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ジャック・オ・ランタン

 今日はハロウィン。とは言っても、ハロウィンて何だ??
 妻に言わせれば、日本のお盆みたいなものらしいけど、まあ、スコットランドやアメリカで盛んな風習を私が理解する必要もないから、"Trick or Treat" と言いながら、仮装した子供たちがお菓子をもらいに近所を回る、くらいのことでいいかもしれない。だけど、ハロウィンに便乗して少しくらい遊んでみても罰は当たらないだろうと、「かぼちゃのお化け、ジャック・オ・ラタン」を作ってみることにした。作り方をネットで探してきて、そのとおりに試してみた。

1.形の良いかぼちゃを用意する。できれば、「おばけかぼちゃ」と呼ばれているオレンジ色のかぼちゃの方が雰囲気があって良いでしょう。なければ、食べても美味しくなさそうなかぼちゃで作りましょう。

 

2.底を切り抜き、中味を取り出せるようにします。

 

3.中の種を抜き取り、顔などの細工がしやすいように、身を削って皮を薄くします。 硬い大き目のスプーンなどで、少しずつ削るようにしてください。怪我をしないように作業するときには気をつけてください。切り抜いた底も後で使うので、種などと一緒に捨てないように注意して!

 

4.側面(皮)がそこそこ薄くなったら、表に目や口など切り抜く部分の下書きをします。細く傷をつけたり、細いペンで書きましょう。


5.果物ナイフなど小さ目のナイフで書いた線にしたがって、抜き取ります。ここでも怪我をしないように慎重に作業しましょう。


6.切り取ったかぼちゃの底に、下から内へむけて適度な長さと太さの釘を刺します。この釘にろうそくを刺すので、使用するろうそくに見合った釘を使います。 釘が少し短いようならまわりを少し掘り下げる、ろうそくが長いようなら少し燃やして短くするなどして対応しましょう。

 

7.底をはめこんで、2,3箇所ガムテープで貼り付けます。台に置くと見えなくなりますが、顔の正面にガムテープが出ないように気をつけましょう。

 

8.目の穴からろうそくに火を灯します。かぼちゃが焦げないように注意しましょう。



 なかなかの出来栄え!!!
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エコ・ドライブ

 ガソリン価格が高い。毎月請求書を見るたびにため息が出る。生徒の送迎のためにバスはなくてはならないものだし、ガソリンを入れなくてはバスは動かない。毎月ある程度の費用がかかるのは仕方ないことだが、出来れば少しでも安いほうがいいに決まっている。ディーゼルエンジンのバスを運転していた頃と比べれば、1.5倍近くの費用がかかるようになってしまった。頭が痛い。
 ガソリンの価格を下げろ!と私が叫んだところでどうにもならない。費用を減らしたいと思うなら、少しでも燃費がよくなる運転の仕方を心がけなければならない。そこで、ここ3週間ほどバスの燃費を記録してみた。
   10月11日 418.4km  58.0ℓ  7.21km/ℓ
      20日 421.2km  57.5ℓ  7.33km/ℓ  
      28日 417.6km  59.8ℓ  6.98km/ℓ
 夏の間はエアコンをかけていたせいで、ガソリン満タンで360km前後しか走れなかった。それと比べれば50kmほど余計に走れるようになったわけだが、できればもう少し燃費をよくしたい。自分なりにギアチェンジを早めにしたり、アクセルを踏み込む回数を少なくしようと努力はしているつもりだ。しかし、山間部を走ることも多く、多くの生徒が乗っている場合にはどうしたって多くの動力を必要とするため、アクセルを踏み込むことが多くなる。このあたりが燃費の限界かな、と思わないでもないが、少しでも向上させるに越したことはない。そこで、エコ・ドライブの仕方を専門家の視点から教えてもらうのがいいだろうと思って、JAMA(日本自動車工業会)のHPから「エコ・ドライブ10のすすめ」を転載してみる。エコドライブは環境対策に寄与するだけでなく、安全確保(事故防止)や経営改善(燃料コスト削減)の面でも効果が期待できるので、しっかり身に着けておかなければいけない。

