家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

上級生の感想文その3

2008年02月26日 | Weblog
前回の続き上級生の感想文その3です。

2年目の中級クラスからは、工場の各種大型機械を使う加工が加わる
ため危険防止の原理原則と身のこなしを徹底的に指導されました。
課題の引き出し付きスツールの製作では、原寸図・木材の刻みから始め
ひと通りの工程を体験しました。                      中級機械加工の写真         スツールの写真
 修復の実習では傷んだ椅子をバラして組み直しますが、時代時代の
材料や技術の流れが反映されていることが見え面白い反面、事業として
みると実は、大変な労力だということも分りました。

3年目の上級クラスでは、手道具のより高度な仕込み・調整の実習から
始まりました。 特に基本となるカンナとノミの難易度は高く、コンマ何ミリ
という目安の数字もありますがそれでだけではどうしても説明のつきにくい
部分が残ります。 職人(先生)が何十年もかけて身体化してきたその
感覚を、マンツーマンで時間をかけて惜しみなく伝授してくれます。
週1回の3年くらいでそこまで行くのは少しちゃっかりし過ぎかも
しれません。しかしかなりの線まで行きます。
その後、技能検定「家具製作手加工2級」を目指しての特訓を経て、
久しぶりの「お受験」で真夏に冷汗をかきましたが、どうやら合格
きました。今思うと、結果はともかく、やはり漫然と作業するよりも、
目前に標的が有るとないとでは加工技術への熱のはいり方が違うので
いい経験でした。
2級木工試験の課題の完成写真
Sさんの感想文最終回は、来週火曜日にアップします。
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2月23日の授業

2008年02月23日 | Weblog
初級は、座面の張りが半分以上の人が出来上がり背の部分の張りに入りました。

中級は、補修した椅子の塗装です。
上級は、クラッシクな材料を使ったスツールが出来上がり、2級椅子張り資格のために練習をしました。

2級試験の課題練習風景
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上級生の感想文その2

2008年02月19日 | Weblog
先週に続きSさんの上級生感想文その2を掲載します。
 
さて1年目の初級クラスでは、道具の基本的な「仕込み」でまず
眼からウロコが何枚も落ちました。 脳でそれが分かっても筋肉から
指先まで連携が取れなければ物につながらないことを身をもって知り
少しずつ出来る様になることに何か根源的な喜びを感じました。
終盤の課題で高価な椅子を一つ完成させますが、塗装や張りの工程を
含め、島崎校長の講義にあった「家具はより人体に近い建築物である」
ことを実感しました。
 この年度末に私は還暦を迎えましたが同級生との年齢差はあまり気に
なりません。 若い人と並んで学ぶのは、とても楽しいことです。

カンナ調整の実技写真

まず道具箱を作り

ほぞの練習をかねてゴミのスタンド
椅子の木枠完成時
椅子の塗装
張りの写真
椅子の完成
中級の授業の感想と写真は、来週その3で掲載します。
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2月16日の授業

2008年02月16日 | Weblog
初級は、椅子の張りの実技です。いろいろな張りが見えてきました。
布張りと革張りです。

来週は、いくつかの張りの出来上がった写真を掲載します。

中級クラス(伊勢原)へしばらくぶりに行きました。椅子の補修で苦労して塗装を剥ぎ終わり
今日から塗装の実技です。自分たちの好きな色で着色してました。
塗装の吹きつけの写真
塗装途中の椅子 背の一部に生徒さんが模様を入れた部分があります。どこかな?
塗装途中のもう一つの椅子

上級は、スツールのスカート部分が取り付けて出来上がりました。
スカート部分の原寸採寸とミシンかけ
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上級生の感想文その1

2008年02月13日 | Weblog
上級生に、「卒業にあたり」の感想文を書いていただきました。
2回にわたり卒業生の描いたイラストと課題の作品を交えて掲載します。
 
 家具の学校を卒業にあたり 2期生 Sさん

 私は、企業内プロダクトデザイナーでしたが2005年春長かった
会社生活に少し早めの別れを告げました。個人事務所の経営を
新たに始めるような才はないなと思いつつ、元気なうちはまだ手を
動かしていたいし、それが社会と何処かで繫がるようであればと
考えていた時、配偶者が「こういうのがあるよ」と持って来たのが
「ダニエル家具の学校」の紹介と募集記事の出ているミニコミ詩
でした。
 手加工主体の伝統技術によって極めて長期の愛用に耐える
クラッシック家具を製造販売するダニエルには、その主旨に沿う
業務として、修復を請け負う「家具の病院」があり、そこに併設
されているのが「家具の学校」と云うわけです。
元町のお店は、ずいぶん前から知っていましたが、こういう形
向き合うとは全く予期していませんでした。
絵画や陶器も私の選択肢にありましたが、生来の道具・工具好き
ということもあって木工を選びました。

