1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 拙僧、1000人以上の葬式、それ以上の人の『生き死に』に関わってきた経験の1部を今日、この投稿で紹介を。

2024-03-14 07:22:59 | 法話

【3月15日投稿分】


拙僧の法話読者が「住職さんは、霊魂は存在すると思いますか」と。「存在するとは思うよ。自然の流れとして、どこからか来たのなら、どこからかに帰るはず」「確証はありますか」「ないよ。死んだ事がないからね。霊魂に会った事もない」「じゃ、霊魂は存在してるんじゃないかな、と思われる理由は何ですか」と。対し、拙僧「21年前に、父(金剛寺先代)が他界(7月8日、安倍元首相と同じ命日)を。その翌年の1月初旬、わが寺の女性僧侶(当時72歳)の夢の中に父が現れ『英照(拙僧の僧名)が疲れとる。自分で解決出来る案件ならば、相談に行くな。あいつの体を少し休ませろ』と。女性僧侶は、夢とはいえ、心配して、拙僧にその話を。確かに、疲れてはいたが、そこまでの事ではないかな、と。ところが、その数日後から、10日の間に13人連続して檀家が他界を。葬式、初七日の取り上げ法事を終えて、お寺へ帰宅中、携帯電話に『別の檀家さんが他界された。そちらへ向かって下さい』と家内から知らせが。その足で即、その他界された人の枕経へ。このパターンが3回連続と、あとは個別で他界を。女性僧侶の夢の中で父が『英照(拙僧)が疲れとる』と言ったは、この事か、と。間違いなく偶然ではあろうが、偶然(夢の話)とはいえ、死しても尚、親は子供の心配をしてくれてるのかな、と感謝しましたね」と。


この読者が「他にも霊魂の存在を感じた事例は、何かありましたか」と。「霊魂の存在、という話ではないですが、これもまた、夢の中の話ですよ。夢に父が出て来て、さっぱり訳のわからん場面を拙僧に。拙僧は、夢とわかった上で夢を見ている事が多いので、その夢の中の父に『何なのよ、この夢。さっぱりわからん。何が言いたいの』と尋ねても、父は無言。数日後、初めて参拝して来られた相談者の話を聞いていると『この話、どっかで触れた事が。あっ、そうだ、この相談の案件は、夢の中で父が見せてくれたものだ』と。これもまた偶然とは思いますが、不思議な事もあるもんだな、と」「やっぱ、先祖って存在してるんですかね」と、この読者が。対し「それはどうかはわからんが、先祖は存在する、と信じた方が、何かしら心強い(見えない支え)し、また向こうで『祖父母、父母に会えるのか』と思ったら、死も少しなっとは緩和されるし、楽しみも出来るしね」と。


更に、この読者が「他にはないですか」と。「将来、拙僧はわが寺に三重塔(供養塔)を建てるのが夢でしてね。あくまでも夢ですよ。凄い費用が掛かりますからね。わが寺の宮大工棟梁(現在100歳、入院中)と度々、その夢物語の様な話を2人で楽しんでいました。ある日、夢の中にまた、父が現れ『清水寺の三重塔を見て来い』と。夢の話ばかりで、ごめんね。別に、夢の中の父の言葉があったから行った、という訳ではないですが『久し振りだから、行くか』と棟梁と2人で京都の清水寺へ。清水の舞台から南側を見下ろすと、三重塔(日本1小さい重要文化財)が青色シートに包まれ、一般者は見れない状態に。棟梁が『英照(拙僧の僧名)さん。あれでは見られんぞ』と。拙僧、心の中で『何や、親父(拙僧父)。夢とはいえ、清水寺に行って来い、と言ったくせに。まあ、でも、父は生前、行動を起こしもせず、諦めるな、と常々言ってたもんな』と心の中で」と。