1.ふんわりアクセル『eスタート』・・やさしい発進を心がけましょう
2.加減速の少ない運転・・車間距離は余裕をもって、交通状況に応じた安全な定速走行に努めましょう。
3.早めのアクセルオフ・・エンジンブレーキを積極的に使いましょう。
4.エアコンの使用を控えめに・・車内を冷やし過ぎないようにしましょう。
5.アイドリングストップ・・無用なアイドリングをやめましょう。
6.暖機運転は適切に・・エンジンをかけたらすぐ出発しましょう。
7.道路交通情報の活用・・出かける前に計画・準備をして、渋滞や道路障害等の情報をチェックしましょう。
8.タイヤの空気圧をこまめにチェック・・タイヤの空気圧を適正に保つなど、確実な点検・整備を実施しましょう。
9.不要な荷物は積まずに走行・・不要な荷物を積まないようにしましょう。
10.駐車場所に注意・・渋滞などをまねくことから、違法駐車はやめましょう。

 これを一つ一つ実践していけば、燃費もよくなるに違いない、がんばろう!と意気込んでバスを運転していたところ、昨夜ラジオから「さらにガソリン代が値上げされ、1ℓ150円になるだろう」というニュースが流れてきた。もしそのとおりになってしまったら、どうなるだろう、簡単に試算してみた。私が利用しているスタンドは現在1ℓ144円だから、6円上がると満タン60ℓで1回に約360円、車全5台で毎月平均10回は給油するとして、月に4000円前後の出費増ということになる・・。もう本当に勘弁して欲しい。いくらエコ・ドライブで努力したとしても、これじゃあ経費節減は叶わない。やってられない・・。
 とは言っても、バスでの送迎はやめられない。そうである以上は、「安全な運転」「環境にやさしい運転」「経済的な運転」の3つの観点すべてを満たすような、冷静沈着で状況にのっとった運転をしなければならない。常に自戒を新たにして、謙虚な運転を心がけていきたいと思っている。そのためにも、燃費のチェックは一つの指針として、有効なものであろうから、これからも続けていくつもりだ。
   
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さつま芋掘り(3)

 毎年恒例のさつま芋掘りに昨日行って来た。これでこのブログにその報告を書くのは3度目になるが、それはこのブログがそれなりに年輪を重ねた印でもあるから感慨深いものである。日記の効用がこうした時に感じられ、拙いブログではあれ、続けてきてよかったなと思う瞬間でもある。
 などと個人的な思いなどどうでもいいように昨日は見事に晴れ渡った日曜日だった。紅葉を愛ずるにはいささか早い時期ではあるが、青い空を澄み切った空気の中で堪能できればそれ以上に望むものはない。

 

 前日までの悪天候が嘘のように気持ちのいい朝だったが、父がビニールシートをかけておいてくれたため、何の苦もなく芋掘りに臨めたのは有難かった。ここ数年は猪の害に悩まされている父が何とか最小限の被害に食い止めようと、工夫をした跡が残る畑に着いた時には、参加した塾生11名はさながらハンターのごとく、さつま芋掘りに集中していた。

  

「勉強もこれくらい一生懸命やってくれよ!」と叫びたくなるくらい皆一生懸命掘っている。
「わあ、こんなに大きいのが掘れた!」と言って私に収穫を見せてくれる生徒、
「先生、手伝ってよ」と言っては鍬を持った私の助けを求める生徒など、しばらくは大忙しで、まさしく大車輪の活躍をしたと思う・・。(本当か?)
 今年はイノシシが芋の出来はじめに畑を荒らしたそうで、あまり大きな芋は出来ていないかもしれないと父が心配していたのだが、予想外に大きな芋がたくさんとれた。大喜びの子供たちの叫び声が青空にこだまして、秋の長閑な雰囲気はしばらくの間歓声に包まれた。

 

  

 生徒全員がコンビニ袋いっぱいに掘った芋を詰め込んでいる。中には2袋目まで満杯にしている子供もいる。ただひたすら鍬で畝を掘っていた私には、子供たちのうれしそうな顔が何よりだ。青空の下、子供たちの歓声が私の明日からの活力になる。
 帰り際に、父が前日に採っておいた柿を一袋ずつ全員に分けた。

 

 毎年こんなことがができるのも父が健康で元気でいてくれるからである。「ありがとう!!」
 今年も思いを込めて一筆書き込んでおこうと思う。

『本当に来年も同じようにイモを掘りたいなあ。』
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琉球朝顔

 ずっと不思議に思っていたことがある。どうして今年はいつまでたっても塾舎の花壇の朝顔は咲いているのか、不思議でたまらなかった。毎年父が育ててくれる朝顔だが、今年はいつまでたっても枯れない。もうそろそろ11月だというのにまだ多くの花をつけている。

 

 これはいったいどういうことなのだろう。毎年咲く朝顔とは種類が違うと父は言っていたが、それにしても長く咲きすぎている。ちょっと気味が悪いくらいだ、と思っていたところ、先日妻の友人がこの朝顔を見て、「これは種ができない種類だね」と言ったそうだ。妻からその話を聞いて改めてよく見てみたら、たしかに花が落ちた後に種はできていない。今までそれに気付かなかったのは迂闊極まりないが、私にとってこれは一大発見だった!!


