家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

11月27日 伊勢原詣で 平成22年初級 ブログ

2011年11月30日 | Weblog
平成22年11月27日
 伊勢原詣でが今日から4回。山登りの服装の人が多い電車を乗り継ぎ、紅葉の山々を眺めながら工業団地に到着。先生たちはとっくに着いている。ということは、休日にもかかわらず出勤体制、いや日常とは違う神経を使わねばならない面々との一日のために早起きし、かつ、授業前に教室の準備をしてくださっている。
 さて、授業開始。前期に塗装した道具箱の最終作業、フラット(艶消し)を掛けるのだ。「自分の道具箱はどの工程まで終わったか覚えてますか?みなさん」と有福先生。何となくだが、最後の一つ手前までは済んでいたような・・・、多分・・・、そういうことにしとこう。
 久々のガン。持ち方も指を置く位置も忘れていた。体で覚えていない証拠。それにガンがとても重く感じ、ガンを持っている腕が寄れる。道具箱の最終を終えて、いよいよ椅子の出番だ。木地の調整を18番と24番のペーパーやアイロンなどで進める。「塗装は定規で測ってという感覚とは違い、それぞれの感性を研ぎ澄まして行う」と有福先生が授業の始めにおっしゃったが、その「勘」がなかなかつかめないのだ。克服には訓練しかないのだろうが、家にガンは無いしナ。次週はスプレーガンで椅子に塗装だ・・・。
 午後、刷毛による着色開始。前期に作って保管しておいた塗料をマイ椅子に塗る。昨夜、復習しておいた和み系資料に基いた刷毛の持ち方を一瞬しないでいたら、すかさず「瀬田さん、資料読んでなかったの」って声が飛んでくる。「いや、これだけは、これだけは覚えていますっ」て、心の中で叫んで刷毛を持ち直す。「また怒られちゃった!私」とおどけて言ってみる。文字で怒られたと書くと誤解を受けるかもしないので念のため書くと、親しみをこめた慈愛を持ってプロが注意をしてくれるということ。塗装の先生方の個性がそこに加わると、なんともいえぬ心地よさなのだ。注意されて心地よい、も変だが、多分これもプロの技だと理解している。
 さて、日記を書き進めているが、実は、前回の企画案を実行に移す行動を起こしていないので、あと3回しか残っていない伊勢原の先生へのインタビューや、全体の許可を事務局にお願いにいかなければならないと自分に言い聞かせるつもりで書いている。
 木工・塗装・張り・事務局系の四つのそれぞれにお話をうかがうという線が見えてきた。今少し練って、早く事務局にお願いに行かねば。昔の癖で紙面構成などが頭に浮かぶが、本にするわけでもなく、社会的に発表するものでもないのに、話をうかがう時間をくださいというのも申し訳ないような。いまだに迷っている。

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11月26日の授業

2011年11月26日 | Weblog
初級は、久し振りで伊勢原で実技です。
いよいよミシェルの椅子塗装です。
まず塗りの下地処理方法


サンダーで処理の写真


有福講師に教わる生徒さん


中級は、スツールが完成しました。





専攻科は、発表会に向けて制作中どこまで出来るかな

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2011年11月19日上級特派員便り

2011年11月25日 | Weblog
上級特派員便り

2011年11月19日 @伊勢原校   雨

今週も引き続きキャビネットの製作。
今週はキャビネットを上に置く台輪の製作と天板の製作。
台輪は、樺サクラの角材からフレームに組む加工を行う。
加工材を手サンド掛けの後、寸法取りを横切盤で行い、業界用語で言うところの、メチボソ加工をしてから左右の側板と前板の留め加工。留め加工は、中級で写真フレームを製作した時に習ったが、留めの内側を、気持ち、ほんの気持ちだけ開ける(薄紙1枚の厚さ程度)。こうするとフレームを組んで締めこんだ時に外側直角部分が隙間なく糊づけされて綺麗に映える。これが留めのコツ。もちろん正確な機械加工あっての話。
留め加工は横切盤で角度治具を使って切断するが、ノコ刃を斜めに当てるため材が刃の方向に引っ張られるのでしっかり両手で押さえるて切削することが肝要。
加工後ベルトクランプで絞めてボンド付け。隅木もボンド付けしておく。
午後から工場に移り、天板加工。天板は、同様に樺サクラの3枚板接ぎ。接ぎはすでに済んでおり、先ずは表裏面の歪みを取るため、幅1メートルほどの大型ベルトサンダーで研削(#180)。
天板の縁の3辺を、ダニエル社がダイニングテーブルによく使用する「おたふく面」のような縁取り加工を自動送りスピンドルで木口面から行う。ビットの切れがよく抵抗はほとんどない。自動送りだし。
天板背面は手押し鉋で直角を取り、天板表裏をさらにレベルサンダーで仕上げる(#180)。