続けて、この読者に「この棟梁に拙僧『とにかく、近くまで行ってみようや』と。行ってみると、三重塔は青色シートで覆われ、完全防備、入れる隙間もなし。が、耳を澄ますと、シートの中から作業中の音が。拙僧、無理矢理にシートを掻い潜り、音がする上の方に向かって『棟梁、棟梁、おらっしゃいますか』と大声で。すると、上から『誰や。一般の人間は、中に入ったらあかんぞ』と。対し拙僧『とにかく、降りて来て下さい』と図々しく。降りて来られた棟梁に、ここに来た理由を説明すると『お前さん達は、運がいいな。この三重塔は、600年振りの解体修理や。今、丁度、文化財の最高責任者(京都役所の人)が上に来ているから、許可を取ってこい。京都の文化財は、京都の宮大工しか扱えん。わし以外の宮大工だったら、絶対に見せてはもらえん。お前さん達は、縁があるんだろうな』と。この時ばっかは、ほんとに運が良かったよね」と拙僧、この読者に。「住職の父上(先祖)のお導きですかね」「さあ、それはどうだろ。偶然と思うけど」と。


さて最後に、この話は余談ですが、昨年の3月、春の彼岸中に納骨堂参りに来た檀家の高校生が「住職、春のお彼岸が来るとね、僕は死んだ爺ちゃんの事を思い出すんだ。数年前、ちょっとした事の積み重ねで、父親に嫌悪感を抱く様になって、事ある毎に反抗を。そんな僕に爺ちゃんが『間もなく、お前の父さんは、父親(この高校生の爺様)を失う事になる。不憫な奴だ。爺ちゃんが死んだ後、今後はお前(孫であるこの高校生男子)が、わしの代わりに、あいつを守ってやってくれんか』と。末期癌だった爺ちゃんは、僕達父子の関係に、心を痛めてたんだな、と。死んだ爺ちゃんに、心配掛けちゃいかん、とその後は、父さんとの関係を少しずつ改めていったんだ」と、この檀家の高校生が。これもまた、霊魂の存在(あの世の爺様)を信じているからこその、行動だったのかな、と。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、3月20日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 亡父は拙僧が幼い頃から「見てわからんもんは、言うてもわからん。人は教えられても身に付かん。気付かにゃ身に付かん」と。

2024-03-09 10:06:44 | 法話

【3月10日投稿分】3月6日、X(旧Twitter)に投稿した法話の不足分追加。


今春、小学校に上がる幼稚園児(男の子)を持つ読者の母親から、3月5日(前回の法話投稿日)の夕刻に相談が。「住職の法話に『この子は、勉強だけは出来るんだが』という言葉と『指示をされないと動かない指示待ち人間』という言葉が。息子はそんな風になってもらいたくないので、親として、 何をどう気を付けていけばいいでしょうか」と。「前者も、後者も、昔から一定数はおりましたもんね。少し増加した様には感じますが。親が先走って、何でもかんでもしてやらない事ですかな。経験の裏付けがない知識者は、ただの『物知りさん』でしかない。ただの『物知りさん』では、実践の役には立ちませんもんね」と。


続けて、拙僧「わが寺の檀家さんで、年収十数億円の電気会社の社長さんがおられまして。その方が次の様な話を拙僧に。『有名大卒の新入社員を連れて現場に入った時、機械が倒れても突っ立ったまんまで動かないので、君、それ、起こしてくれんか、と頼むと、はい、と。倒れたが為に電線コードが。が、気付かず突っ立ったまんまなので、君、すまんがコードが抜けてるから、と言うと、はい、と。素直は素直だし、人間的にも上等(大らかで、優しいなど)なんだが、何せ、指示をされにゃ動かん。昔に比べ、機転の効く(気が効く)人間が減ったは、事実かな。他の社長さん達とも、この話はよくするんだよ、住職』と言われてましたよね。拙僧の父は偶に『見てわからんもんは、言うてもわからん。人は教えられても身に付かん。人は気付かにゃ身に付かん』と拙僧が幼い頃より、その様に注意をしてくれてました。拙僧が大学を卒業し、お寺の仕事に入ってからは『見てわからん者は、言うてもわからん。が、言うてやらんと、尚、わからん。言うてやる人間は嫌われる。だが、誰かがその嫌われ者にならにゃならん。お前が住職になった時には、その嫌われ者の役目をしろ』の言葉に変わりましたよね」と。