「それじゃあ、いったいどうやって増えるのだろう?」と妻に尋ねたら、「お父さんが苗を植えたといってたから、サツマイモみたいに増えるんじゃないの」と曖昧なことを言う。「なるほどね」と思いながら、もう一度花壇をじっくり観察していたら、この朝顔の品種名の書かれた小さな表示板が、盛んに茂った葉の間に埋もれているのを見つけた。そこには「宿根琉球アサガオ クリスタルブルー」と書かれていた。「そうか、琉球朝顔か」と納得しかけたが、琉球朝顔なんてものは初耳だ。ちゃんと調べようと思って Google で検索してみた。

  琉球朝顔「クリスタルブルー」 Ipomoea indica "Crystal Blue"
 朝はブルーで、午後から夕方にかけてピンク色に色が美しく変化します。別名の多い宿根性の朝顔です。但し交雑しやすく、この名前で販売されていても、まったくの同一の種類ではないこともあるようです。(花の大きさなど)
いわゆる「朝顔」よりも生育が旺盛。暖地付近では家の2階まで届き、横にも広がります(壁を覆ってます)。葉も大きめで、地植えにすると花も大輪になります。かなり多花性です。花色は青~赤紫(中心やガク付近)のグラデーションが美しいです。高温になるとやや花色が薄くなり、ピンク色を帯びたような感じになります。
結実はせず、冬は地上部が枯れた(もしくは刈り込み)状態。九州などでは、葉は常緑のまま越冬するようです。
 秋遅くまで開花。時間的には、夕方まで咲くタイプです。

 朝と夕方で花の色が変わるというのが面白い。実際に上の写真にも2色が写っている。2年ほど前に父が知り合いから貰い受けて育てた「酔芙蓉」も夕方になると花の色が変わったから、同じメカニズムが働いているのだろうか。琉球と名前に付いているからには沖縄が原産地なのだろう。亜熱帯地方の旺盛な生命力を持った朝顔だと分かって、この時期まで咲き誇っているのに納得がいった。
 しかし、こういう植物は外来種と呼ばないんだろうか。この朝顔にずっと感じていた違和感は、私が今まで朝顔にもっていた「夏が終われば枯れる」という認識とかけ離れていたことからきている。これは私が慣れ親しんできた在来品種とは明らかに異なっているのだから、何か特別な名称があってもよさそうなんだが・・。
 いつまでもダラダラと咲いていて、花壇の周りだけ一向に夏が終わらないような印象さえ受ける。これじゃあ、季節感があまりにも歪んでしまいそうだ。もうそろそろ抜いてしまおうか、思案中である。
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「パンズ・ラビリンス」

