【2月25日投稿分】
37年前(当時、拙僧26歳、妻21歳)の今月(2月)22日は、拙僧の息子(長男)の誕生日でして。当時、産婦人科(北九州在院)の主治医は、全国でも指折りの名医で名が通っており、この先生でなかったら、どうなっていたことやら。19時までに産まれなかったら、母子共に命の危険が、の説明を受けての当日でした。
当日18時半過ぎ、分娩室から緊急要請があったのか、看護師さん達が数人、慌てる様に妻が出産中の分娩室へと走り込んで行きました。19時少し前でしたかね、分娩室の入り口を心配して凝視していると、そこに白い衣を着た僧侶らしき影が、スーッと分娩室の中へ入っていく姿を。『おっ、何だ、今の』と思ったその瞬間、中から『オギャー』という産声が。間もなくして分娩室から出てきた看護さん達が、目に涙を溜めた状態で拙僧の両肩を掴んで「お父さん、あなた、先生にお礼を言いなさいよ」と震え声で。しばらくして出てこられた先生に「有難うございました」とお礼を述べると、小さなため息を吐かれて「こんな出産、久し振りだったな」と苦笑いをされながら院長室へ。そんな状況と子供が生まれた喜びとで、その白い衣の僧侶の事など、すっかり忘れてしまっていましたね。
それから18年、その長男が東京の大学に旅立つ時、家内との間で長男の出産時の思い出話になりまして。家内が「パパ(拙僧)、あの時は大変だったのよ。看護師さん達が入れ替わり、立ち替わり、私の上に跨って『頑張りなさい。目を開けなさい』とお腹を何度も、何度も、押したのよね。苦しさから次第に意識が朦朧(もうろう)としてきて『私、もしかしたら、このまま死ぬのかな』と。その時、何やら気配を感じたので横に目をやると、白い衣の様な物を着たお坊様らしき人がそこに立って、私をじっと見つめていたのよ。 その瞬間、赤ちゃんが『オギャー』と。あのお坊様らしき人は、何だったのかな」と。それを聞いて拙僧、流石にたまげましたね。拙僧が出産の時に見たお坊様の話は、家内には一切話していなかったので。だけど、あのお坊様においては、間違いなく幻想でしょうね。赤ちゃんを助けてください、という夫婦の思い(以心伝心)が、白い衣のお坊様を同時に、拙僧ら夫婦の頭の中に、浮かび上がらせたんでしょうね。
何にせよ、私達家族の今現在があるは、37年前のあの日が起点でして。もしかしたら、2月22日は家内と息子の命日になっていたかもしれない日ですもんね。そうなれば、この先に生まれてくる長女(娘)にも、次男(息子)にも会う事はなく、拙僧は当時26歳でしたので、恐らく再婚して、全く別の家族形態になっていたはず。そう考えると、2月22日は私達家族においては、絶対に忘れてはならない日にて。37年経った今でも拙僧、その日は毎年、神仏、ご先祖に、御礼報謝を勤めさせて頂いております。忘れちゃならんもんは、忘れちゃならんですもんね。現在、その息子(長男)にも息子(拙僧夫婦の孫)が。長女にも2人の息子が。子供達に伴侶がいてこそ、授けてもらった孫ですもんな。そう考えると両家の親、両家の古(いにしえ)からのご先祖など、恩(感謝)を向けねばならない人達は、数多にて。ここを忘れたら、何もかんもが、わやですわな。
【付録】
拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。
約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。
金剛寺ブログ :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808
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拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?
【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。
添付写真は、家族の原点を忘れない様に拙僧、書斎の書棚の隅に「二月二十二日」と貼り付け「初心忘るべからず」と自分に言い聞かせる為に。
次回の投稿法話は、3月1日になります。
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