家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

東急たまプラーザにて実演

2011年04月29日 | Weblog
家具の学校を運営する㈱ダニエルでは、
この度、4月30日・5月1日は東急たまプラーザ店の「日本の職人展」にて家具製作実演を行います。
横浜クラシック家具「ダニエル」の伝統と熟練の職人技を是非ご覧ください。

合わせて、ダニエル運営「家具の病院」にて思い出の家具、大切な家具の修理の無料相談を受け付けしています。

ダニエル「家具の病院」のオフィシャルサイトはこちら


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上級便り、4月23日

2011年04月27日 | Weblog
上級特派員便り

2011年4月23日 @伊勢原校  雨

前回習った鉋刃の研ぎ。今回も引き続き刃研ぎ、さらに刃研ぎの後の仕込みである鉋台の調整。
鉋は、一見何の変哲もない組み込みに難易度の高い調整箇所が幾つもあります。
鉋刃、裏金の刃研ぎの要点は前回述べた通りですが、しのぎ面を平にして更に刃先を真っ直ぐにするのはなんと難しいことやら。
まあ、鉋刃も裏金もうまく研げ、裏すきも適度にあるとしましょう。次は鉋台の調整です。
ホームセンターで鉋を買って、家に持ち帰ってそのまま使えばよいと思っていたら、大間違いです。
切れ味は鉋身ばかりでなく、鉋台の調整にも掛かっています。

鉋台上端の周囲を面取りしておく。鉋身や裏金を抜く時にハンマで叩く部分で、面取りしておくと台頭の割れ防止になる。(写真1参照)
表馴染みの調整:鉋身の刃表と台の表馴染みの面が全体的に当っているか確認します。また、歯の出し入れが固い場合は表馴染みを削り、
ゆるい場合は表馴染みに紙を貼って調整します。(写真1参照)
下端調整:台の下端面を調整します。鉋刃、裏金を入れた状態で、長手方向は下端の刃口後方3~6mm、台尻から前方9mm程度が材に接するよう、
これらの部分以外を極薄く(髪の毛の太さ位・・・個人差はありますが)削ります。
妻手方向は平となるよう膨らんでいる部分を削ります。台直し鉋を使って横摺りします。(写真XX参照)
といった具合で鉋台の仕込をします。この他にも押溝の調整、裏金留めの調整、木端面の調整などもあって、まるで鉋は調整の塊のようなもの。
いろいろと手をかけてやると、最初は無骨な角材と見える鉋台がなんともいとおしくなって来るから不思議です。
ノミの刃研ぎも習いました。更に困難。(写真5参照)
今週も時間があっという間に過ぎました。
来週はGWで休講です。その次(5月7日)は新しい小鉋を使って仕込みの全てをおさらいします。

堀江 記

写真1:鉋身の刃表と台の表馴染みの面の確認 歯の出し入れがゆるい場合は表馴染みに紙を貼って調整します

写真2: 佐宗講師の丁寧な個人指導
 
写真3: 表馴染みと刃表の面あわせ

写真4: 台直し例 台直し鉋と上部はステンレス製下端定規

写真5: ノミ研ぎ (持ち方の例)
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4月23日の授業

2011年04月24日 | Weblog
毎年咲いているボタンも今年も元気よく咲きました。
ボタンの写真


初級も今日で3週目に入り少しずつ学校に慣れてきたみたいです。
午前は、道具の説明
午後から先週の続きで鉋の砥ぎ使い方を学び丸棒に挑戦しました。
かんなを砥ぐ生徒さん

天野講師が角材から丸棒を作る実演をしました。

同じ角材から生徒さんが造った太さの違う丸棒が2種類出来ました。

初級の生徒さんが先週端材を持って帰り今週ミニチュアの建物を作ってきました。
かわいいですね



中級は、原寸図作りです。
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上級特派員便りです。4月16日

