家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

去年の初級のブログ

2011年09月27日 | Weblog
初級のブログを投稿している7期生の生徒さんが、去年の9月ごろ骨折をしましたので去年の10月末ごろまでのブログが中断しました。
そこで7期生(去年)のブログを11月頃から再開します。
前野
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上級特派員便り2011年9月17日

2011年09月23日 | Weblog
上級特派員便り

2011年9月17日 @伊勢原校  曇り時々雨 

機械加工によるほぞ製作の続きです。
ほぞのある部材は、帆立妻桟上下、棚口上下、中棚口、裏桟上下、扉裏桟上下。
これらの部材を、横切盤で正確に長さを切り、昇降盤で材の直角方向に溝を切り、ほぞ切盤で材の繊維方向を切り落とします。
加工機械は精度よく、また効率的に作業が進みますが、機械の設定が肝心。
横切盤では、材の長さを決めるストッパーの位置調整。目安は設計値プラマイ0.05mm(ノギス精度)。昇降盤では、回転刃の出っ張り高さとガイドの位置調整。この精度も目安は同程度。ほぞ切盤は、材の高さ中心と回転刃の中心を目見当で合わせ、ストッパーの設置と加工ガイドの調整。この精度もノギス最少精度の0.05mm。
これらの設定の多くを生徒自身に任せられ、これはたいそう良い経験になる。
それにしても、なぜ横にわたす桟を妻桟と呼ぶのだろう?ご存じの方教えてください。

機械加工のほぞ製作を終え、鉋でホゾ先の角を落とし、鑿で細かな調整をほどこす。
そこで佐宗おやつタイム。本日はマンゴーゼリー。マンゴーは筆者の好物です。
昔、フィリッピン出張からの帰り、書類をはねのけスーツケースいっぱいに旬のマンゴーを詰め込んで持ち帰り、無事成田検疫通過。子供たちに大いに喜ばれました。
筆者は懐古趣味のオジサンです、勘弁。
でも、マンゴーは本当においしい!

来週は休講です。
放課後、塗装の有福先生と伊勢原のそばや関野で一献。楽しいひと時とともに塗装の勉強も出来ました。感謝。

堀江 記

写真1: 正野先生にほぞ切加工の極意を聞く

写真2:ほぞ切盤の加工設定

写真3:ほぞ加工中の桟たち これらに扉の妻桟が加わる

写真4:みなでおやつのマンゴーゼリーを堪能

写真5:有福先生、本坊先生を囲んで

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再開 骨折 平成22年初級 ブログ20 平成23年11月13日

2011年09月21日 | Weblog
11月13日 骨折、のちに、願・登校
 「さあ、やるぞ」と2学期のスタートを張り切り過ぎたのか、何と3回目の授業から3週間の欠席になってしまった。9月16日に右足薬指を骨折。靴も靴下も当然履くことはできず、足指を覆うものは何一つ受け付けない。骨がくっ付くまでは何もできず、ただ家にいて「来週こそ学校に行きたい」と、はるか昔の学生時代には一度も思ったことのない願望を抱き続けた。
分からないことがいっそう増えるなあと焦りを感じていると、事務局の樋口さんが「まだミッシェルの組み立てには入っていないから大丈夫。しっかり治して」と励ましてくださり凹んだ気分が膨らんだ。
やっと10月中旬の授業から出席がかなったが、この日記を付ける余裕もなく今日まで来てしまった。後期は少し形を変えて、自分中心目線ではなく、学校に関わっている人々にスポットを当て取材をしたいと漠然と考えていた。が、行動は何もしていなかった。
ところが、今日、中級の沢渡在住の方に「見ましたよ」と声を掛けられ、「えっ、そこまで出回っているんですか?」と恥ずかしい思いに襲われた。「後半はどうなってる?まとまったら見せてね」との言葉を頂戴し、「や、や、どうしよう。やっぱりやってみるか」とエンジンが掛かった。単純な動機ではあるが、中途半端で止めるのはご法度。さて・・・。
 で、企画書を書いてみた。