 先週土曜の夜に、TV朝日系「SmaSTATION」の1コーナー、稲垣吾郎が香取慎吾の選んだ5本の映画にランクをつける「月イチゴロー」で、稲垣が「パンズ・ラビリンス」というメキシコ・スペイン・アメリカの合作映画を1位にした。「十年に一本の名作」と稲垣が絶賛するのを見ていた妻が、「私も見たいと思っていた」と俄かに言い出した。そんなに面白いならそのうち見に行こうか、と私もつい乗せられてしまった。ところが、家に一番近いシネコンでの上映は今週限りだというのを妻が見つけて、昨日あわてて出かけた。「SmaSTATION」で流れた映像は、ラビリンス(迷宮)に迷い込んだ女の子を描いたファンタジー物語のような印象を受けたし、「主演の女の子がすばらしい」という稲垣の評価を鵜呑みにして、久しぶりの映画を楽しもうと思った。ならば、これ以上の先入観を持たずに映画そのものを味わった方がいいだろうと、ストーリーなど一切調べずに映画館の椅子座った。
 それがよかったのか悪かったのか・・。物語は私が予想していたのとまったく違っていた。確かにファンタジーの要素はたぶんにある。はるか昔に地下の国から地上に迷い込んだ王女の生まれ変わりかもしれない少女・オフェリアが、自らの生まれた王国へ戻るために、王国の牧神「パン」から3つの試練を与えられ、つらい思いをしながら試練を乗り越えていく・・、というファンジーの王道のようなストーリーが前半部では展開される。しかし、この映画は1944年スペイン内乱時を背景としているため、フランコ独裁政権とそれに反抗する民衆ゲリラとの戦いが次第にクローズアップされてくる。少女の母親の再婚相手の政府軍の大尉の残虐さが執拗に映し出され、目をふさぎたくなるシーンが繰り返されるようになって、次第にファンタジー映画とはかけ離れた戦争映画を見ているような気になってしまった。
 最後にこの少女は大尉によって射殺されてしまう。ファンタジー物で主人公が殺されてしまうことなどありえないが、それが自らの命を犠牲にして新しい命を守ったということになり、無事に王宮に戻れたというファンタジー的な結末は一応付けられてはいる。だが、それも、マッチ売りの少女が死ぬ間際に思い描いた夢物語のようなもので、現実には冷たい屍となった少女が横たわっているのだから、ただただ救いようのない結末としか私には思えなかった。見ている途中から、次第に募ってきた疲労感が映画の終わりと同時に一気に襲ってきて、心がやたら重くなってしまい、「稲垣吾郎にだまされた・・」そればかり思っていた。
 一緒に行った妻も、同じような感想だった。こんな映画だと知っていたら見に行かなかっただろう。なぜスペイン内乱の凄惨さをバックボーンにして、少女の夢想を描かなければならなかったのだろう。あまりに暴力に満ちた世界をストレートに描いては観客に受け入れられないと恐れたのだろうか。夢想の世界がいくら甘美なものであっても、圧倒的な力を持つ現実の前では無力に過ぎない、それを少女の死によって描こうとしたのか・・。などと帰りの車中であれこれ話してきたのだが、結論はやはり、「ゴローちゃんにだまされた」となってしまう。稲垣吾郎はいったいこの映画の何を見たんだろう。今まで「月イチゴロー」は何度も見て、それなりに納得できることを言っていた稲垣だけに、この映画の彼の評価もそれなりに尊重していた。たしかに映画そのものは一定の評価に値するものだと思う。だが、稲垣に歴史的知識が欠けていたことは否めないだろう。軍事独裁政権の暴虐さに対する批判が込められているのは明らかなのに、ひょっとするとそれがメインテーマかもしれないのに、まったくそれに触れなかったのは、芸能人・稲垣の限界なのかもしれない。
 家に帰って、HPを見たり、映画評をのぞいたりしてみたところ、「ダーク・ファンタジー」という言葉が散見された。現実と夢想の狭間の迷宮にはまり込んだ少女の物語としてこの映画をとらえるならば、そんな言葉を使ってもいいかもしれないが、内乱の犠牲になった哀れな少女の物語と考えるなら、ふさわしくないような気がする。
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刑事コロンボ

 またまた出ましたディアゴスティー二、今度は懐かしの「刑事コロンボ」全45話を、DVDにして隔週で発売するようになった。様々なエピソード満載の小冊子も付いているから、全巻集めれば「コロンボ」通になること間違いなし、と言いたくなるような企画だ。最初TVでCMを見たときは、まったく手を変え品を変えよくやるよなあ、とディアゴスティーニの商魂のたくましさに感心してしまったが、書店で見つけたときにはすぐに手にとってしまった。だって、「コロンボ」好きだもの・・。
 第1回目は「殺人処方箋」。コロンボ役のピーターフォークが若々しい。このときの彼は40歳で、髪型も7:3に分け、トレードマークのコートもよれよれではなく、全体的にこぎれいな感じがする。ただ、「うちのカミさんがね・・」というお決まりの台詞や、葉巻といったコロンボの特徴はこの第一作から表れていて、ここから何年もかけて私たちがよく知っているコロンボに練り上げられていったんだな、と想像できる。
 この第1作がアメリカで放送されたのが、1968年の2月で、視聴率は29.9%もあったそうだ。日本での放送は、1972年の12月31日の午後3時だったため、見た人が少なく、2年後に再放送されるまで「幻の一作」とされていたそうだ。私も見た記憶がない。
 ストーリーは犯人が殺人を犯すところから始まり、見ている者は犯人を知っているので、興味の対象は「どうやって犯人を捕まえるのか」という点に絞られ、コロンボ刑事と犯人との間の丁々発止のやり取りにドキドキしながら大団円へと向かっていく。コロンボが途中何度も壁に突き当たって、犯人の勝ちかと思わせるが、粘り強いと言うか、執念深いと言うか、狙った獲物はどんなことをしてでも捕まえようとする、ちょっと偏執狂ではないかと思われるほどのコロンボのねちっこさは、犯人ならずとも見ている私たちでさえ、「もう勘弁してよ」と言いたくなるほどだ。こんな刑事がやってきたら、誰もシラを切りとおせないだろうな、と犯人に同情したくなる。いったい何がそこまでコロンボを犯人逮捕に駆り立てるのだろうか?正義感なのだろうか?コロンボを見ているとよく分からない。
 こんなコロンボ像を築き上げるのにはやはりピーターフォークの演技力もさることながら、吹き替えを担当した故・小池朝雄の功績も大きかったと思う。俳優としては、TV・映画で悪役を演じることが多く、独特な存在感を持った人だったが、もし彼以外の人が吹き替えを担当していたら、これほどの人気を博していただろうか、と思ってしまうほどの適役であった。「すみません、もうひとつだけ」と言っては何度も犯人に迫っていく場面こそ、小池朝雄のコロンボの真骨頂であるような気がする。
 YouTube を探したら、最終第45話「策謀の結末」のワンシーンが見つかった。8分ほどの映像だが、中ほどから懐かしいコロンボが登場する。




