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Pinocchio (2)

 ピノキオとジミニーは、やっといえにかえりつきました。
 ところが、ゼペットさんはるすです。ゼペットさんはピノキオをさがしにうみへでて、くじらにのみこまれてしまったのです。
「ぼく、おとうさんをたすけにいこう。」
 ピノキオは、いそいでうみへいきました。
「おとうさあん、おとうさん、どこなの。」

 うみべについたピノキオは、しっぽにいしをつけると、おもいきってうみにとびこみました。
 くらいうみのそこには、やまのようなかいぶつくじらがいたのです。くじらはピノキオをひといきにのみこみました。

 くじらのおなかのなかには、ふねごとのまれたゼペットさんがいました。
「おお、ピノキオ、ずいぶんさがしたよ。」
「おとうさん、しんぱいかけてごめんね。さあ、はやくここからにげなくちゃ。」
 ふたりは、いかだをつくりました。

 それからたきびをして、けむりをもくもくたてました。
「そうら、くじらがくしゃみをするぞ。」
「なみにのってとびだせ、いそいで。」

 むちゅうでこいでいくといかだがひっくりかえりました。ピノキオはゼペットさんをまもって、いっしょうけんめいおよぎました。
 そしてきしについたときには、ぐったりうごかなくなってしまいました。
「わしをたすけて・・・。かわいそうに。」
 ゼペットさんはなきながら、ピノキオをだいていえにかえりました。

 すると、めがみのこえがしました。
「ピノキオや、めをさますのですよ。」
 きがつくと、ピノキオはにんげんのこどもになっていたのです。
 それからは、いつまでもしあわせでした。



 怠け者だったピノキオが人間になった途端に勤勉な少年に変わるとはとても思えないが、たぶん女神様がいい子になるようなおまじないをかけてくれたんだろう。
 私の記憶では、「ゼペットじいさん」だったように思うが、このお話では「ゼペットさん」となっているのも、なんだか時代の違いを感じたりした・・。
 


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Pinocchio

 毎月一回父を定期検診に連れて行く病院の待合室に置いてある「ピノキオ」の絵本、暇に任せて読んでみたら、結構面白かったので、以下にこっそり載せてみようと思う。


 あるまちに、ゼペットさんというにんぎょうつくりがすんでいました。
 ゼペットさんには、こどもがありません。そこで、あるとき、きをけずって、おとこのこのあやつりにんぎょうをつくりました。
「さあ、かおをかいて、ふくをきせて、と。なまえはピノキオとよぶことにしよう。おまえがほんとうにわしのむすこだったらいいのになあ」 
 ゼペットさんは、できあがったピノキオをしごとだいのうえにすわらせました。
「では、おやすみ、わしのかわいいむすこ」 

 まよなかに、ほしのめがみがきて、いいました。
「うごけるようにしてあげますよ。 さあ、ピノキオ。たってごらん。」
 めがみが、ふしぎなひかりをあびせると、ピノキオはうごきだし、はなしもできるようになりました。
「よいこでいれば、いつかはにんげんのこどもにしてあげましょうね。」
 ピノキオもゼペットさんもおおよろこびで、うたったり、おどったりしました。

 つぎのひ、ピノキオはがっこうにでかけました。
「ぼく、うんとべんきょうして、よいこになるんだ」
 でも、とちゅうでであったきつねとねこにさそわれて、しばいごやへついていきました。
 ピノキオがぶたいにでると、おきゃくはびっくり。
「やあ、すごい、すごい。いとのないあやつりにんぎょうだ」
 ピノキオは、にんぎょうしばいのにんきものです。
「よしよし、そのちょうしでかせいでくれよ」
 しばいごやのおやかたは、ピノキオがにげださないように、とりかごにとじこめてしまいました。

「だしてくれよう。うちへかえしてよう。」
 ピノキオがあばれていると、ほしのめがみがあらわれました。
「まあ、ピノキオ、がっこうにはいかなかったの?」
「きつねとねこが、むりやりここへつれてきたんです。ぼくは、ちっともきたくなかったのに・・・」
 とたんに、ピノキオのはながにょきにょきっとながくのびました。
「わあ、ごめんなさい。ぼく、よろこんでついてきました。」
「うそをついてはいけませんよ。 でも、あやまったからゆるしてあげます。」
 めがみは、ピノキオの、はなをもとどおりにしてくれました。
「さあ、にげなさい。こおろぎのジミニーといっしょにおいき。」