『家具の学校アルバム007』
●小学校のクラス文集や写真、卒業アルバムのように、家具の学校生を育ててくださる全ての人と学校生に焦点を当てる。
●講師陣、事務局、学校長、社長には7期生だけにとどまらず、7年間の経緯や思いなどを語ってもらう。(個別取材、座談会、鼎談など)
●家具リペア職人の育成も一つの目的となっている家具の学校卒業生がダニエル社員として、家具職人として、あるいは学校スタッフとして存在している部分にも注意を向ける。(実は、とても驚いたことである。)
●7期生の個人情報的な事柄の扱いには各人の了承が必要となる。
●専攻科、上級、中級の先輩まで範囲を広げるかどうか

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7月17日の授業

2011年09月20日 | Weblog
初級は、1日張りの実技です。 自宅の簡単なダイニングチェアが、直せるぐらいになりましたか?
練習風景



私は、久しぶりに伊勢原にきました。
中級は、スツールが組み立てが、完了し今日から塗装です。



塗装着色

ほかは何色かな????
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久々の専攻科23-9-17

2011年09月17日 | Weblog
10日は月一の会。酒井さんが初級の講師の日という事で、横浜出張での会の開催。おまけにいつもはお昼頃には顔を出す棚さんが今日は夕方にという事で、伊勢原から4時頃横浜へ着き、6時に全員が揃い延々9時頃まで西口周りで騒いでました。ホント困ったおじさん達です。
3日に2学期開始以来土、水の週2日ペース。(棚さんはお仕事でそうもいかず、山さんも体調崩したり検診にあたったりなのですが)14日、中川さんはいよいよ外枠試し組みでした。部材の時は何だか華奢に見えたのですが組んでみるとしっかりした外形。堂々としたロッキングチエアアー。さすがシェーカー、存在感は充分です。もう一寸バランスを良くするため「馬」の部分はもう一度作り直すそうですが、見ていた関さん、斉は充分過ぎる刺激をもらいました。
ロッキングチェアの写真

馬の部分

斉は相変わらず1/1模型。お遊びでクサビで側面を留めようと貫にクサビ穴を掘っているのですが、柔らかい柾目針葉樹で鑿を入れている段階で奥の方が抜けそう!(鑿が切れてないとの指摘も!!)速乾ボンドと細ビスで修正・補強したりでなかなか前へは進めません。でも明日(17日)には枠の試し組みが出来るかな?
楔の製作

組み立て
関さんは、上級機械作業のため佐宗先生に急かされた為、という理由でホゾ切り作業が失敗したと大騒ぎ。その前に材の厚さが揃ってないのにそろった四方ホゾを作っていこうとする方が問題では?


それよりも何よりも24日から休みを取って旅行に行こう等という不埒な考えが失敗のもと。さて17日、21日でどれだけリカバーできるのでしょうか。(もう1回材を買うという手段も考えているようですが・・)
24日は伊勢原工場全体が3連休お休みでーす。棚さんお昼に来ても開いてませんヨー
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ブログ20 7期生初級平成22年度

2011年09月15日 | Weblog
平成22年9月11日
 今日は午前、午後とも座学。先ずは、椅子の話から産業構造の変遷や見通しにまで想像力を書き立ててくださる島崎校長の授業。椅子は元々手近にある材から生活の必要に応じて作っていたので、傷むと修理よりや廃棄の道が選択され、現存している椅子は生活感の無い格式の高いものが多いそうだ。
 古代の椅子の例としてツタンカーメンの椅子を例に挙げた。アームが獅子を、背中には大空を舞う鷲の羽、脚部には獅子のツメを模してあり、座った王に大きな畏敬が自然と寄せられるようになっているようだ。ただ腰を落とす場ではなく、地位を保つための一つの仕掛けとしての椅子ということだろうか。
 さて、今日の主役ウインザーチェアの出番だ。デザインの起源は14世紀頃でイギリスのウインザー地方で多くが作られたことから、その名が付いたという。この椅子は近代デザインのルーツとも言え、日本人にはお馴染みの姿だ。興味深かったのは椅子各部のパーツをそれぞれの用途に適した性質を持つ木のある地方で作り、それを一か所に集積して組み立てるという近代産業のモデルでもあるということだ。
 ウインザーの独特の色合いの秘密も分かった。各部の木はその用途に合わせているので、4~6種類ほどになり、空気に触れているうちに焼けの進度が違ってきてしまうので塗装をしっかり施してあるそうだ。あの色が日本家屋の中で妙にしっくりくるのは、自然素材の漆喰や畳、障子などと呼応したからだろうか。風土に合った産業と暮らし方について考えさせられた。
 ところで、校長先生はミニチュアのウインザチェアをぜひ作ってごらんなさい、とおっしゃった。ちょうど来週は休校日。だれか作ってくる、もしくは製作に取りかかりそうな予感。楽しみだ。
 さて、午後は「瀬田さんは、お腹が痛くなって早退したそうです」と誰かに言ってもらいたくなる「線の区分、角度の分割等」だ。内藤先生の指示通りに定規やコンパスを動かすと、確かに結果は皆と同じく出せるのだが、理屈が分からない。この理屈を考えようとすると、すかさず「小学校の時に習ったでしょ」てな声が教室内に聞こえる。そっか、昔、昔、やったのかぁなどと惑っていると、次の説明を聞き逃してしまう。樋口さんがやさしく説明を加えてくださり、何とか前へ進む。
後半は、2点透視法を使って道具箱を描く復習と、椅子のデッサンだ。絵を描くのが上手な人が子どもの頃から不思議でならなかったが、もしかしたら、頭の中に2点透視の五目図があるのかもしれない。そういえば、この春から始めた書も全体のフォルムを見ることが必要で、実はお手本の細部ばかりに注意が向いてしまい、お手本の全体像や、筆と自分の鼓動の関係を忘れてしまいがちだ。何か共通点がありそうだ。
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上級特派員便り2011年9月10日

