家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

塗装の講師 その2

2012年02月03日 | Weblog
大村 徹さん 

綾瀬市出身の大村さんは、東京農業大学バイオサイエンス学科で学んだ。子どもの頃からピアノやクラシックギターに親しんでいたせいか、大学ではマンドリン部に入部。マンドリンというと独奏を思い浮かべることが多いが、同じ弦楽器のクラシックギターとコントラバスを加えたマンドリンオーケストラもあるのだという。大村さんの担当はマンドセロ。マンドリンはバイオリンの音域(高音)を。マンドラはビオラ音域(中音域)を。そしてマンドセロはチェロ(低音)の音域をカバーするのだそうだ。
 今まさに脚光を浴びているバイオサイエンスを学んだのに、なぜダニエル?聞いてみた。楽器は、ほとんどが木製だ。手に馴染む木の感触が昔からなぜか好きだった。それに、こんな出会いもあった。会社組織には所属せず、個人で楽器を作っている人の「木のうんちく」を聞く機会があった。それまで「木が動く」なんて気付きもしなかった。動く木だからこそ「湿度や温度管理」も重要だと、その人は教えてくれた。
 家で棚を作って据え付けるなど、ものづくりは嫌いではなかった。何となく「マンドリンを作ろうかな」と思ったが、マンドリンはマイナーな楽器だから、これでは食っていけないなと思う。ほかに木と接することは・・・。「そうだ、家具がある」、と思ったのが大学3年の後半の頃だ。もちろん、その頃就職活動にも歩いた。内定をもらった会社もある。木工関係の会社からも。
 でも、職人さんが手取り足取り教えてくれることはないだろうと考えた大村さんは「訓練校に入って基礎を学ぼう」と、内定を辞退して職業訓練学校に1年間通った。そして、ダニエルに入社。
 ダニエルでは塗装や組み立てなどを行っている。家具の学校には2,3年前から関わっている。学校で教えることで何が難しいですか?と聞いてみた。すると、「普段の自分たちの行いを分かりやすく正しく説明すること」と誠実な答えが返ってきた。
7期生に「送る言葉をください」というと、「今年はサンディングシーラ―を流す人が多かった」と、耳に痛い言葉が。すかさず、「僕たちでも椅子は3年目でくらいでやっと塗るのだから、難しいんですよ」。最後に、「でも、今年の人たちは、塗り順を覚えている人が多くて良かった」とも付け加えた。
「塗っている場面を撮ったビデオを何度も見るとか、我々の模範をしっかり見ることが大事ですね」と、的確なる言葉も頂戴した。

コメント
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