更に拙僧、この読者母親に「こうなったは、近年の教育環境が影響しているのかもしれませんね。小学校から高校まで、学校にいる時も、先生の指示の中で勉強を。家に帰っても、先生から指示された課題(宿題など)を勉強(先生の指示の中)。塾でも学校と同じ(先生の指示の中)様な流れ。ずっと先生の敷いたレール(指示)の上で、10年間も勉強を。そうなりゃ、自主性が身に付くはずがないですよね。大学でそれなりにバイト(苦学、社会経験)や、自主的に動かなければならないクラブ活動などをした学生なら、少しは指示待ち人間を回避出来てる様ですが、親の仕送りだけを、ただ待つだけの学生(ゲーム三昧学生、寝たきり学生、合コン学生など)は、輪を掛けて指示待ち人間に。拙僧の時代(40年以上前)においても、一定数はそんな学生がいましたもんね。『お前さ、少しくらいは、バイトでもしたらどうだ』と注意しても『仕送りが入るまで、我慢すればいいだけだから』と、全く体を動かそうとしない(社会経験をしようとしない)知人が何人も。あくまでも、拙僧がこれまでに相談を受けた、または、経験をしてきた狭い範疇での状況(印象)ですけどね。勿論、大半の人は卒業後、社会に揉まれて徐々に改善されていってる様ですが。しかし、中には、40代になっても、50代になっても、60代になっても、自主的に動かないままの人間も」と。


加えて、この読者母親に「今から30年程前(拙僧30代の頃)だったかな、福岡のある地方銀行頭取の講演に縁が。その時に頭取が話された話を拙僧、ある地方の商工会議所の講演で披露させてもらった事が。その話とは、その頭取さん曰く、この銀行では新入社員に数日間、只々掃除だけをさせると。掃除をさせたら、その人間が仕事が出来るか、機転が効くか、大体わかると。それを見て配属を決めると。ある年、その掃除期間中に超一流大を卒業した息子の母親が『こんな掃除をさせる為に、私の子供をこの銀行に入れた訳ではございません』と頭取室に血相変えて押し掛けて来たと。対し頭取さんが『それならば、あなたの息子さんが力を発揮出来る会社へ、お移りになられたら如何ですか』と即、母親と息子を追い返したと。胸がスッキリした話でしたが『まさかこの会場(拙僧が講演していた商工会議所)に、この銀行の人はいないでしょうね』と尋ねると、1人の男性が手を挙げて『住職さん、今でもわが銀行では、新入社員に数日間、掃除をさせておりますよ。掃除をさせれば、人間性までわかりますもんね』と。この話も面白いでしょ」と、この母親に。


最後に拙僧「社会人スタート時点で、1歩前に出ている人達がおりますが、しかし、親の七光や大学の名前が通じるは、最初のうちだけですよ。いつまでも仕事を覚えなくて、即戦力にならない若者に『君が出来るは、勉強だけか』と、会社から呆れられた人を何人も見てきました。今、こんな事を言うと『○ハラ』と叩かれるんでしょうが。確かに、親の七光君、有名大卒君などは、土俵に上がるまでは、恵まれているのかもしれませんが、1歩土俵に上がれば、相撲を取らにゃならんは、自分ですもんね。十両、前頭、小結、関脇と上がっていけるか、いけないかは、自分の努力次第。人前に姿を晒してくれている政治家2世さんや、芸能人2世さんを見れば、その事がよくわかります。親が如何に有名でも、子供本人が実力を付けなきゃ、その内、人は見限って、離れていきますもんな。案外にそんな肩書を持っている人達の方が、初めからハードルが高いから、苦しく、辛いのかもしれませんね。さて、この一連の話ですが、何かの参考になりましたら。あなただけではなく、こうした相談は拙僧、年に何度も受けますよ」と、この幼稚園児を持つ母親に。


因みに、余談ですが、家内の妹は英国人に嫁いで、ロンドンに25年住んでいますが、その息子達(現在22歳双子、日本語ベラベラ)が小学生の頃、日本に来た時に「英照(拙僧の事。向こうではファーストネームで呼び合う)、イギリスでは、過去に起こった戦争を議題に出して『どうすれば、この戦争を回避する事が出来たと思うか』のディスカッションを小学生にさせてるんだよ」と。これには、驚いた。日本では考えられない学習法なのでね。勉強法に『これ、正解』はないとは思いますが、こんなやり方もあるのか、と。


