新古今和歌集の部屋

羈旅歌 有馬山 猿丸集 西本願寺本三十六家集 蔵書

ましな

あしびきの山したかぜはふかねど

もよな/\こひばかねてさむしも

ものへまかるみちにきり

のたちたるをみて

しながどりゐなのをゆくはあり

ま山ゆふぎりたちぬともなしにし
             て

ものへまかるみちひぐら

しのなきはべればふは山

 


新古今和歌集巻第十 羇旅歌
 題しらず     よみ人知らず
しなが鳥猪名野を行けば有馬山ゆふ霧立ちぬ宿はなくして

よみ:しながどりいなのをゆけばありまやまゆうぎりたちぬやどはなくして 有定隆雅 隠

意味:(しながどり)猪名野を行けば目指す有馬山が見えるが、夕霧が立って来た。今夜の宿は見つから無いのに。

備考:猪名野、有馬山とも摂津の歌枕。猪名野は、兵庫県伊丹市、川西市、尼崎市の猪名川流域。有馬山はどの山かは不明。

万葉集巻第七 雑歌 1140
 摂津で
志長鳥 居名野乎来者 有間山 夕霧立 宿者無而
  一本云 猪名乃浦廻乎 榜来者
しなが鳥猪名野を来れば有馬山夕霧立ちぬ宿りはなくて
  一本云 猪名の浦みを漕ぎ来れば

※猿丸集は、袋草子によれば、「猿丸大夫集の歌多くもつてこれを入れ、読人知らずと称す」とあり、よみ人知らずとして万葉歌の混入と思われる。

コメント一覧

jikan314
kaminariboko2様
コメント有難うございます。とても嬉しいです。
解説のリンク先には、空港近くの緑ヶ丘公園と有馬温泉にある歌碑も紹介しておりますので、御覧頂ければ幸いです。
この歌から所在不明の有馬山が見えないといけないと思い、川岸の大きな公園や先の宝塚まで行って調べた思い出が有ります。
帰りはターミナル駅ナカの日本盛を飲み、いい気分で電車に乗りました。
山は発見出来なかったのですが、リボンの騎士の手塚治虫が、宝塚市出身と言う当たり前の事を発見して帰りました。少女漫画まで多才な才能に驚かされますね。
又御覧頂ければ幸いです。
拙句
籠るともいでそよ風の春隣
(「いやはや、まったく」の意味のいでと「出で」。そよはそよと吹く風と「そうなのよ!」の掛詞です。本歌取も。)
kaminaribiko2、
今日の歌は私の住む猪名野が詠われてい嬉しく思いました。
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