【3月15日投稿分】
拙僧の法話読者が「住職さんは、霊魂は存在すると思いますか」と。「存在するとは思うよ。自然の流れとして、どこからか来たのなら、どこからかに帰るはず」「確証はありますか」「ないよ。死んだ事がないからね。霊魂に会った事もない」「じゃ、霊魂は存在してるんじゃないかな、と思われる理由は何ですか」と。対し、拙僧「21年前に、父(金剛寺先代)が他界(7月8日、安倍元首相と同じ命日)を。その翌年の1月初旬、わが寺の女性僧侶(当時72歳)の夢の中に父が現れ『英照(拙僧の僧名)が疲れとる。自分で解決出来る案件ならば、相談に行くな。あいつの体を少し休ませろ』と。女性僧侶は、夢とはいえ、心配して、拙僧にその話を。確かに、疲れてはいたが、そこまでの事ではないかな、と。ところが、その数日後から、10日の間に13人連続して檀家が他界を。葬式、初七日の取り上げ法事を終えて、お寺へ帰宅中、携帯電話に『別の檀家さんが他界された。そちらへ向かって下さい』と家内から知らせが。その足で即、その他界された人の枕経へ。このパターンが3回連続と、あとは個別で他界を。女性僧侶の夢の中で父が『英照(拙僧)が疲れとる』と言ったは、この事か、と。間違いなく偶然ではあろうが、偶然(夢の話)とはいえ、死しても尚、親は子供の心配をしてくれてるのかな、と感謝しましたね」と。
この読者が「他にも霊魂の存在を感じた事例は、何かありましたか」と。「霊魂の存在、という話ではないですが、これもまた、夢の中の話ですよ。夢に父が出て来て、さっぱり訳のわからん場面を拙僧に。拙僧は、夢とわかった上で夢を見ている事が多いので、その夢の中の父に『何なのよ、この夢。さっぱりわからん。何が言いたいの』と尋ねても、父は無言。数日後、初めて参拝して来られた相談者の話を聞いていると『この話、どっかで触れた事が。あっ、そうだ、この相談の案件は、夢の中で父が見せてくれたものだ』と。これもまた偶然とは思いますが、不思議な事もあるもんだな、と」「やっぱ、先祖って存在してるんですかね」と、この読者が。対し「それはどうかはわからんが、先祖は存在する、と信じた方が、何かしら心強い(見えない支え)し、また向こうで『祖父母、父母に会えるのか』と思ったら、死も少しなっとは緩和されるし、楽しみも出来るしね」と。
更に、この読者が「他にはないですか」と。「将来、拙僧はわが寺に三重塔(供養塔)を建てるのが夢でしてね。あくまでも夢ですよ。凄い費用が掛かりますからね。わが寺の宮大工棟梁(現在100歳、入院中)と度々、その夢物語の様な話を2人で楽しんでいました。ある日、夢の中にまた、父が現れ『清水寺の三重塔を見て来い』と。夢の話ばかりで、ごめんね。別に、夢の中の父の言葉があったから行った、という訳ではないですが『久し振りだから、行くか』と棟梁と2人で京都の清水寺へ。清水の舞台から南側を見下ろすと、三重塔(日本1小さい重要文化財)が青色シートに包まれ、一般者は見れない状態に。棟梁が『英照(拙僧の僧名)さん。あれでは見られんぞ』と。拙僧、心の中で『何や、親父(拙僧父)。夢とはいえ、清水寺に行って来い、と言ったくせに。まあ、でも、父は生前、行動を起こしもせず、諦めるな、と常々言ってたもんな』と心の中で」と。
続けて、この読者に「この棟梁に拙僧『とにかく、近くまで行ってみようや』と。行ってみると、三重塔は青色シートで覆われ、完全防備、入れる隙間もなし。が、耳を澄ますと、シートの中から作業中の音が。拙僧、無理矢理にシートを掻い潜り、音がする上の方に向かって『棟梁、棟梁、おらっしゃいますか』と大声で。すると、上から『誰や。一般の人間は、中に入ったらあかんぞ』と。対し拙僧『とにかく、降りて来て下さい』と図々しく。降りて来られた棟梁に、ここに来た理由を説明すると『お前さん達は、運がいいな。この三重塔は、600年振りの解体修理や。今、丁度、文化財の最高責任者(京都役所の人)が上に来ているから、許可を取ってこい。京都の文化財は、京都の宮大工しか扱えん。わし以外の宮大工だったら、絶対に見せてはもらえん。お前さん達は、縁があるんだろうな』と。この時ばっかは、ほんとに運が良かったよね」と拙僧、この読者に。「住職の父上(先祖)のお導きですかね」「さあ、それはどうだろ。偶然と思うけど」と。
さて最後に、この話は余談ですが、昨年の3月、春の彼岸中に納骨堂参りに来た檀家の高校生が「住職、春のお彼岸が来るとね、僕は死んだ爺ちゃんの事を思い出すんだ。数年前、ちょっとした事の積み重ねで、父親に嫌悪感を抱く様になって、事ある毎に反抗を。そんな僕に爺ちゃんが『間もなく、お前の父さんは、父親(この高校生の爺様)を失う事になる。不憫な奴だ。爺ちゃんが死んだ後、今後はお前(孫であるこの高校生男子)が、わしの代わりに、あいつを守ってやってくれんか』と。末期癌だった爺ちゃんは、僕達父子の関係に、心を痛めてたんだな、と。死んだ爺ちゃんに、心配掛けちゃいかん、とその後は、父さんとの関係を少しずつ改めていったんだ」と、この檀家の高校生が。これもまた、霊魂の存在(あの世の爺様)を信じているからこその、行動だったのかな、と。
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拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。
次回の投稿法話は、3月20日になります。