嘗て、教育委員会での講演で、参加して頂いた高校社会科の男性教諭に「何故、日本は、歴史の勉強を、令和、平成、昭和、大正、明治、江戸、の順に教えていかんのですかね。令和が現在こうなっとるは平成の、平成がこうなったは昭和の、昭和がこうなったは大正、明治の、と遡って教えていった方が、子供達にとっては大いに、将来の参考になると思うんですが。今更、竪穴式住居で暮らし、土偶を必要とする生活はないんだから。今の時代は知りませんが、拙僧の頃(40年以上前の中高時代)は、最も大事と思っていた昭和(近代)の授業を、学期末でバタバタと時間に追われて急ぎ足で。何となく『これって、違うんじゃないか』と思ってましたけどね。日本は、何ですか、『昭和の時代をじっくりと子供達に教えたくない』という特別な理由が、何かあるんですかね」と、その先生に申し出た事が。


下記で過去の法話を読む事が出来ます。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、3月15日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 二宮金次郎(尊徳)像が、歩きスマホを咎めるなら、あの石像はどうなんだ、と言われ、座って本を読む金次郎像が世の中に。

2024-03-04 15:30:31 | 法話

【3月5日投稿分】


某高校の講演会で生徒さん達に、とある社長会(北九州、小倉ステーションホテルで50名程)において拙僧、こんな話(下記)をさせてもらいました、と披露を。


「求人広告に経験者優遇の記載が。あれはどうかと思います。経験者が仕事が出来るとは限らないし、一生懸命仕事をするとも限りません。経験者優遇など記さなくとも、大半は経験者が面接に来られるでしょ。その中、未経験者が面接に来るという事は、やる気があるという証拠にて。やる気のある未経験者なら、やる気のない経験者をあっという間に追い抜いていきまっせ。昨今、育てるという一手間を面倒臭がる会社があると耳にします。初めは誰しもがど素人にて、磨けばどんな宝になるやら。確かめもせずに書類審査だけで除くは、会社にとって大きな力になるやもしれん逸材を、逃す事になるかもしれませんよ。以前、新人教育で困った社長さんから拙僧に相談が。教えた事を覚えない新人さんを頭ごなしに中堅社員さんが叱りつける為、新人さんが怖がってすぐに会社を辞めていくと。中堅社員さん達も自分の仕事に支障が出る為、新人教育に時間を割かれる事にイラついて、つい荒い言葉を。対し拙僧、その社長さんに『退職された社員さん達をアルバイトで雇ってみたらどうですかね。時間に追われていない退職者が、丁寧に優しく指導していくから、新人さん達も育つだろうし、退職者さん達もお小遣いがもらえて助かるだろうし、一石二鳥となりはしませんかね』と。これを実行してその会社は、人材確保が成功したようです」と。


この様(上記)な話を、社長さん達に話したんだよね、と生徒さん達に。


続けて、この学校講演で生徒さん達に「昨今は、努力論、根性論などを嫌う傾向があるが、人並みの努力では、やはり、人並みにしか成長してないよ。諺の『石の上にも三年』は普通の事。人よりも抜きに出ようと思えば『石の上にも五年』かな。この言葉は、萩本欽一さんが言われた言葉だけどね。戦国時代では、負け戦(いくさ)の最後尾での処理係『殿(しんがり』が最も重要な仕事。殿様を無事に逃がす為に、戦場に踏み止まり、追手の猛攻を食い止める役目。この殿(しんがり)の話で最も有名なのが、1570年、金ヶ崎の戦いで、浅井、朝倉軍から信長公を逃す為に、死を覚悟の危険な仕事をした、秀吉公の功績(金ヶ崎退き口、この時は徳川家康公もその場に)は有名。いつの世も、人が嫌がる仕事をやってこそ、上のステージに上がれるもんだよ。以前、ある若者達と話す機会があって、その若者達(社会人)に『昨今は、怒られるは嫌、とか、パワハラ、モラハラ、とか、何でも、ハラ、を付けまくって自己防衛する傾向になってるが、君らはどうだい』と尋ねると『僕らは、怒られた方がいいかな。怒られないと、理解しないまま時間が過ぎてしまって、結局、力にならないもんね。怒られたくない、という人達はその仕事に対し、真剣に取り組んでないんじゃないですか』と言ってたよ」と。