 めがみにたすけられたピノキオはこおろぎのジミニーと、しばいごやをにげだしました。
 かえりみち、あそびの、くにへいくばしゃが、とおりかかりました。
「おもしろそうだなあ。」
 ピノキオは、またみちくさして、あそびのくにへいきました。 そこは、なまけものや、いたずらっこばかりのくにです。
 まいにちあそびくらしているうちに、こどもたちはみんな、ろばになってしまいました。 ピノキオにも、ろばのみみとしっぽがはえてきました。
「たいへんだ。はやくにげよう。」




 今日はここまで。





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「額の柿の木」

 小学四年生の国語の教科書(光村図書)に「額の柿の木」という短い話が載っている。瀬川拓男という人の作となっているが、読んでみると、荒唐無稽も甚だしい法螺話なので、いくら何でもこんな話を小学四年生に読ませてよいものか判断に迷うが、話としては愉快なので、全文をこのブログに載せてみたいな、と思った。だが、いくらネットを探しても見つからなかったので、著作権の関係があるのかな、と諦めかけたとき、「頭の池」という内容的に酷似している秋田県の民話を見つけた。思うに、伝承された民話をベースにして、より面白おかしくしたのが「額の柿の木」であろう。ならば、元ネタの民話の方を載せておけば、面白さの輪郭くらいは十分伝わるだろうと思って、以下にその民話を載せてみることにした。

 『むかしむかし、あるところに、どうにも貧乏な男がいました。
「人並みに暮らしたいなあ。・・・そうだ、観音様(かんのんさま)にお願いしてみよう」
 男が村の観音様に通って、お参りを続けていると、ある晩、観音様が現れて、
「いいだろう。お前の願い、叶えてしんぜよう。夜が明けたらお宮の石段を降りていって、最初に見つけた物を拾い、それを大事にしなさい」
と、告げました。
 やがて男が石段を降りて行くと、何か落ちています。
「ははん。これだな」
 拾いあげると、それはカキのタネでした。
「何だ、こんな物か」
 男は捨てようかと思いましたが、せっかくお告げをもらったのですから粗末に出来ません。
 ありがたくおしいただくと、これは不思議。
 カキのタネが男のひたいにピタッと張り付いて、取ろうにも取れません。
「まあいい、このままにしておこう」
 すると間もなく、カキのタネから芽が出て来ました。
 芽はズンズン伸びて、立派な木になりました。
 男がたまげていると、カキの木は枝いっぱいに花をつけ、花が終わると鈴なりに実をつけました。
「うまそうだな。試しに食べてみよう」
 男が食べてみると、甘いのなんの。
 男はさっそく、町へカキを売りに行きました。
「頭にカキの木とは、珍しい」
「おれにもくれ」
「おれもだ」
 カキは、飛ぶ様に売れました。
 男はお金をふところにホクホク顔でしたが、面白くないのは町のカキ売りたちです。
「おれたちの商売を、よくも邪魔したな!」
 男を囲んで袋叩きにすると、頭のカキの木を切り倒してしまいました。
「ああ、もう、金もうけ出来ない・・・」
 男がしょげていると、切り倒されたカキの木の根元に、カキタケという、珍しいキノコが生えてきました。
 おいしいキノコなので男が売りに行くと、これまた飛ぶ様に売れました。
 面白くないのは、町のキノコ売りたちです。
「おれたちの商売が、あがったりだ!」
 男を囲んで袋叩きにすると、カキの木の根元を引っこ抜いてしまいました。
 男は、ガッカリです。
 頭には、大きなくぼみが出来てしまいました。
 やがてこのくぼみに雨がたまって、大きな池が出来ました。
「こうなったらいっその事、池に身投げをして死んでしまいたい」
 男がなげいていると、頭の池でパチャンとはねるものがありました。
 手に取ってみると、大きなコイです。
 頭の池にはいつしか、コイやらフナやらナマズやらが育っていたのです。
 男は頭の池の魚を売りに行って、またまたお金をもうけましたが、町の魚売りたちはあきれて、ポカンとながめているだけでした。
 おしまい』

 無茶苦茶な話だけど、「神仏に帰依する尊い心は人間の妬みを超越する」というテーゼを唱えているのかな、と思ったりして・・。
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団扇

 節電の夏、扇風機が売れているらしいが、節電どころか電気をまるで使わない団扇の方がずっと役に立つ。塾の授業中に下敷きをパタパタする生徒は時として目障りだが、今年の夏はそうも言っていられない。いっそのこと団扇持参を促そうか・・。