 昨日書店に行ったら、もう第2巻が出ていた。第1巻は「特別価格」で790円だったが、第2巻からは1490円なのだそうだ。このディアゴスティー二の常套手段にうまく乗せられてしまった私は、2巻目も買ってきてしまった。第1巻を見たのは日曜の夜だった。一度に見ようと思うと、日曜の夜ぐらいしか時間が取れないので、2巻を見るのは今度の日曜ということになる。「死者の身代金」という題名にも興味がそそられる。日曜になるのが今から楽しみだ。

 
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赤福

 ♪ええじゃないか、ええじゃないか、ええじゃないか伊勢の名物赤福餅はえいじゃないか♪

 江戸末期に「ええじゃないか」と連呼しながらお伊勢参りをしたという史実を基にした?この歌詞は、今偽装問題で営業禁止処分となった「赤福」のCMソングである。東海地方に住む者なら知らない者はいないこのCMに慣れ親しんだ私には、最初「赤福」の何が問題とされているのかがよく分からなかった。正直言って私は、あれだけ色んな所で売られている「赤福」がすべてその日に作られた物などとは考えたこともなかった。食中毒でも発生したなら由々しき問題かもしれないが、この程度の問題なら大騒ぎするほどのものでもないだろう、と言うのが率直な感想だった。
 この地方に住む者にとって、「赤福」は極々身近な食べ物だ。私も、三重方面に旅行した人が買ってきてくれる土産の定番として1年に何度か食べてきた。頂いたその日に食べきれない時は、冷蔵庫に入れておくが、何日か過ぎてもさほど固くならずにおいしく食べられる。日にちが経った赤福を食べてお腹をこわした人など聞いたことがないし、報道された少々の日数のごまかしくらい別にどうってことはないじゃないか、それよりも問題が広がって「赤福」が食べられなくなってしまうことの方が問題だと、私の周りの意見は大体そんなものだった。
 近年「不二家」「ミートホープ」「白い恋人たち」と食品会社の偽装事件が相次いで発覚している。体の中に入るものだけに衛生管理を第一にし、安心して食べられる食品を消費者に届けるのが食品会社の責務である。私たちは食品会社がそうした社会的責任を十分に果たしていると信頼しているからこそ、安心してその商品を買って食べている。それなのに、食品会社が私たちの信頼を裏切るような行為を密かに重ねてきたというのだから、これらの会社どんなに断罪されても仕方がない。問題が発覚するたびにトップが陳謝する姿を見かけるが、それくらいなら初めからちゃんとしろよ、と怒鳴りたくなる。
 だが、だが、である。私は「赤福」が好きだ、大好きだ。もしもこのまま「赤福」が食べられなくなったら、あまりにも悲しい。昨日名古屋のデパートに買い物に行ったついでに、地下にある「赤福茶屋」の様子を見てきた。

  

