上級特派員便り
2011年9月10日 @伊勢原校 晴れ
今週からキャビネット製作、主に機械加工にて部材を加工します。部材はダニエル標準の広葉樹、樺桜。
荒加工された部材の木端面のナイフマーク面をカンナで滑らかに仕上げます。暑いさなかのカンナ掛けもう汗ダラダラ。余計な力が入るのでなおさらです。
横切盤、昇降盤、ほぞ切盤を駆使して部材加工を行った。加工した部材は、帆立柱、裏桟、棚口(だったかな?)
ほぞ厚さは、ほぞ穴よりわずか(0.1mm)に薄く加工する。ほぞ、ほぞ穴の基本だ。逆にほぞ幅は穴の寸法より若干(0.5mm)長めに。
機械加工は安全であることが一番であるが、精度よくセッティングをし、正しく加工すれば、当然ながら精度ある加工ができる。何点かのセッティングが生徒に任されたが、これはセッティング要領を覚える良い経験となる。
今日の佐宗おやつは、グレープフルーツゼリーでした。甘さ加減良好なり。
実技の翌日(11日)、上級クラスはそろって川越で開催中の第27回全国削ろう会川越大会に出かけました。
鉋で如何にきれいに薄く削れるかを競う大会です。カンナをいかに仕立て、いかに削ればよいか、その難しさを多少でも知った我々は、大会出場者の匠の技にただただ感心するばかりです。会場にいる間でもっとも薄い選手は、4~5ミクロンでした。
会場では、ノコギリ、鉋、ノミ、砥石などの販売もありましたが、多くのものが銘のある逸品ぞろいで、何十万円もの価格の付いたノミ、鉋や天然砥石は、その根拠がどこにあるのかよく分かりません。触るだけ触ってみましたがやはり分かりませんでした。腕が上がると欲しくなるのでしょうな~。筆者には縁がなさそうですが。
次回は、キャビネット部材の加工続行です。扉と裏桟の加工を行います。なぜかノギスを持参とのこと。
堀江 記
写真1:ほぞ切盤のセッティング指導
写真2:ほぞ切加工のお手本です
写真3:本日の加工部材
写真4:削ろう会の会場風景
写真5: 出場選手 匠の技
写真6: マイクロゲージによる厚さ測定
写真7: 槍鉋デモンストレーション
写真8: 刃幅300ミリ程度の大鉋のデモ この厚さ10ミクロン程度