 江戸時代の俳人、横井也有の俳文集「鶉衣」に「奈良団賛(ならうちはのさん)」という軽妙洒脱な一文がある。以下に原文とその現代語訳を載せてみる。

【原文】
 青によし奈良の帝の御時、いかなる叡慮にあづかりてか、この地の名産とはなれりけむ。
 世はただ其道の芸くはしからば、多能はなくてもあらまし。かれよ、かしこくも風を生ずるの外は、たえて無能にして、一曲一かなでの間にもあはざれば、腰にたたまれて公界にへつらふねぢけ心もなし。ただ木の端と思ひすてたる雲水の生涯ならむ。
 さるは桐の箱の家をも求めず。ひさごが本の夕すずみ、昼ねの枕に宿直して、人の心に秋風たてば、また来る夏を頼むとも見えず。物置の片隅に紙屑籠と相住みして、鼠のあしにけがさるれども、地紙をまくられて野ざらしとなる扇にはまさりなむ。
 我汝に心をゆるす。汝我に馴れて、はだか身の寝姿を、あなかしこ、人にかたる事なかれ。

 袴着る 日はやすまする うちはかな


【現代語訳】
 青によし奈良の帝(称徳天皇)の御時に、どのような叡慮にあずかってか、この土地(奈良)の名産となったのだろうか。
 世間では芸を十分に知っているから、多能でなくてもよいのだ。「彼」は、賢いことに風を生み出す外は、全く無能で、音楽の一節、舞の一手を奏でる時に出会うこともないから、扇子のように腰にたたまれて公の場所へ出て機嫌をとることもない。この世をただ木の端のように軽く思いすてた僧の境涯のようだ。
 豪華な桐の箱の入れ物をも求めない。夕顔の下での夕涼みや昼寝の枕にお共して、涼しくなって人の心に秋風(飽き風)が立てば、また来年の夏にも頼むと思われることもない。物置の片隅に紙くずのゴミ箱と一緒に住んで、鼠の足跡に汚されるけれども、
不要になると表の地紙をまくられて野ざらしとなる扇子よりはましであろう。
 私はお前に心を許す。私がお前に馴れたからと言って、私の裸身の寝姿を、恐れ多くも人に語る事はするなよ。
 
 袴を着る日は休ませるのだよ、団扇は。(正装の袴の時は団扇でなく扇子)

 
 作者の横井也有は、名古屋の産で、若い頃から俳人としても知られていたが、俳諧では句よりもむしろ俳文のほうが優れ、俳文の大成者と呼ばれる多芸多才の人物であった。その才の発露である「鶉衣」の中には、他にも面白い文がたくさんあり、こんな自在な文章が書けたらいいのになあ・・、と浅学非才な私は羨むばかりである。

 もし、「団扇」というお題で文を書くとしたら、今の私には先日手に入れた「ウチワヤシ」のことぐらいしか書けないだろう・・。



 でも、このウチワヤシ、なかなか立派でしょう!!
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「二人の友」(3)