 当然のことだが、「諸般の事情により、誠に勝手ながら、当分の間販売を中止させていただきます」という張り紙があるだけで、店は閉められていた。いつもなら店の外まで順番待ちの人が並んでいるのに、人気も一切なくがらんとしている。通り過ぎる人たちが横目で見たり、ひそひそ囁きあったりしているのも誰もが「赤福」の行く末を案じているからだろう。陳列棚中の「赤太郎」の人形もどことなく寂しげだ・・。
 伊勢神宮の内宮の前の「おかげ横丁」にある「本店」で食べる「赤福」はおいしい、というのはよく聞く話である。これを逆に言えば、普段みやげ物としてデパートや駅の売店で買ってくる「赤福」には出来立ての新鮮さがない、と誰もが認知していたことを表している。つまり、今回明らかになってきたからくりくらい、誰もが以前からそれとなく感じていたのではないだろうか。こうした消費者の寛大さに胡坐をかいてきた会社がやってきた様々な工作は確かに不正であり、決して許されるものでないことは私も重々承知している。が、それでもやっぱり、ことが「赤福」だけに、これくらいで「ええじゃないか」と大目に見てもらうわけにはいかないだろうか・・・。

 無理だよなぁ・・。

(資料.
 「赤福」提供の「天気予報」
 「赤福」提供の「伊勢だより」
 ・・・一番上の video・・・と書かれたアンダーバーのあるところをクリック)
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初物

 朝夕はひんやりして、いつの間にか虫の音もか細くなってきた。こんな季節になると我が家では父が掘ってくる自然薯をすって、とろろご飯にして食べるのが恒例となっている。しかし、乱獲のため年々自然薯の数が減り、さらに近年はイノシシが食べてしまうようで、本当に山に自然薯が生えていないのだそうだ。毎年、来年は食べられないかもしれないぞ、という父の言葉に心配になるものの、今頃になるとまず最初に父自身が我慢し切れなくなって、山深く入って行っては半日がかりで掘ってきてくれる。私たちはそれをありがたくいただいて舌鼓を打っているのだが、父も今年で74歳、山の中に入っていって万が一のことがあってもいけないから、決して無理はしないように何度も言ってある。「分かっている」とは言うものの、もうそろそろ我慢できない頃だろうなと思っていたら、案の定先週の土曜日、一抱えの自然薯を持ち帰ってきた。話を聞くと、毎日行っている畑の横の土手に生えていたものだそうで、やわらかい土で育ったせいか、色が白っぽくてまっすぐしていた。「大した苦労もせずに掘れたぞ」と自慢顔の父にほっとした。ただ、硬い赤土の中で育った自然薯の方がおいしいと経験上知っている私たち家族は、「味はどうかな?」と心配しながら、今秋最初のとろろを日曜に食べてみた。
 塾を終えて家に戻ると、父が一人で下ごしらえを終えていた。後はしばらくすりこ木でこねてから、かつおだしのおつゆを入れてのばすだけだ。そこからは私が引き受けた。親戚にもお裾分けをするつもりなので、量が多い。一生懸命こねているうちに汗はにじんでくるし、手はしんどくなるし、大変だった。挙句の果てには手のひらに水ぶくれができてしまった。最近バットの素振りを怠っているため、掌が柔らかくなったのかもしれない。それにしても、普段どれだけ力仕事をしていないかがよく分かる。

  

 心を込めてがんばっただけに、出来上がりは見事だった。表面に細かな泡が無数に浮かび、食べるのがもったいないくらいだ。だが、のばしている途中に、自然薯特有の粘り気が少ないことに気が付いた。苦労せずに育った薯は粘りがない、なんだか人間と同じようだな・・、などと苦笑しながら完成した。
 早速食べてみた。んんんん・・、まあまあかな・・。物心ついた時からずっととろろを食べ続けてきて、味に関しては一家言持っている私の評価は、3段階で○2つと言ったところか。
 
 この日は山掛けにした刺身も食べたのだが、やはりこれからの季節にふさわしいビールは SAPPORO の「冬物語」だろう。


 今年で発売20周年になるそうだが、その濃厚な味わいはこの季節ならではのものだ。私がこんなにビール好きになったきっかけはこの「冬物語」だけに、毎年発売が始まるのを楽しみにしている。今秋初の「冬物語」を今秋最初のとろろと一緒に飲むなんて、なかなかの取り合わせだった。
 
 次はひょっとしたら正月まで食べられないかもしれないとろろは、やはり私の大好物だ。食べるたびに幸せな気持ちになれる。満足・・。
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悲しき October