本日の佐宗おやつは、「山梨県産巨峰入りベイクドチーズケーキ」。甘さ控えめで大人のお味。クリームチーズのこくと「山梨県産」巨峰の酸味が加わって濃厚な味を醸し出している。前日作ったものを失敗して実習前の早朝に作り直したとか。おおきに。

次回は扉の仕上げと引き出し製作。各位鉋を持参のこと。

写真1: 台輪の側板 横切盤による留め加工

写真2: オフコーポレーションで購入したラチェットベルトクランプで台輪を固定

写真3: ワイドベルトサンダー

写真4: レベルサンダー

写真5: 本日のおやつ 「山梨県産巨峰入りベイクドチーズケーキ」

『お道具拝見コーナー』その7(三枝氏投稿)
今回は 佐宗先生が最近購入して使用した結果満足できるとご推薦の、砥石の紹介です。
シャプトン硝子砥石3本組  木工用  #1000・#3000・#8000-S

使用してみた筆者の感想は、とても下りが良い砥石です。
真黒な研ぎかすが出て、滑らかに、素早く研げる割に、目詰まりがあまり感じられ無い事は驚きです。研磨材と結合材の割合が適切なのでしょう。従来の砥石の半分の時間で研ぎ上がると思います。
この砥石は砥粒の精度が良く、研削力も高いので、間に別の砥石を入れず、同種の3本を使い、順次研ぎ進め、最後に天然仕上砥で研ぎ上げるのが、ベストな使い方と思われます。 従って3本セットで取りそろえることをお勧めします。
また この砥石専用の面修正器、研ぎ台、研ぎ盆、収納台が有るので、これらも揃えると良い結果が期待できそうです。 特に専用の面直しは、早く面の修正が出来る様です。  
難点は、値段が高い事で、砥石以外に面修正器も含めると、相当のとなり、手道具愛好家としてはもう少し安くなって欲しい所です。 
ダニエルでは樹脂トレーの上に研ぎ台を置き、トレーの水を使って研いでいますが、研ぎかすが混じるので、研ぎ水は別に用意して研いだ方が、良い結果が得られると思います。 
繰り返しますが、この3本の砥石を揃えるだけで、相当の出費となります。 
佐宗先生は 既に良い砥石を何本も持っておられる様ですし、これ以上の砥石は必要無い様にも思いますが、更に新しい砥石を購入して、研ぎの精度を上げる努力を怠らない探究心に敬意を表します。
勿論研ぎは砥石だけで決まる物では無く、各種の要素の複合ではあると思いますが、研ぎの精度改善を目指し努力する姿勢が、技術の向上や精度の高い製品の製作に繋がる物だと思います。 もって範となすべき物で有りましょう。