2011年09月14日 | Weblog
上級特派員便り

2011年9月10日 @伊勢原校  晴れ 

今週からキャビネット製作、主に機械加工にて部材を加工します。部材はダニエル標準の広葉樹、樺桜。
荒加工された部材の木端面のナイフマーク面をカンナで滑らかに仕上げます。暑いさなかのカンナ掛けもう汗ダラダラ。余計な力が入るのでなおさらです。

横切盤、昇降盤、ほぞ切盤を駆使して部材加工を行った。加工した部材は、帆立柱、裏桟、棚口(だったかな?)
ほぞ厚さは、ほぞ穴よりわずか(0.1mm)に薄く加工する。ほぞ、ほぞ穴の基本だ。逆にほぞ幅は穴の寸法より若干(0.5mm)長めに。
機械加工は安全であることが一番であるが、精度よくセッティングをし、正しく加工すれば、当然ながら精度ある加工ができる。何点かのセッティングが生徒に任されたが、これはセッティング要領を覚える良い経験となる。
今日の佐宗おやつは、グレープフルーツゼリーでした。甘さ加減良好なり。

実技の翌日(11日)、上級クラスはそろって川越で開催中の第27回全国削ろう会川越大会に出かけました。
鉋で如何にきれいに薄く削れるかを競う大会です。カンナをいかに仕立て、いかに削ればよいか、その難しさを多少でも知った我々は、大会出場者の匠の技にただただ感心するばかりです。会場にいる間でもっとも薄い選手は、4~5ミクロンでした。
会場では、ノコギリ、鉋、ノミ、砥石などの販売もありましたが、多くのものが銘のある逸品ぞろいで、何十万円もの価格の付いたノミ、鉋や天然砥石は、その根拠がどこにあるのかよく分かりません。触るだけ触ってみましたがやはり分かりませんでした。腕が上がると欲しくなるのでしょうな~。筆者には縁がなさそうですが。

次回は、キャビネット部材の加工続行です。扉と裏桟の加工を行います。なぜかノギスを持参とのこと。

堀江 記


写真1:ほぞ切盤のセッティング指導

写真2:ほぞ切加工のお手本です

写真3:本日の加工部材

写真4:削ろう会の会場風景

写真5: 出場選手 匠の技

写真6: マイクロゲージによる厚さ測定

写真7: 槍鉋デモンストレーション

写真8: 刃幅300ミリ程度の大鉋のデモ この厚さ10ミクロン程度
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9月10日の授業

2011年09月11日 | Weblog
午前は、図学の授業でした。


楕円を書いてみました。


午後から張りの実技で、ソファを剝して中身を見比べ構造自体を確認しあい
独立バネ、セットスプリング、ベニヤで出来た椅子無垢の部材の等中身が色々あり参考になりました。