 しかし、彼らは、誰かが自分たちの後ろに歩いて来るのを感じて、ぎょっと震えあがった。目を向けると、まっすぐ肩ごしに四人の人、武器を持ち、ひげを生やし、制服を奉公人のように身につけ、平たいハンチングをかぶり、銃の先を二人の頬に向けている四人の大きな人を認めた。
 ニ本の釣竿は彼らの手から落ち、川を下り始めた。
 数分後、彼らは捕えられ、連行されて、小舟に投げ込まれ、島に連れていかれた。
 彼らが無人だと思っていた家の裏に、約20人のドイツ兵がいた。
 椅子に馬乗りになって、磁器でできたパイプをふかしていた、毛むくじゃらの大男がみごとなフランス語で彼らに質問した。「ところで、お二人さん、釣れましたか?」
 その時、一人の兵士が士官の足元に、気をつけて運んできた魚でいっぱいの網を置いた。プロシア人は笑った。「おお、おお、なかなかのものですね。まあ、それはそれで、私の言うことをよく聞いてくれ。混乱しないでもらいたい」
「私としてはあなたたち二人を、私を見張るためのスパイだと思っている。だから私はあなたたちを捕え、銃殺するのだ。あなたたちは目的を上手にごまかすために、釣りをするふりをしていた。だが、お気の毒にもあなたたちは私の手に落ちた。これは戦争なのだ。しかし、あなたたちは前哨を超えたのだから、きっと帰るための暗号を右受けているはずだ。その暗号を私に教えなさい。そうすれば赦免しましょう」
 緊張のため手を少し震わせながら、顔面蒼白の二人の友は、並んでじっと黙っていた。
 士官はふたたび言った。「誰も知りはしないでしょう。あなたたちは静かに帰って行ける。秘密はあなたたちとともに消えるでしょう。もし拒否すれば死ぬだけだ。すぐに選びなさい」
 彼らは口を開かずにじっと動かずにいた。
 プロシア人は常に落ち着いて、川の方に手を伸ばしながら、繰り返した。「5分したらあの水の底にいるんですよ。5分経ったら!あなたたちにはご両親がいるでしょう?」
 ヴァレリアン山はずっと轟いていた。
 二人の釣り人は真っ直ぐに立って黙ったままだった。ドイツ人は自国語で命令を与えた。ついで、彼は囚われ者たちからあまり近くないところに椅子の場所を変えてそこに座った。そして、12人の兵士が20歩離れたところにやってきて、足元に銃を置いて整列した。
 士官はふたたび言った。「あなたたちに1分あげよう。それ以上は2秒も与えませんよ」
 そして突然立ち上がって二人のフランス人に近づいて行って、モリソーの腕の下をつかんで少し離れたところに連れて行って、彼に低い声で言った。「はやく、暗号は?あなたの仲間は何も気づきませんよ。あなたに同情したように見せますから」
 モリソーは一言も答えなかった。
 プロシア人は、次にソバージュさんを離して、同じ質問をした。
 ソバージュさんも返事をしなかった。
 彼らはまた並んで立った。
 士官は命令し始めた。兵士たちが武器を持ちあげた。
 その時、モリソーの視線が、自分から数歩離れた草の中に転がっている、ハゼでいっぱいになった網の上に落ちた。
 太陽の光がまだ動いているたくさんの魚たちをキラキラ輝かせた。気が遠くなりかけた。我慢しようとしても目は涙であふれた。
 彼は口ごもりながら言った。「さようなら、ソバージュさん」
 ソバージュさんも答えた。「さようなら、モリソーさん」
 彼らは手と手握りしめたが、足の先から頭のてっぺんまで抑えがたい恐怖で震えていた。
 士官が叫んだ。「撃て!」
 12発の銃撃が一斉に放たれた。
 ソバージュさんは鼻先からどっと倒れた。もっと体の大きいモリソーは、よろめき、くるっと回って、仲間の上に空に顔を向けながら横向きに倒れた。胸のところで張り裂けた上着から血の泡が吹き出してきた。
 ドイツ人は新しい命令を下した。
 部下たちはちりじりになり、間もなくロープと石を持って戻ってきた。そしてそれを二つの死体の足に結び付け、小舟に乗せて運んで行った。
 ヴァレリアン山は呻るのを止めず、今や山のような煙をかぶっていた。
 二人の兵士がモリソーの頭と胸を持った。別の者がソバージュさんを同じようにした。力を加えて一瞬バランスを取ってから、死体は遠くへ投げ込まれ、円を描き、石が足を引っ張っていくため、直立したように川の中へ沈んでいった。
 水が跳ね返り、泡を立て、揺らめき、そしてまた落ち着いた。そしてさざ波が川岸までやってきた。血が少し流れていた。
 士官は、常に穏やかな様子で、小声で言った。「今度は魚にまかせよう」
 そして家の方に戻って行った。
 ふと、彼は草の中にハゼの入った網を見つけた。それを拾い上げ、調べて、にっこりしながら叫んだ。
 「ウイルヘルム!」
 白い前掛けをした一人の兵士が駆けつけた。プロシア人は、彼に銃殺された二人の釣果をその男に投げて、命令した。「すぐにこの小魚を、まだ生きているうちにフライにしてくれ。きっとおいしいだろうよ」
 そして彼は再びパイプをふかし始めた。
 

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「二人の友」(2)