2011年04月19日 | Weblog
2011年4月16日 @伊勢原校  晴れ

上級2週目から、道具の手入れ、仕込みで最も難しく奥の深いものの一つである鉋を学びます。鉋について学ぶことは大まかに、裏金を含む鉋刃の砥ぎ、刃の鉋台への仕込み・調整、鉋台の手入れ・調整、そして鉋のかけ方。
今週から、カンナ刃と裏金の砥ぎを主に学びます。
砥ぎで肝心なことは、鉋刃も裏金も刃裏を平らにすること。ダイヤモンド砥石1000番相当で平に仕上げます。平かどうか、光を反射させてしっかり目で確認します。
刃のしのぎ面を中砥で研ぎますが、しのぎ面を丸めずに刃先を鋭く研ぐ。これがなかなかに難しい。砥石を平に保って研ぐことが肝心。時折砥石をダイヤモンド砥石(中砥は400番相当、仕上げ砥石は1000番相当)で砥ぎます。
中砥で砥いだ後は、仕上げ砥石でしのぎ面と刃裏を交互に砥いでいきます。天然砥石でしのぎ面を平に砥ぐと、砥石面としのぎ面が密着して刃が立ちます(写真6)
同様にして裏金もしっかり砥ぎます。裏金は刃先をほんの少し70度程度に砥ぎます(二段砥ぎ)。
砥ぎの作業は地味な作業と思っていましたが、しっかり砥げると達成感のある作業だと感じます。早くそう感じたいものです。砥ぎ作業では、刃の裏出し(写真3)、耳の調整なども学び、多くを学んだ一日でした。特に刃をどこまで砥げば良いのか、どこまで砥がなければならないかを知ったこと、またそこまで出来ているか如何に判断するか、これがわかったことは大きな収穫。
それにしても佐宗講師の砥ぎの技術は凄い!

堀江 記

写真1: 主な砥石の種類

写真2: ダイヤモンド砥石:刃裏の砥ぎ、砥石の砥ぎなどに使います 便利な一品
 
写真3:裏出し要領

写真4:刃裏の側面角を、危険なため丸く落とす

写真5:しのぎ面砥ぎの刃の持ち方

写真6:しのぎ面がしっかり平らに砥げると刃が立ちます

写真7:一心不乱に砥ぎ、砥ぎ、砥ぎ
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ブログその3

2011年04月18日 | Weblog
4月17日  もう周回遅れ
 午前は先週に続き、道具の説明。鑿、錐、槌と間接的補助具。これらの道具そのものが素晴らしい仕掛けや技の作品であり、その道具を駆使してのものづくりを進めるということだ。ものづくりの源流をダニエル家具学校の地図上で見せてもらっている感覚だ。
 午後は鋸の練習。私は弟の高校時代のものと思われる道具を実家で見つけ出し、鉋を持参。刃をくるんでいた新聞紙は、北海道新聞の昭和47年2月のもので、札幌オリンピックの様子が書かれているしろもの。あまりの古さに使えるものかを内藤講師にお聞きすると、手入れをすれば大丈夫とのこと。
 ①台の仕込みの調整。刃に鉛筆で色を塗り、台に沿わせてみて、台が黒くなった個所を鑿で削る。②け引き線の調整をする。③刃の調整。先週の先生の模範を見、かつ、資料も眺めてあったが、いざやるとなると、順番は全く覚えてはいない。また、押し棒をやってみると、右手の親指辺りが非常に非常に痛くなる。刃と棒を思い切り押さえているはずなのだが、ぐらぐら動いてしまう。刃を研いでみたが、内藤先生がせっかく出してくださった刃を丸刃にしてしまった。スミマセヌ。
 鉋には絶対必要なカスタマイズは大変な作業だ。手順を覚えるには何度もやるしかない感じだし、根気が必要なことだ。しかも、これを終えない限りは、鉋削りに突入できない。結局、午後の時間のほとんどを鉋の調整に使う。
同じ話を聞いてすぐ実践出来る人と、私の違いは何だろう。見よう見まねでできると想像していたのだが、大いに勘違いだったようだ。
 鉋かけができなければ何も始まらないので、残りの時間は、今日、調整してもらった鉋で削りの練習。天野先生が右手の置き方と位置、左手の添え方を教えてくださる。何度やってもうまくいかず、その都度直していただく。匠に直接教えていただく幸せ感は大きいのだが、なかなかできないもどかしさが先に立つ。入学式の自己紹介で、「一番最後から皆さんを追っかけますから」と言ったが、周回遅れどころか、既に姿が見えないって感じ・・・。
     
     活目で 見よう見まねが できぬ喝!


