佐賀県議会も県庁や議会をないがしろにして致死性の極めて高いプルトニウムを普通の原発に投入して“燃やす”危険なプルサーマルには抗議してきたが、九州電力は県や県民そして広範な国民・市民の声を無視して、これを強行した。
日本で初めてのプルサーマル稼働と言うことは、過去に正常に稼働した証拠もなければ、安全性の保障も何も無いという、無い無い尽くしの強硬である。
(時事通信 配信画像より)
万が一にも、不安定性が初めから指摘されている「制御棒」に脆弱性があれば、暴走し、メルトダウンが起こり、爆発や致死性の極めて強いプルトニウムによる放射性物質が佐賀県一円はもちろん福岡や九州一帯に拡散する恐れがある。
既に指摘されている問題(マスコミで報道する範囲でも)
【高浜原発で使用するMOX燃料の検査データを英国の製造元がねつ造していたことが発覚した“実績”】
【プルサーマルはフランスや米国でも“利用実績”があり、ウラン燃料に比べて核分裂を制御する制御棒の利きが低下するとされる】
【再処理工場や建設地のめどが立たない高レベル放射性廃棄物の最終処分場などサイクルの「輪」が未完のまま】
【国は当初、プルトニウムを大量に使用する高速増殖炉(FBR)を軸に計画していたが、原型炉「もんじゅ」の事故で先行きが不透明になったため、代わりにプルサーマルが主軸になったという経緯がある。】
【プルサーマルに使用するプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX燃料)の品質保証や使用済みMOX燃料の処理法などの安全性に疑問】
【青森県六ケ所村の再処理工場はトラブル続きで計17回も完成が延期。最終処分場も候補地のめどさえ立っていない。】
【九州電力よりプルサーマル導入計画が先行していた東電による原発トラブル事故隠しが発覚(2002年)。関電も計画再開の同意を取り付けた直後の2004年8月に美浜原発事故が起き、再び延期】
(西日本新聞、時事通信などより引用)
(共同通信 配信画像より)
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この問題では、ペガサス・ブログ版 が科学者の識見から詳しく伝えています。
プルサーマル5日試運転
玄海3号機 九電が原子炉起動
西日本新聞 2009年11月5日(木)10:30
九州電力(福岡市)は4日、プルサーマルを予定する佐賀県玄海町の玄海原子力発電所3号機の原子炉を5日起動させ、試運転を始めると発表した。同日中に、ウラン燃料と、原発で使った燃料を再処理したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の核分裂が連続して起きる臨界に到達させ、9日に発電を開始、事実上、国内初のプルサーマルが始動する。
九電によると、5日午前中にも核分裂を一定の状態にコントロールする制御棒の引き抜きを始めて原子炉を起動。同日深夜に臨界に到達させる。
プルサーマルでは、原子炉内にMOX燃料が混じることから制御棒の機能が低下すると指摘されており、臨界後は制御棒の利き具合などを確認する国の検査が行われる。
9日に発電を再開後、出力を段階的に上げて1週間程度で100%にする。安定した状態で発電できているかなどについて経済産業省原子力安全・保安院が12月2日に最終検査し、合格すれば同日から通常運転に入る。
九電は通常運転後、これまでは定期的には公開していなかった放射性物質の漏れの検査データを、週1回をめどにホームページで公開する方針。
九電は3号機の定期検査に伴う燃料交換で、ウラン燃料とともにMOX燃料16体を原子炉に入れる装荷(装てん)作業を10月に完了していた。
=2009/11/05付 西日本新聞朝刊=
プルサーマル 玄海原発5日原子炉起動
「誰のための国策か」 市民団体から怒り相次ぐ
西日本新聞 2009年11月5日(木)10:30
九州電力玄海原子力発電所(玄海町)3号機で始まる国内初のプルサーマルをめぐり、九電が5日に原子炉を起動すると発表した4日、プルトニウムを一般の原発で燃やす計画に反対する市民団体のメンバーからは、怒りの声が相次いだ。
「安全を保証する十分な説明もないまま計画が始まってしまう。不安を訴える市民は置き去りで、一体、誰のための国策なのか」。この日、県庁に計画中止を求めに訪れた「プルサーマルと佐賀県の100年を考える会」の石丸初美共同世話人(58)は原子炉起動を前にこう憤り、プルサーマルを含む国の核燃料サイクルに異議を唱えた。
「止まらなかったね。残念」と肩を落としたのは、「止めようプルサーマル・佐賀」の杉野ちせ子共同代表(57)。杉野共同代表は「使用済み燃料の処理方法が決まらないなど問題は山積。県や電力会社は安全という“宣伝”ではなく、納得のいく説明をしてほしい」と語気を強めた。
この日、県庁では九電佐賀支店が記者会見。石川伸一・玄海原子力担当課長は、原子炉起動を前に「国内初のプルサーマルを進めている大変重い責任を感じている。地元住民の理解を得ながら、安全最優先で進める」と神妙な表情で語った。
=2009/11/05付 西日本新聞朝刊=
国内初プルサーマル始動 玄海原発3号機 今夜にも臨界 計画から10年遅れ(西日本新聞) - goo ニュース
2009年11月5日(木)17:30
「なぜ急ぐ」反対署名46万人
プルサーマル始動
西日本新聞 2009年11月5日(木)17:30
「市民が抱く安全への不安を誰も、どこも解消しないまま、どうして急いで始めないといけないのか」
九電玄海原発3号機で始まる国内初のプルサーマルをめぐり、原子炉が起動した5日、計画に反対する市民団体が佐賀県庁や玄海原発、九電本社など関係先に集まり、抗議の声を上げた。
県庁ホールには、古川康知事との面談を求め、3団体約20人が集まった。県側は「公務」を理由に面談を拒み、原子力安全対策課の担当者が対応。反対の署名活動を続けている「NO! プルサーマル佐賀ん会」が抗議声明とともに、「不安の重みを受け止めてほしい」と、これまでの累計で46万7836人に上る署名を追加提出した。
佐賀ん会の野中宏樹共同代表は「高濃度のプルトニウムを一般の原子炉で燃やす安全性の保障や、使用済み燃料の処理方法が未定なことなど、積み残した課題が多すぎる」と憤り、「九電や国、県はどうしてそんなに急ぐのか」と語った。
玄海原発では3団体が抗議声明を提出。周辺では「運転阻止」を叫ぶデモ活動もあった。
また福岡市中央区の九電本社前ではプルサーマルに反対する市民グループ「みらい実行委員会」の約10人が抗議活動を始めた。メンバーの井上伸二さん(39)は「九電は市民に説明責任を果たしていない」と訴えた。
=2009/11/05付 西日本新聞夕刊=
プルサーマル、5日夜臨界到達へ 九電玄海原発(共同通信) - goo ニュース
2009年11月5日(木)18:27