ハイキングコースに富士の見えるところがあるって羨ましいです。冠雪した山は神々しくて大好きです。
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