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ブログその2

2011年04月18日 | Weblog
4月10日(第2回目の授業)
 午前は和田富夫講師による道具の説明で座学。午後は、内藤講師と天野講師による鋸の使い方と刃の研ぎ方。
 和田講師は茨城県のご出身で、フラッシュ建具を考案なさった人。鋸や鉋などの道具類の絵が書かれた資料を見ながら説明を受けるのだが、そもそも道具を触ったことのない人間にとっては、資料の絵柄と実物を照らし合わせる想像力が圧倒的に少なく、辛い。しかも、分からない用語の連続。小身、荒仕古、アサリ、木片返し。最小限、何をどこまで覚えればいいのか、今は聞き流す程度でもいいのか、加減が分からず不安。
 午後は鉋の刃の研ぎ方を見る。前回渡された資料は家庭学習として読んだはずなのに、裏金と刃の区別もできない自分がいる。絶望的。それでも必死に説明を聞く。次に、鉋の調整の仕方に移る。鉋は新品を買ってくればそれで良しではなく、自分なりの調整をしなければ使いものにならないそうだ。仰天。自分用にカスタマイズすることは分かったが、刃の出具合一つとってみても、いざ自分で台尻から眺めて、何にも見えない。というより、どこを見ればいいのか、見えるのか見えないのかも分からない状態だ。慣れるしかない、と自分に言い聞かせながらも、頭の芯が痛くなってくる感じだ。
 分からないことを恥ずかしがらずに聞く。これが鉄則とばかりに手を挙げては聞くが、だんだん頼りっぱなしになる悪癖が出てきそうで、これを用心せねばと思う。鉋の練習だと思うのだが、板をきれいに、しかもガタがなく、かつ直角を作りだして削る。天野先生のやっていることは理解できるが、いざ、自分でやるとなると、さっぱり分からない。最初に何をするんだっけ・・・。直角定規をどこに当てればいいんだっけ・・・。何でみんなは一度の説明で分かるんだ?・・・。またしても目が泳ぐ。森口さんに正しく手取り足取りで教えていただくのに、直角をどうやって取るかすら分からない。言葉が頭の中というよりは、頭の横をすり抜けていく感じだ。うーむ重症だ。
 選りに選って一番不得手なことに取りかかってしまったことを悔やむのはこういう瞬間だ。不得手なことではあっても、やればできるはずだ。そういう思いを持ちたい、人並みの出来でなくともいいから自分なりに「やった」という証を今こそ残したい。そんな思いで学校に臨んだ。あきらめず、へこたれず進みたい。しかし、現実は思ったよりも遥かに、遥かに、は~るかに厳しい模様。
    直角を 取ることできず 目三角




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内藤さんからのメール

2011年04月17日 | Weblog
内藤さんからメールが来ました。
内容
斉藤さんはじめ家具の学校の皆様、この度はお見舞金を送って
いただき、誠にありがとうございます。
木漏れ日通信ではてっきり義援金の募金とばかり思っておりま
したが、まさか私個人にもお見舞いくださるとは夢にも思って
おりませんでした。
皆様の暖かい心遣いにひたすら感謝するとともに、わたしの住
まいは沿岸部ではないのでお見舞いいただけるほど被災した訳
ではなく、誠に申し訳ない気持ちでいっぱいでございます。
島崎先生は震災の日にアキレス腱を切ったそうで、この場をお
借りしてお見舞い申し上げます。
じつは私の父も震災の晩につまづいて転んで肋骨を骨折し、被
災者で溢れる病院に無理行って治療してもらいました。それも
一月たって落ち着いたと思ったら今度は知らぬ間に飴を舐めて
喉に詰まらせ、また運ばれる事となりました。さすがに今度は
・・・と覚悟を決めましたが、これまた去年と同じく病院で息
を吹き返し、今は何事も無かったように生活しております。
ダニエルを退職して2ヶ月経ちますが、こうしてまだ私の事を
気にかけていただけると思うと本当に有り難く思います。
この度の暖かいご好意を忘れず、日々精進していく所存です。
末筆ながら、皆様のご健勝とご活躍を祈りつつ、失礼とは存じ
ますがまずはメールにてお礼申し上げます。