 ここ数年10月が面白くない。長いレギュラーシーズンを勝ち残ったチームだけがプレーできる10月のポストシーズン、松井秀喜の10月はあっという間に終わってしまう。TVではレッドソックスの試合を連日放送してきたし、私もほとんど毎試合見てきた。でも、つまらない。贔屓のチームが出ない試合を見ていても、ワクワクしない。松坂を応援しようという気もないし、岡島がどんなに活躍してもどうでもいい。昨日も優勝が決まる第7戦を試合開始から終了までずっと見ていたが、何の感慨もわかなかった。レッドソックスが勝ってワールドシリーズ進出を決めて、いよいよ松井稼頭央のいるロッキーズとのワールドシリーズでの対戦となる。これで、また今年もチャンピオンリングを獲得する日本人選手が誕生することになるわけだ。ふ~~~・・・。ため息しか出ない。
 一番チャンピオンリングに近いチームに行ったはずの松井秀喜が5年かかっても手にできないと言うのはまったくの皮肉だ。ならば来年こそは、と思ってみても、ひざの具合がどうなるか分からないし、トーリ監督がヤンキースを去り、新しい監督が松井をどう評価するのかさえも分からない。まさしく松井の来季は予断を許さないがけっぷちだ・・などと考えていたら、ますます気分が暗くなってしまう。こんなときは腹の底から笑って憂さを晴らすのが一番だ。
 そんな時にうってつけの本がある。「バカには絶対解けないナゾナゾ」(朝日新聞社)。「バカには絶対解けない」などと豪語するだけあって、いささかの知識がなければ解けない問題が多いが、答えを見ると思わずくすっと笑ってしまう。苦笑、失笑、嘲笑・・、など色々あるが気を紛らすにはうってつけの本だ。そこで、いくつかの問題を選び出して、この暗い気分を晴らしてみようと思う。これくらいで忘れられるようなちっぽけな憂さなら、さっさと忘れてしまった方がいいわけだから、試してみよう。
 18分野から出題されたナゾナゾ、まずは「世界史」から問題とその考え方の例を挙げてみる。
Q.「存在感が薄いため、いるのに、数に入れてもらえないロシアの指導者は?」
A.「数に入れられない→いない→0人→レーニン」
とまあ、こんな駄洒落から答えを探すような問題ばかりだが、結構頭をひねらなくては解けないものもある。じゃあ、出題してみる。

Q1.「日本史」オール電化の生活より、かまどなどで煮炊きするほうを推奨した武将は?
Q2.「地理」日本の東北地方では、善人は東の方に多いと言われている。なぜか。
Q3.「経済」ひとりのお金持ちが、ある朝、証券会社で冷たくなって死んでいた。彼はなぜ死んでいたのか?
Q4.「政治」政治家の女性問題はしばしば取りざたされるが、国会議員や地方議員といった人たちはなぜ女好きなのだろうか?
Q5.「国際問題」そこに入ると船の乗組員が歯の痛みを訴えだす、沿岸から200カイリまでの水域とは?
Q6.「外国文学」20世紀を代表する作家のひとりで、一度読むと、耐えきれないくらいの重荷が肩にかかると言われる作家は?
Q7.「日本文学」田原俊彦が読んで元気がなくなったという、芥川龍之介の小説とは?
Q8.「言語」ゆっくり食べても、あわてて食べているように思われる食べ物は?
Q9.「化学」食べられなさそうだけど、食べられる。でも、口に入れるとものすごく酸っぱいのは?
Q10.「科学」金属や液体など、さまざまな物質から不純物を取り除くと非常に気持ちがすっきりするという。それはなぜか?
Q11.「生物」常に、9匹にちょっと足りない鳥は?
Q12.「物理」癒し効果があるとかないとかで評判なのはマイナスイオンだが、運動会で欠かせないイオンといえば?
Q13.「地学」世界中どの地点から見ても遠いはずなのに、遠くない場所は?
Q14.「医学」列車の中で医師が死んでいた。発見されたのはどこ?
Q15.「数学」絵画の中で描かれる三角形を特に「なに三角形」という?
Q16.「美術」昼は絵を描き、夜は建設業に携わっていたオランダの画家は?
Q17.「音楽」これを演奏していると、頭がよさそうに見える楽器は?

分かるかな?

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DS 文学全集

 高1のときだったと思うが、母に頼んで買ってもらった、中央公論社「日本の文学」全80巻、私の宝物だ。明治の初めから戦後の文学にいたるまで、ほぼ近代から現代までの日本文学の名作を網羅した一大文学全集だ。文学に興味を抱き始めた頃から、文学全集を欲しいとずっと思っていた若き日の私には、念願かなった、まさしく掌中の玉であった。今なお、書架に鎮座ましましていて、時々は手にとって読みふけってしまうこともある。
 そんな私にとって、NINTENDO DS から出された「文学全集」というソフトは驚くべきものであった。CMによると、日本の小説から厳選された作品100編がソフトの中に入って、定価 2,800円 で売りだされるという。名作のたたき売りという気がしないでもないが、それだけの費用で、主だった名作が100編も読めるなんて画期的だ、これはどうしても買ってみようと10月18日の発売を心待ちにしていた。
 
