【臨時法話】 天から貰った最高のプレゼントは、わが女房殿にて。
わが寺には、檀家さんに大変仲の良いご夫婦がいて、このご夫婦は、典型的な蚤(ノミ)の夫婦(旦那が小さく、奥さんが大きい)でして。ある時、旦那さんが「住職さん、家内が水虫になりまして。あの様に太っている為、お腹が出ているもんだから、自分で足の指に薬を塗る事が出来ず、私が塗ってあげる事になったんですが、ご存知の通り、私は筋金入りの潔癖症でしょ。顔には出しませんが、申し訳ないのですが、心の中では拒否反応をしながら薬を。私の手に水虫が感染しないかと心配で」と。
対し、この旦那さんに「拙僧も以前、家内が水虫らしきものになった時、素手(指)で塗ってあげてたよ。その時、家内が『パパ(拙僧)の指に感染しないかしら』と心配そうに。対し『塗ってる薬は、水虫の薬だろ。という事は、手の指に水虫の薬が付いてる訳でしょ。もしそれで感染したら、その薬、効き目がないという事でしょ』と笑いながら言うと、家内が『まあ、理屈はそうだけど』と。まあ、そんな事が。ねえ、旦那さん、あなたがどうしても気になるなら、綿棒を使えばいいじゃん。本来なら、その方が間違いなく衛生的な処置だと思うから」「そうですか、んんっ、綿棒ですか。何か、非常に複雑な気持ちなんですが」「塗ってあげるは、愛する奥さんだもんね」と拙僧、この旦那さんに。
最後に拙僧、この旦那さんに「あなたの潔癖症は、今日までに身に付いた情報による潔癖症でしょ。新たな情報が入る度に、どんどんエスカレートしていくだけだよ。もうこれ以上、潔癖が増していく様な情報(ピコピコスマホ)を、頭に入れるのは控えた方がいいかもね。人間は細菌と共存して生きてるんだから、ある程度は折り合わなきゃ。抗菌剤を使い過ぎたら、耐性菌を殺してしまい、悪い菌が増殖して、かえって身体(環境)に悪いがな。外国の事例で、天敵の狼を排除したが為に、鹿に森林を荒らされ、洪水になった事例や、鹿が増え過ぎ、食べる草がなくなって、大半が餓死した事例とか。また、自然環境を人間が、自分達の都合の良い様に変えた事で、天敵である大型の鳥がいなくなり、街中でスズメバチが繁殖し、人が襲われるという流れも。そりゃ、必要な時は、殺菌剤も抗菌剤も使わにゃならんが、いき過ぎた使い方は、自然界の歯車を狂わせ、その中で生きている人間にも、悪影響を及ぼし兼ねない。いき過ぎは、少し考えようね」と拙僧、この旦那に。
【付録】
約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。
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拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
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次回の投稿法話は、12月31日になります。
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