ここでは、私の個人的感慨をはさみながら実際の内容をご紹介します。
「新しいものの創造」が使命とされるデザイナーがなぜ家具の
「修復」に関心を持ったかというと、一つには木工の継ぎ手や仕口
においては、むしろ古い物からのほうがいい仕事が学べるだろうと
いうこと、また個人的には従来スケッチと図面までが仕事で(勿論
極論です)その先は職人技に任せっきりだったことが面白くなかった
のです。
職人技の世界や制約条件を知った上でのデザインにはまた新しい
地平があらわれるかもしれないという興味がありました。
またこれは年齢からくると言われればその通りかもしれませんが
そもそも「新しい」って何だ?とか、昔から伝わるものは古い(当然)
が生き残ってきたものには何か大切なものが宿っているのでは
 ないか?と云う風に考え方が変わってきこともあります。大きく言えば
誰もが逃れられない環境問題との関連もあります。
続きは、来週の水曜日にアップします。
 
Sさんが手加工実技のとき描いたデッサンの一部です。


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2月9日の授業

2008年02月09日 | Weblog
初級の実技は、土手巻きが完成しいよいよクッションのウレタン入れとなりました。

ここまで、出来た人もいました。

中級は、塗装の剥がし木部の修理が終わり、来週からは、剝した椅子塗装が始まります。家庭用電動器具で木工を上手に使う方法の実技を行いました。


上級は、柄あわせに苦労してミシンかけを終わりスカートの部分の取り付けです。

来週こそ完成し2級張り試験課題への練習に入る予定です。
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初級の感想文

2008年02月06日 | Weblog
今回は、初級の生徒Tさんの感想文を掲載します。
 私達四期生は来週から最後の実習になるダニエル(椅子)の貼り
に入る。今週は手順の説明と実演があった。
昨年4月の入学以来、道具の使い方を始め、道具箱作りと塗装、ゴ
ミ袋掛け作り、貼りの練習、椅子の組み立てと塗装など木工、塗装
と張りの様々な基礎を経験することができ、おもしろかった。

 道具箱作りは、毎週、初めに天野先生の実演を見て、見たとおり
を自分達でやってみる。見ていると簡単に出来そうだが思い通りに
出来ない。道具をうまく使いこなせないからだ。鋸を真直ぐに引け
ない、鉋で平らに削れない。何ともどかしかったことか。毎回、先
生の実演を拝見して、「うーん」と感嘆することしきりだった。そ
の技術は勿論のこと、手際よく正確に作業を行うために工夫を加え
られた道具、治具に感心させられた。
足置きの貼りでは、吉田先生に作品の出来を見ていただくと、「こ
れくらい出来ればいい。でも、こうするともっといい」と、コー
ナー部で重なっている下布を切り落とし、「すっきりしたろ」と直
された。一箇所きれいになると、残りの箇所が目立つので、直さざ
るを得ない。先生は、よりよい物を目指して欲しいと、厳しく指導
してくださる。これくらいでいいかと妥協していた自分が恥ずかし
かった。
木工、貼りは勿論、他のご担当の先生方も「昨年云々だったので、
今年はこうする」と、生徒のことを考えて常によりよい授業を心が
けてくださっていた。ダニエルの皆さんの、少しでも良くしたいと
の思いに直に接し、感激した。

 この1年間の実習で、一つ一つの作業を丁寧に、手を抜かずに行
うことの大切さを学んだ。実際に、ボンドの拭き取りがきちんとで
きていなかったため、後工程の塗装になって色がうまくつかず、余
計に手間がかかってしまう、といったことが度々あった。
自分は作業が遅く、速く仕上げなければと焦って失敗も多かったが、
先生の指導や仲間の応援で、なんとか作品を仕上げてこれた。
毎週充実した時間を過ごすことができ、ほんとうに 楽しい1年で
した。皆さん、ありがとうございました。
残りあと5回、マイ・チェアーを完成させるめに頑張ります。

       
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2月2日の授業

2008年02月02日 | Weblog
初級は、ミシェルの椅子スプリングの取り付けと土手まきです。
今までの練習の成果が発揮できる工程です。
上級は、張りのスツールのミシンかけと裁断です。
ヤシで作った土手のスツールの写真
                 
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