知念先生の「時計仕掛けの太陽」を読み終えました。知念先生は小説家が本業の医師です。現在発熱外来での診療もされている、いわばコロナ医療の最前線で戦っている医療者でもあります。
そんな知念先生が、コロナの始まりから今年の6月まで、つまり第6波までの最前線で起こっていたことを小説にしたのはこの本です。フィクションですが、ほとんど実話だと思って読んでいい本だと思います。一体そこで何が起こっていたのか、僕らにはわからないものです。現場を伺い知るどころが、そこで起こっていたことを理解するに至ることができる本です。
ZCCメンバーのも医療従事者やコロナ最前線で戦っている人がいます。そして、話を聞かせてもらっていたんだけど、この本でその背景はこういうことだったのかとか、看護師さんがどんどん退職していくリアルとか、この本を読むことで理解に至ります。
安全圏にいるとなかなかわからないものです。ですが理解しようという姿勢や、戦いに加勢することは誰でもできるはずです。なぜそれが必要なのか、この本を読めばわかります(笑)。
現場はまさに戦場だったんです。そのことは一般の人には伝わらず戦士と一般に乖離が起こりました。その間にできてしまった溝を埋めるのがこの1冊だと思います。
大丈夫だ、なんとしても助ける。だから安心して眠りなさい。 長尾邦昭