 1時間後、彼らは大通りを並んで歩いていた。間もなく彼らは大佐が駐屯している別荘に着いた。彼は二人の申し出に笑って、彼らの気まぐれに同意した。彼らは通行許可証を持って、再び歩き始めた。
 すぐに前哨を超え、放棄されたコロンブの町を横断し、セーヌ川へと下っている小さなブドウ畑の端に出た。およそ11時頃だった。
 前方にアルジョンテイユの村が死んだように見えた。オルジュモンとサヌワの高台がその地方を見下ろしていた。ナンテールまで続く大平原は、葉の散った桜桃と灰色の大地以外には何も、まったく何もなかった。
 ソバージュさんが丘の頂を指差して呟いた。「プロシア兵たちはあの上にいるんですな!」すると、この見捨てられた土地を前にして、不安が二人を動けなくさせた。
 プロシア兵!彼らはまだ見かけたことはなかったが、パリの周りで、何カ月もその存在を感じていた。フランスを破壊し、略奪し、虐殺し、飢えさせていた、目には見えないが、まったく強力な敵。そしてこの未だ見たこともない、勝ち誇った人たちに彼らが持っていた憎しみに、ある種の迷信的な恐怖が加わった
 モリソーは口ごもった。「う~ん、もし奴らに出会ったら?」
 ソバージュさんはそんな時でもやはり出てしまうパリっ子特有の嘲笑とともに、「フライを与えてやりましょうよ」と答えた。
 しかし、彼らは見渡す限りの沈黙に怖気づいて、田園の中を進んでいくのをためらった。
 結局、ソバージュさんが決心した。「さあ、行きましょう。でも、注意して」彼らはぶどう畑の中を下りて行った。体を二つに曲げ、這って、身を守るために茂みを利用して、不安な目と緊張した耳とともに。
 帯のようなむき出しの土地が、川の端まで続いていた。彼らは走り出した。そして、土手に達するとすぐに枯れた葦の中に身をかがめた。
 モリソーは付近を誰も歩いていないか確かめるために、地面に頬を押しあてた。彼は何も聞こえなかった。彼らは二人だけだった、まったく二人だけだった。
 彼らは安心して釣り始めた。
 目の前には見捨てられたマラント島が彼らの姿を反対の土手からは見えなくしてくれた。小さなレストランの建物が閉じられていて、もう何年もずっと見捨てられているように思われた。
 リバージュさんが最初のカワハゼを釣り上げた。モリソーが2匹目を捕まえると、次から次へと彼らは糸の端で飛び跳ねている小さな銀色の生き物とともに釣竿を引き上げた。本当に奇跡的な大漁だった。
 彼らは注意して魚たちを、足元で水にぬれていた、細かく編まれた網のポケットの中に入れた。気持ちのいい喜び、長い間禁じられていた楽しみを再開するときに誰もが味わうあの喜びが、彼らの全身をとらえた。
 優しい太陽が彼らの肩を暖めた。彼らにはもう何も聞こえなかった、何も考えなかった。彼らは世界の他のことは無視した。彼らは釣り続けた。
 しかし、突然、地面の下からやって来るように思えた鈍い音が、地面を揺らした。大砲が再び轟き始めたのだ。
 モリソーは振り向くと、土手を超えた左側に、ヴァレリアン山の大きな影が見えた。それには今吐き出した火薬の煙が、白い羽冠のようにかぶさっていた。
 すぐに要塞の頂上から、二発目の煙が放たれた。一瞬の後に新たな爆音が轟いた。
 さらにまた別のものが続き、次から次へと山が死の息を投げ出し、乳白色の蒸気を吐きだすと、それが穏やかな空の中にゆっくりと広がっていき、山の上に雲を作っていった。
 ソバージュさんは肩をすくめた。「また始めましたな」と彼は言った。
 モリソーは自分の浮きの羽が一撃ごとに沈むのを心配そうに見ながら、突然、こんな争いごとに熱中している者たちに対して、大人しい人が感じる怒りに駆られて呻いた。「こんな風に殺しあうなんてまったく愚か者に違いないですよ」
 ソバージュさんが「動物以下ですよ」と答えた。
 釣り上げたコイを捕まえようとしながら、モリソーがきっぱりと言った。「政府がある限りはこんなもんだって言うじゃないですか」
 ソバージュさんが彼を止めた。「共和国だったら戦争を宣言しなかったでしょうに・・」
 モリソーが話を遮った。「王がいるときには外で戦争をし、共和国になったら国内で戦争をするんですから」
 それからは討論を始め、政治的な大問題を、単純で、温和な人間の穏健論で解釈しながら、人は決して自由にはなれない、という点で意見が一致した。その間もヴァレリアン山は休みなく唸り、弾丸の一撃でフランスの家々を破壊し、多くの生命を粉砕し、多くの存在を押しつぶし、多くの夢、これから味わうはずだった多くの喜び、期待された多くの幸福に終止符を打ち、遠く離れた国もとにいる妻たちの心に、娘たちの心に、母親たちの心に、もう決して終わることのない苦しみを引き起こした。
 「これが人生さ」とソバージュさんが言い放った。
 「むしろ、これが死と言うべきでしょうね」と、モリソーが笑いながら答えた。




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「二人の友」(1)