中級は、来週ブログにアップします。


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後期初日の上級便りです

2011年09月08日 | Weblog
後期初日の上級便りです。



上級特派員便り

2011年9月3日 @伊勢原校  曇り時々雨 

8月の夏休みが明けて今週から後半の授業が始まります。佐宗先生、よろしくお願いします。
夏休みでは色々な自由活動がありました。
街の工房を毎週のように借りて自由課題の製作に勤しんだり、小型バスを借りて静岡県三島の谷田木材店を訪問見学、ついでにウナギを食べて、帰路、松田でブルーベリー狩りのツアー。そして、8月28日は家具手加工作業の2級技能検定の筆記試験がありました。受検準備の講習会やら自主受検勉強やら、なかなかに忙しい夏休みでした。

今週から十数回かけてキャビネットの製作を行います。台輪をはじめ、しっかりした作りです。
今週は、午前中、工場を見て回りました。以前も見学しましたが、知識が増えるにつれ、見るところ、興味を引くところが変わってくるようです。
午後からキャビネットの上面図、側面図をシナべニアに製図。
来週から加工に入ります。
3時のおやつに佐宗先生直々のお手製レーズンケーキ。いつもながらおいしい出来合いです。半ば恒例になりかけている3時のおやつ。毎週ではさぞお手数なことと思いますが、とても美味しいので毎週でも良いですね・・・・とプレッシャー。

先生から紹介のあった清水の工具店、オフコーポレーション。品数豊富で楽しそうなお店です。またバスツアーで出かけたいものです。

堀江 記

写真1:今期の製作課題のキャビネットと整髪直後の佐宗講師

写真2:そろって図面描き 手慣れたもの!?

写真3:見た目よりずっとおいしいレーズンケーキ いつもありがとうございます

写真4:ケーキを頬張るH特派員 今期も特派員承ります
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ブログ19  7期生初級のブログ(平成22年度)

2011年09月06日 | Weblog
平成22年9月4日 
 後期初めての授業は、「手ぐすねを引いて待っていた」吉田先生の張りの基礎から。ひと月ぶりのダニエルエプロンを付けて、いざ工房へ。
先ずは、椅子のクッションの素材から学ぶ。棕櫚、馬の毛、芝草、竹、稲わら、海藻など、様々な材料を手にしながら分かりやすい説明に聞き入る。生ゴムから作るラバーフォームは昭和33年頃から出始めたウレタンに価格的に取って代わられたことを初めて知る。
馬の毛を触ったのは初めてだ。思ったよりもごわごわしておらず、いつまでも触っていたい心地よさを感じる。適度な弾力が心地よい。馬の毛を麻に絡みつかせたシート状のものも見せていただいた。これはポーランドから輸入しているもので、ヨーロッパではこういった昔からの自然素材を伝統的に使い続けているという。欧米は椅子の生活の国だからこそ価格的にも折りあうのだが、日本では椅子のニーズが少ないことと、化学素材との価格競争には太刀打ちできないので広がらないということだ。
次はスプリングと布についてだ。日本と外国のスプリングでは残念ながら鋼材の質において日本製は劣るそうだ。皮、モケット、ゴブラン織りなどの布の耐久性なども教えていただく。
素材全てのことに共通しているのが、その国の文化や伝統と、時代に合わせた暮らしぶりとの葛藤のようなものが垣間見えることだ。家具を飾り物として見ているだけでは分からない事柄が多いことに驚いた。
午後は実習で、道具箱の釘箱の皮の蓋と竹製のへらを作る。道具箱は出来上がりと思っていたが、まだまだやることがあった。へらは椅子の仕上げの際に使うようだ。へらを作るにあたって、久々鉋が登場。すっかり扱い方を忘れている。鉋で竹を薄く削いだあとは、先を丸くするためにカッタ―が登場。子どもの頃からナイフで鉛筆を削るのが嫌いで、いまだにカッタ―使いが下手くそだ。
どこにいっても、いくつになっても苦手にしていたものに悩まされるなあと、工房のミシンに目が行く。ミシンも嫌いで、確か中学校1年生のスカート作りは知り合いのおばちゃんにミシンを掛けてもらって夏休みの課題として提出した。当然、先生には見抜かれていたはずだ。それでも2年生の夏の課題の枕カバーを縫い、それに刺繍をするのは全て自分でやり、かつ、我ながらいい出来だった。提出すると、先生が疑いの目でじろっと見て、刺繍は自分でやったのかと質問(その時の課題は刺繍)、いや、尋問されたような記憶がある。人は成長するんです、と今なら言えるが、あの頃はおどおどして「自分でやりました」が精いっぱい。ああ、ここでもミシンの授業日が迫ってくる!

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