この学校講演の最後に質疑応答があり、男子生徒の1人が「昨今、二宮金次郎像が、薪を背負ったまま、または、薪を横に置いた状態で、座って本を読んでる像があちこちに。歩きスマホを注意された人達が『じゃ、二宮金次郎像はどうなんだ』と言われ、そのような形の像にしたと耳に。が、これが本末転倒した考えであるは、スマホに依存をしている僕らにもわかります。ところで住職さん。薪を背負って本を読んだだけで、こんなに有名になるはずがないですよね。二宮金次郎さんっていったい、何をやった人なんですか」と。


対し、拙僧「それこそ『スマホで、ググれ』と言いたいところだが、直に声が耳に入ってきた方が、興味も湧くし、理解も。で、くさ、二宮金次郎さんだが、彼は1878年に小田原で生まれた人でね、裕福な家に生まれたんだが、川の氾濫で田畑を失い、金次郎さんが14歳を超えた頃に、父親、母親を2年の間に失った事で(絶命)、叔父の家に預けられる事に。薪拾いの仕事中に本を読んだは、夜に灯りをつけて勉強しているを『油代が勿体無い。百姓に学問などはいらん』と怒られたが、そうした理由だと。その後、叔父の家を出て勤勉、倹約に勤め、金次郎さんが24歳の時、二宮家を再興。それを聞き知った小田原藩が、武士の位を授け、名を尊徳に改め、藩の財政建て直しの役目を金次郎さんに。その功績が認められ、幕府に召し抱えられる事に。その後、70歳で他界するまで、生涯を通し615の村々の立て直しを。詳細を知りたければ、それこそ、ググってごらん。二宮金次郎像は、勤勉の象徴。それを知っていたら、スマホ歩きと一緒には出来ないんだけどね。文句言いというは、常に知識なき人の専売特許だよ」と、生徒さん達に。


生涯を通すといえば、この話は余談になりますが、かれこれ30年以上、お世話になっている鍼灸師(その道60年)の女性がいて、3月2日で92歳に、今尚バリバリの現役にて。凄い腕で、いつもマッサージだけで熟睡(あまりの気持ち良さに)させられています。嘗ては、常連の患者さんの中には、お医者さん、政治家、芸能人(俳優、歌手など)、極道さん、スポーツ選手など、様々。長嶋茂雄さん、王貞治さんに限っては、発表前に結婚の話を聞いていたそうで。そういえば、昨年、その鍼灸師老女さんが「英照(拙僧)さん、この前、役者と名乗るモジャモジャ頭の四角い顔が、治療に来らっしゃってね、『僕の事を知ってますか』と聞くんで『知らん』と返すと『結構CM にも出ていて、有名なんですが』と、落ち込んでたんだよね」と。「んっ、モジャ、四角」と、タブレットで調べて「もしかしたら、この人ね」と見せると「そうそう、この人、この人」と。「この人は吉田鋼太郎さんと言って、非常に有名な俳優さんだよ」「だって、知らんもん」と。栗原小巻さんが治療に来られた直後だったので、紹介してもらったのかな、北九州劇場の仕事で来られた時に。


さて、3日前(3月2日)ですが、拙僧、治療に伺った折りに、その鍼灸師老女が「英照(拙僧)さん、私ね、今日で92歳になったのよ。もしかしたら、死ぬ時期を通り過ぎちゃったのかもしれないね」と。「通り過ぎたんなら、迎えに来るはずの死神さんは、もう忘れとるかもよ。恐らく、彼(死神さん)も忙しいだろうからね。この際だから、忘れたままにさせときな。そしたら拙僧も含め、常連の患者さん達も、治療してもらえて、助かるし」「そうやね、知らん顔しとくか」と。


過去の法話が下記で読む事が出来ます。


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                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?


【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、3月10日になります。