東電の福島原発の事故以来、原発のトリチウム汚染水を貯蔵するタンクの設置居場所が飽和状態になったため、人体に安全な状態に、希釈して公海に放出する方針を東電、及び政府は決定し、公海に放射能汚染水を放出する方向が報道されています。
この問題の報道内容を見聞きしていて東電の無責任体質が大変気になります。その理由は次の通りです。
1.福島原発の津波対策の不十分を認めず、「想定外の津波による事故」と、想定外を繰り返した。
当該原発設置地域には大地震による完全な津波対策が喚起されたが、東電は非常用電源設備及び非常用電源設備のディーゼルエンジンの燃料タンクを、「想定津波高さ」に安全率2・5倍程度(せめて2倍)以上を考慮し、絶対安全な高台に移設しなかった。そのため津波が来た時、原発の建屋の外のグランドに設置されていた非常用の燃料タンクは津波に押し流され、非常用電源に燃料が供給できなくなり、非常用電源の機能が保てなくなり、大事故に至った。非常用電源が喪失し、原発の安全確保のために、常時運転の必要な冷却水ポンプが機能せず、周知の大事故となった。
東電は「想定外」を繰り返すのではなく、想定外のことは起こりえることなので、十分な安全率を考慮し、大きな津波に絶対安全な高台に移設しておくべきであった。各種装置類の、例えば設計荷重に対し、想定外の外力を考慮し、安全率2.5倍~3倍をみて設計されることをよくご存じのはずである。それなのに防波堤については十分な安全率を考慮しなかったのは無責任である。
2.原発事故後の対応、対策に多額の税金が投入されたが、東電はそれらの費用を国に返す行動を起こしたという報道はされていない。事故処理の費用は自前で支払うべきではないか。福島原発は国が建設し運転、維持管理をしている発電所ではなく、東電の所有物である。1項に示した通り、安全対策の不十分さによるものであり、東電の対応に無責任さを感じる。
3.原発事故に伴う放射能・トリチウㇺ汚染水を公海に放出をしょうとする東電と政府の無責任な態度に唖然とします。
「公海」は東電や政府の私物ではない。その海に放射能・トリチウㇺ汚染水を希釈すれば安全というのではなく、例えばトリチウㇺを集め、ガラス又はセメントで固化し、広い東電の所有敷地内に埋設処理するのが道理に合っていないでしょうか。無害な有機物の処理水を海に放出するのとはわけが違います。放射能物質で公海を汚染すべきではありません。
放射能物質を飲み込んだ魚を私たちは食べる危険があります。放射能が人体に無害という実証データはあるのでしょうか。疑問です。
以上、ニュースを見聞きし、東電と政府の対応が無責任と思いましたので、意見を述べさせていただきました。