 で、買った。実は100編の中にどんな作品があるのかまったく知らなかった。数ページ読んで面白くないと思った小説はその場で読むのをやめてしまう私にとっては、どんな作品がソフトに入っているのかが大切であるにもかかわらず、何も調べずに買ってしまった。当たりはずれはあるだろうが、少しでも読み応えのある作品が入っていればいいが、などと思っていたが、そんな心配はきれいに払拭された。とにかく豊富なラインナップだ。

芥川龍之介・・「羅生門」「地獄変」「奉教人の死」「杜子春」「藪の中」「トロッコ」「河童」
      「或阿呆の一生」
有島武郎・・・「カインの末裔」、「生まれいずる悩み」、「或る女」
泉鏡花・・・・「外科室」「高野聖」「婦系図」「夜叉ヶ池」
伊藤左千夫・・「野菊の墓」
海野十三・・・「蠅男」「東京要塞」
押川春浪・・・「海底軍艦」
岡本かの子・・「老妓抄」
岡本綺堂・・・「玉藻の前」
尾崎紅葉・・・「金色夜叉」
織田作之助・・「夫婦善哉」
折口信夫・・・「死者の書」
葛西善蔵・・・「子をつれて」
梶井基次郎・・「檸檬」「城のある町にて」
菊池寛・・・・「父帰る」「恩讐の彼方に」「藤十郎の恋」「俊寛」
九鬼周造・・・「『いき』の構造」
楠山正雄・・・「牛若と弁慶」
国木田独歩・・「武蔵野」「牛肉と馬鈴薯」
倉田百三・・・「出家とその弟子」
小泉八雲・・・「耳無芳一の話」
幸田露伴・・・「五重塔」
黒岩涙香・・・「無惨」
小林多喜二・・「蟹工船」
坂口安吾・・・「堕落論」「桜の森の満開の下」
島崎藤村・・・「夜明け前」
下村湖人・・・「次郎物語」
鈴木三重吉・・「古事記物語」
高山樗牛・・・「瀧口入道」
武田麟太郎・・「日本三文オペラ」
太宰治・・・・「富嶽百景」「走れメロス」「斜陽」「人間失格」
田中英光・・・「オリンポスの果実」
田山花袋・・・「蒲団」
近松秋江・・・「黒髪」「狂乱」
徳田秋声・・・「あらくれ」「縮図」
徳富蘆花・・・「不如帰」
中島敦・・・・「山月記」「李陵」
長塚節・・・・「土」
夏目漱石・・・「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「草枕」「三四郎」「門」「彼岸過迄」「行人」
      「こころ」「明暗」
新美南吉・・・「ごん狐」「手袋を買いに」「花のき村と盗人たち」
林芙美子・・・「新版 放浪記」
葉山嘉樹・・・「セメント樽の中の手紙」
原民喜・・・・「夏の花」
樋口一葉・・・「たけくらべ」「にごりえ」
福沢諭吉・・・「学問のすすめ」
二葉亭四迷・・「浮雲」
北條民雄・・・「いのちの初夜」
堀辰雄・・・・「美しい村」「風立ちぬ」
正岡子規・・・「病牀六尺」
宮沢賢治・・・「注文の多い料理店」「オツベルと象」 「よだかの星」「風の又三郎」
      「銀河鉄道の夜」「セロ弾きのゴーシュ」
宮本百合子・・「伸子」
森鴎外・・・・「ヰタ・セクスアリス」「雁」「阿部一族」「山椒大夫」「最後の一句」「高瀬舟」
夢野久作・・・「少女地獄」
横光利一・・・「蠅」「機械」

 著作権の問題もあるのだろう、近代文学の古典的名作ばかりだが、なかなか渋い選択がしてある。特に夏目漱石の作品が9作も入っているのには驚いた。ただ、「それから」という私が漱石作品の中で一番繰り返し読んだ名作が入っていないのはどうしても合点がいかない。(「彼岸過迄」よりも「それから」入れなきゃ・・)
 ただ、折口信夫「死者の書」、九鬼周造「いきの構造」、森鴎外「ヰタ・セクスアリス」などの選択は選者の思い入れが感じ取れて面白い。これらの作品はどう考えても子供を対象にしたラインナップではなく、大人に読んでもらうためのものだ。
 DSという携帯ゲームが大人の必需品となる時代が迫っているかもしれない。
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