内藤 廉二
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4月16日の授業

2011年04月16日 | Weblog
初級は、座学道具の使い方(特にかんなの使い方)を教わりました。

午後は、説明を受けたかんなの手入れを天野講師が実演しました。

実際に、かんなをかけてみました。


中級は、先週に続き原寸図を描きました。
上級の生徒さんが去年書いたきれいな原寸図を参照にしてました。



原寸図を描く生徒さん

今年は、部材を見ながら


専攻科は、
部材の加工

完成は、いつかな?
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上級特派員

2011年04月12日 | Weblog
上級特派員便り

2011年4月9日 @伊勢原校  晴れ時々曇り

東北関東大震災から1ヶ月ほど経ちましたが、その後、行方不明者の捜索、福島原発事故の収拾はいまだ先が見えず、多くの被災者の方々の不屈の精神力を祈ります。
今週は上級に進級して新学期最初の実習です。中級からの進級組み7名が上級を目指します。
上級では、夏前に国家資格である2級技能試験があり、まずはその合格を目指して頑張ることとなります。
講師は佐宗先生と中級でもお世話になった正野先生です。よろしくお願いいたします。
最初の実技は手工具、道具の説明から入りました。またそれぞれの仕組みと機能の説明。
主に使用する手工具、道具は、のこぎり、かんな、ノミ、玄翁、掛引き、白書き、スコヤ、留め定規、自由定規、プロトラクター、コンパス、曲矩(サシガネ)、砥石、などなど。
それぞれに、色々な用途に見合った多くの種類があって使い分けるだけで大変そうです。
また、カンナ一つとっても、刃の仕込み、台の手入れ(下端の確認や台直し、台の調整)削り方(手の位置、力の入れ方、削りの姿勢)、刃の手入れ(研ぎ、裏出し、裏押し、裏金調整)など、どれも難しく、身につけることが一杯待っています。佐宗講師のカンナを試用させてもらいましたが、切れ味が全然違います。手入れが如何に大事か判ります。
次回はカンナ刃の研ぎを始めます。愛用の砥石、かんなを持参するように。

  堀江 記

写真1:佐宗講師です

写真2:主な道具の一部

写真3:かんなくずで技量がわかる?
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ブログ

2011年04月10日 | Weblog
昨年初級の生徒さんが、授業の詳細と感想を書いた日記を毎週発表したいと思います。
ご愛読ください。また投稿して頂いたSさんには、この誌面で御礼申し上げます。
前野
4月3日  入学式
 入学式には桜。洋風家具の老舗「ダニエル」の家具の学校の入学式にも泡雪色の桜が生けてある。今日に合わせて飾ってくださった学校の方の温かい心が身にしみる。
 桜の枝がひとしお心にしみるのには訳がある。あまりに無謀な行動に我ながら恐れおののいているからだ。新入生の自己紹介を聞いていると、私以外の18人は木の感触や木工が好きだったり、ご家族が大工さんだったり、「棚なんて平気で作っちゃいます。3年掛けて家具職人を目指す」と宣言する若きママさんもいて、手ずからのものづくりに慣れていらっしゃる方ばかりだ。
翻って私は、実技試験が無かったから入学スル―できた身。最不得意分野に飛び込んだ愚か者です。ああ、申し訳ない、先生たちやお仲間の皆様。もちろん、必死で付いていくことを肝に銘じてはいるが、前途多難であろうことは容易に想像できる。作品で必死さ加減をお見せすることができぬ事態も出現するかもしれない。不器用がどのように挑戦し続けたのかを記録し続けることで、腕の鈍さをご勘弁願うために、「家具の学校 劣等生日記 ~心意気だけは優等生~」を残すことにする。これ(記録)もあれ(家具)も投げないぞ!
 家具の学校を立ち上げた意図を橋社長が1月の説明会に続き、入学式でも説明した。「ものづくりの精神を掌握している社会環境が必要で、ここでは消費者の目でものづくりを体感してもらう」。家具の学校リーフレットには、「家具を長く使い続ける魅力とリペアを身に付けた人材の養成を目的とする」。つまり、人材育成が主眼で、その過程においてより良き消費者としての自覚をいっそう高めることを求めるということだ。後者には自信がある。しかし、前者の弱点を意識のみで克服できないことが現実として見えてきた。ああ、逃げ出したい!
 すると、島崎信校長が「学ぶためには、①時間、②体力・エネルギー、③学びたいという気持ちの継続」と、過去の例を引いておっしゃってくださった。私のような「すぐヘコタレ」には金科玉条のお言葉だ。
 午後の授業は、早速ダニエルのエプロンを付けて、1階の作業室で道具の説明と箱を作る。泳げない頃に海のど真ん中に放り出されたのと同じ条件で、「箱を作りなさい」だ。まずはやってみろ、ということだろう。とは思うが、板の厚みを計算して四角形を作る。理屈は分かるが、手に脳の指令が届かずに目がうろうろするのみだ。隣の作業台の上遠野さんに図を描いて教えてもらった。学校1期生で新入生を助けてくださる森口さんにも聞きまくり。周りを見ると、「あ、もう、出来てる」。ハンデ100が欲しい。結局、釘を数か所打つのと、鋸で端を処理することが残ったまま時間終了。面白かったけど、少し泣きそうな初日の授業。あとに残ったのは二日越しの筋肉痛。
不器用な こっぱ船だが へこたれん
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