 パリは包囲され、飢え、喘いでいた。屋根にいるすずめたちがまれになり、下水のねずみも減ってしまった。人々はなんでも食べた。
 1月の晴れた朝、時計職人であるが時節柄暇人となっていたモリソーさんが、場末の大通りを、制服のズボンのポケットに手を突っ込み、お腹を空かせて悲しそうに歩いていた時、不意にある男の前で立ち止まった、友人であるのが分かったからだ。それは水辺の友人である、リバージュさんだった。
 戦争の前には、日曜日ごとにモリソーさんは手に竹製の缶を持ち、背中にはブリキでできた箱を背負って、夜明け前に家を出た。彼はアルジャントイユ行きの鉄道に乗り、コロンブで下り、それからは歩いてマラント島まで行った。その夢の場所に着くとすぐに彼は釣り始め、夜まで釣ったものだった。
 日曜ごとにそこで彼は、もう一人の熱狂的な釣り人であり、ノートル・ダム・ド・ロレット通りで商人をしている、太って陽気な男、ソバージュさんと出会った。彼らはしばしば並んで、手には釣り糸を持ち、足を流れの上で揺らしながら、半日を過ごした。彼らは互いに友情を感じるようになった。
 数日間、彼らは話さないこともあった。時々おしゃべりもしたが、彼らは何も言わなくても、似た趣味を持ち、同じものの感じ方をしていたので、驚くほどお互いのことが理解できた。
 春には、朝の10時頃、光を増した太陽が、静かな川面に、水とともに流れる小さな靄を浮かばせ、二人の熱心な釣り人たちの背中に新しい季節の素敵な暖かさを注ぐとき、モリソーは隣にいる人に向かって言ったものだった。「おお、いい気持ちですねえ!」するとソバージュさんが答えた。「これよりいいものは知りませんなあ」それだけでお互いを理解し、尊敬しあうには十分だった。
 秋には、一日の終わり頃、沈む太陽によって真っ赤に染めあげられた空が、水の中に緋色の雲の姿を投げかけ、川全体を紫色にし、地平線を燃え上がらせて、二人の友の間を火のように真っ赤にし、冬の寒さを予感し震えるこげ茶色の木々を金色にするとき、ソバージュさんはほほ笑みながらモリソーさんを見つめて声をかけた。「何てすごい景色なんでしょう!」すると、モリソーも感嘆しながら答えた。「ええ、街中よりもずっといいですなあ」
 彼らは再会するとすぐに、いつもとは違う状況で出会えたことに感動して、はげしく手を握りしめた。
 ソバージュさんはため息をつきながら呟いた。「なんてことなんでしょう!」モリソーさんも、とても陰気な様子で呻いた。「なんて天候なんでしょう!今日が今年最初の天気のいい日なんですよ」
 事実、空はまったく青く、光にあふれていた。
 彼らは並んで歩き始めた、物思いにふけるように、悲しそうに。モリソーが再び言った。「釣りは?おお!なんていい思い出なんでしょう!」
 ソバージュさんが尋ねた。「いつ戻れるんでしょうね?」
 彼らは小さなカフェに入って、いっしょにアブサンを飲んだ。そしてまた歩道を歩き始めた。
 モリソーは突然立ち止まった。「もう一杯どうです?」ソバージュさんも賛成した、「お望みのように」そして、彼らは別のワイン商の店に入った。
 彼らが店を出たとき、ひどく酔っていて、アルコールでお腹を一杯にして何も食べていない人のようにフラフラしていた。気持ちのいい、優しい風が彼らの顔をくすぐった。暖かい空気のせいでさらにいい心持ちになったソバージュさんが立ち止まった。
「あそこへ行ってはどうでしょう?」
「どこへ?」
「だから釣りですよ」
「でも、どこへ?」
「私たちの島にですよ。フランス軍の前哨はコロンブのそばにあるんです。私はデュムーラン大佐を知っています。簡単に通行許可証をくれるでしょう」
 モリソーは歓喜で震えた。「話は決まりましたね。行きましょう」
そして彼らは自分たちの道具を取りに別れた。

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三文漫才

A助:君にちょっと見せたいものがあるんやけど・・。
B蔵:何?
A助:これ、先週発売された「an an」。
B蔵:「an an」?あの平凡出版(現・マガジンハウス)が毎週水曜日に発行する女性週刊誌・ファッション雑誌のことか?
A助:なんだか wikipedia コピペしたような説明やな・・。そう、その「an an」のことや。先週号見たかい?
B蔵:そんなのしばらく見たことないわ。何が載っとるんや?
A助:これ、これ。嵐の桜井翔が裸になっとるだわ。
B蔵:そんなの見たないわ。男の裸見て何が面白いんや。お前は変態か?
A助:そんなこと言わんで見てみろや。
B蔵:しゃーないな・・。なんやこれ、翔の他にも男の裸でいっぱいやないの、この本。気持ち悪うぅ・・。
A助:そんなこと言わんともうちょっとも先まで見てみろや。面白いもんが載っとるよ。
B蔵:本当に?じゃあ、もうちょっと先を見てみるわ・・、えっ?何これ?大丈夫?、この本?
A助:ほやろ?すごいやろ?
B蔵:本当や、無茶苦茶なあ。これなんかすごいよ、男性の体のパーツで好きなところを答えろっていうアンケートなんやけど、どこの「毛」が好きかっていう質問で、1位が「すね」、2位が「ギャランドゥ」、3位が「どんな毛も苦手・ツルツルが好き」、となって、4位が「腕」、そんで5位が「わき毛」、6位がなんと「陰毛」だって・・。アホか!!
A助:そんなのまだ序の口だって。これなんかもっとすごいぞ、「どこにあるほくろが好きですか?」っていうのに、「性器」なんて答えもある、信じられん・・。自分のものにほくろがあるかどうかも知らないのに・・。なんで分かるの?じっと見るの?
B蔵:何言っとるんや、お前の方こそ最悪や・・。
   ぎゃあああ!!、次のページはもっと過激!!恥ずかしくってとても読めん!!本当にいいの、こんなこと書いてあって・・。大丈夫か、「an an」!!
A助:だろう?ビビるだろう?
B蔵:ビビる、ビビる、チビリそうだって・・。
A助:驚くよなあ・・。だけどよお、問題はこの「an an」のエロい記事を桜井翔や嵐のファンの小学生や中学生の女の子たちがたくさん見たやろうってことなんだわ。
B蔵:ほやなあ・・。確かに、今は嵐の時代やでなあ・・。
A助:どう思う?小学生や中学生の女の子がこんな記事を読むって想像してみろよ。ひどいやろう?
B蔵:本当になあ、出版社ももうちょっと考えなあかんわなあ。桜井翔の裸は、まあ、許せるとしても、この記事はちょっとひどすぎるよなあ、どう考えても。
A助:だろう?でな、俺が教育委員会かどこかに訴えたろかと思っとるんだわ。
B蔵:お前が?
A助:そう、俺が。
B蔵:下ネタが大好きで、女の子の裸が大好きなお前が?頭の中がピンクに染っとるお前が?
A助:う~~ん、まあ、そうかもしれんけど、そこまで言わんでもいいだろう・・。もうなんでもええわ、その俺がや!!
B蔵:チャレンジャーやなあ・・、まあ、頑張ってちょうだい。
A助:えらい冷たいやっちゃなああ・・。分かった、頑張ってみるわ・・。  
   突然ですが、ととのいました。
B蔵:何がや?
A助:「an an」を訴えるとかけて、
B蔵:えっ?なんや謎かけやるんか?本当に突然やけど、まあ、聞いたるわ。「an an」を訴えるとかけまして、
A助:桜井翔の裸、とかけます。
B蔵:おお、桜井翔の裸とかけるんか。  で、その心は?
A助:どちらも見事なハンケツが出るでしょう!!

B蔵:・・・・。お後がよろしいようで・・。
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三横

 中国の古書「世説新語」に周処なる人物についての記述がある。曰く、

周処年少き時、兇強侠気にして郷里の患ふる処となる。
又義興の水中に蛟あり、山中に水跡の虎あり。
並びに皆百姓を横暴す。
義興の人謂ひて三横となし、而して処尤も劇し。
或ひと処に説きて虎を殺し蛟を斬らしむ。
実は其の一を三横唯だ余さんことを冀う。
処即ち虎を刺殺し、又水に入りて蛟を撃つ。
蛟或いは浮き或いは没し、行くこと数十里。
処之与倶にし、三日三夜を経たり。
郷里皆素手に死せりと謂ひ更に相喜ぶ。
竟に蛟を殺して而出で、里人の相慶ぶを聞き、始めて人情の患ふる処と為るを知り、自ら改むるの意有り。
及ち往きて二陸を尋ぬ。
平原在らず、正に清河に見ゆ。
具に情けを以て告げ、^wに云う、「自ら修め改せんと欲するも、而年已に蹉歳たれば終に成す所無からんと。」
清河いはく、「古人朝に聞き夕べに死するを貴ぶ、況や君の前途尚ほ可なるをや。
且つ人は志の立たざるを患ふ、亦何ぞ令名の彰れざるを憂へんやと。」
処遂に改励し、終に忠人孝子と為れり。


いくら書き下し文にしたところで漢文なんだからなかなか難しい。だけど結構いい話だから、今風に意訳してみようと思う。


周処は若い頃かなりの暴れん坊で、故郷の人たちは困り果てていた。
ちょうどその頃義興の川の中にはワニが棲み、山の中には狂暴な虎がいて、こいつらが二つとも人々に大変迷惑をかけてひどい有様だった。
そこで、義興の人たちは、周処とワニと虎を三横(三大横暴なやつら)と呼んで恐れていたけれども、その中でも周処が最悪だった。
そんな折、ある人が周に言って、ワニと虎をやっつけさせようとした。
その真意は、三つが戦ってたとえ一つが生き残ったとしても、自分たちの被る被害が三分の一になるというものだった。
周処はその申し出を受け入れ、虎を刺殺し、水に入っていってワニと戦った。
ワニと周処は浮いたり沈んだりを繰り返しながら激しく戦って、数十里も川を下り、とうとう三日三晩戦い続けた。
村の人々は、これなら周も死んだことだろうと大喜びした。
ところが、周はついにワニを殺して郷里に戻ってきた。
が、里の人々が自分の死を諸手をあげて喜んでいるのを聞いて、そこで初めて自分がどれだけ皆の悩みの種であったかを悟り、これではいけない、と自らの行いを改めようと誓った。
そこで、二陸(陸機と陸雲の兄弟)を訪ねた。
しかし兄の平原(陸機)はいなかったので、弟の清河(陸雲)に会った。
詳しい経緯を話して、「自分のやってきたことを反省して、心を入れかえて身を修めようと思っているのですが、もうタイミングを逸している私では結局何もなすことはできないんでしょうねえ・・」
とヘタレたことを言った。
すると清河は、「昔の人(孔子)は、朝に道を聞いたら夕べに死んでもいいと言った。ましてや、君はまだ若い、いくらでもやり直しはきく。それに、人は自分にしっかりした志がないことを憂うべきであって、世の中に名が知れるかどうかなどはまったくどうでもいいことなのだ」と言い放った。
周処はそれで心を改め、自らを励まして、とうとう君主に忠誠を尽くし、親に孝行を尽くす人物となった。


 何がいいって、清河の言葉がいい。自らの行く末に思い悩む若者には、短いながらも的確なアドバイスだと思う。ただ、大した志も持たず、毎日を汲々としながら暮らしている私では、こんなありがたい言葉でもその半分も耳に入っていかないのだが・・。
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はいしゃさん

 きんようびにはいしゃさんからもうこなくていいよ、といわれました。

 まいしゅうかよっていっぱいいっぱいはをなおしてもらいました。

 ぼくひとりではいしゃさんにかようのはこわいのでいつもツマさんについていってもらいました。

 ツマさんは「あなたはもうおおきいんだからひとりでいけるでしょ」といいましたが、ぼくにはとてもそんなゆうきがありません。

 せまいまちあいしつでじっとぼくのばんをひとりでまっているなんてとてもできません。

 いまかな、いまかなとおもっているうちにだんだんドキドキしてきて、あたまがくらくらしちゃいます。

 なので、いつもツマさんにおねがいしてついていってもらいました。

 でも、このあいだのきんようびはツマさんがきょうとのぎおんまつりにいってしまったので、ぼくひとりではいしゃさんにいかなくちゃいけませんでした。

 はいしゃさんにひとりでいかなくちゃ、とあさおきてからずっとおもっていたら、おひるごろになったらもうつかれちゃいました。

 だいじょうぶかな?とますますしんぱいになりましたが、ぐっとおなかにちからをいれてがまんしました。

 はいしゃさんについたら、うけつけのおねえさんに「よろしくおねがいします」としんさつけんをわたしました。

 「きょうはひとりですか?」とおねえさんがきいてくれましたが、ぼくはきんちょうしていて「うん」としかこたえられませんでした。

 おばあさんがひとりまちあいしつでまっていましたが、すぐにしんさつしつのなかにはいっていきました。

 こんどはぼくのばんだ、とおもったら、ちょっとしんぞうがドキドキしてきました。

 「だいじょうぶ、がんばれ」とじぶんにむかっていってみました。

 するとすこしげんきがでました。

 「じゅくちょうさん」  

 おねえさんがぼくのなまえをよびました。

 「はい」とおへんじしてしんさつしつにはいっていきました。

 しんさつしつはいつもぼくひとりではいっていくので、ここまでくればいつもといっしょです。

 「おねがいします」とせんせいにいっていすにすわったら、せんせいがすぐにみてくれました。

 かたをとってあったはをかぶせたらおわりました。

 「はい、これでもうおわりですよ。またなにかあったらきてくださいね」

 せんせいはそういってくれました。

 ぼくは「ながいあいだどうもありがとうございました」とツマさんにいわれていたとおりにおれいをいいました。

 むしばだらけのぼくのはをせんせいはきちんとなおしてくれました。

 あんなにいたかったははもうなんともありません。

 はいしゃさんてすごいな、とおもいます。

 でも、はじめてひとりではいしゃさんにいけたから、じぶんもすごいとおもいました。

 

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