写真6: シャプトン硝子砥石3本組

文責・編集  堀江

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7期生の瀬田さんのブログ2010年11月20日

2011年11月21日 | Weblog
11月20日 奇跡!
 木工最後の授業の日が来てしまった。相変わらずのブキッチョ&記憶障害ではあるのだけれど、面白いのだ、木工作業が。足置き台作成は、これまでに習った全ての要素が入っており、いわば期末試験のようだ。
 鋸、鉋、鑿、毛引き、釘しめ、こぐち台などを駆使して作るのだが、私は、これら道具との付き合い深度が浅いため、何度もやり直しをしながらの作業経過となった。脚付けの頃にはお掃除が徐々に始まる頃合いとなってしまった。 
木工は今日で終わりなのだからと気持ちが焦ると咳が止まらなくなり、パニックになりかかった、その時、ジャンヌダルク3人が鮮やかな手つきで3本の足を手分けして付けてくださった。8分釘を持ってきてくださり、面取りをしてくださり、不要の道具を片づけてくださり、その間に貴方は作業を進めなさいという作戦だ。記憶障害系の私に「次は、この延長線上に釘を打つのね」と進路も示していただき、「出来た!間に合った!」
 しかも、足置き台のガタが無いかを見ると、なんと、「無い」。どこかから「奇跡だ」の声。いや、私の叫びだったのかも。実は4本の脚の長さがピタッと合わず、何度も削りなおし、しまいには諦めていた脚なのだ。しかも、枠を組んでみると、面と面が合っていないので、内藤先生に鉋整形を全身何度もしてもらった代物なのだ。ジャンヌダルク陣と教室の熱気が奇跡を起こさせてくれた。奇跡の興奮は止まることを知らず、その夜の夢は木工の手順についてだった。
 も一つ付け加えるなら、この日の奇跡の写真(いつもさり気なくほめて励ましてくださる海野さんが映っているもの)を、携帯の待ち受け画面にした!
みなさんのお陰で進んでいられることに感謝して。
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11月19日の授業

2011年11月19日 | Weblog
初級 今日で木工の実技が最終日です。天野講師お疲れ様でした。
椅子の組み立てが先週終り、今日は、足置台の製作です。



慰労を兼ねて1本締め?

来週から伊勢原で塗装の実技になります。

中級、張り座面の修復

ミシン掛け


素敵な柄でスツールの座面


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【家具の学校】説明会開催 

2011年11月18日 | Weblog
横浜元町に本店を構える洋家具メーカー【ダニエル】では、150年の伝統と技術を正統に受け継ぐ職人集団が先生となって、家具作り、モノづくりの精神を多くの方に触れていただこうと【家具の学校】を開設している。

元々は、家具修理の【家具の病院】の付属機関。家具修理の技術を身につけて良い家具を永く使う精神と、その技術を多くの人に提供することで、循環型社会を目指しています。

今日ご紹介するのは、【家具の病院】の初級コースと中級コース。


まずは初級コース。
今回から最終課題の【椅子造り】に入りました。
木部が加工されたパーツをキチンと組み立てをしていく作業です。



今年の初級は女性が8名。男性が8名と、主婦の方も多く参加されています。

こちらは中級。


スツールの組み立てた後に、座面に張る布地を縫製しています。ミシンに初めて立ち向かう方もちらほら。
でもご安心ください。
ダニエルの職人集団が先生となって親切・丁寧に作業の方法や工程を説明してくれます。

明日、11月19日(土)には第9期の来期生むけ、【家具の学校】説明会を開校。
詳しい内容はお問い合わせください。
電話045-311-4001 (10:00-17:00)年中無休。
資料のご請求もどうぞ。

【家具の学校】の内容はブログで随時ご覧いただけます。

★★★ダニエル【家具の学校】ブログ★★★
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2011年11月12日上級特派員便り

2011年11月16日 | Weblog
上級特派員便り

2011年11月12日 @伊勢原校   晴れ

今週も引き続きキャビネットの製作。
作業前に、佐宗先生の秘蔵砥石、シャプトンのガラス砥石の紹介があった。中砥に当たる♯1000、仕上げ相当の♯8000、それにそれらの中間に当たる♯3000の3種がセットになっている。中砥のあとに♯8000ではなかなか中砥の痕が取りきれないので、中間の♯3000があると非常に効率の良い研ぎが出来るとのこと。また、シャプトン砥石は、研ぎの途中で名倉砥石の使用がほとんど不要とのこと。名倉砥石とは、仕上げ砥の面を修正する専用砥石。
キャビネット本体の組み立てに先立ち、地板の押し縁を取り、先週組み立てた側板を電動サンダーにて表面仕上げ、棚板用ダボ穴に埋め込み金具を埋め込み、引き出し用すり桟をタッカーにて取り付ける、とまあこんな工程。
本体組み立て前の行程にもそれぞれ細かな要領がある。
例えば、押縁を止めていた釘の釘穴痕に水を垂らしておくと釘穴の痕が消えるとか、タッカーで打つ時のステープルの打ち出し方向やら電動サンダの掛け方とか。

さあいよいよ本体組み立て。
毎度のことながら、ほぞ穴にボンドを入れると緊張する。皆無言で組み立てに集中。筆者も実習生、作業が忙しい時は写真どころではなくなる。
組みあげた後に、効きの部分をハタガネで絞める。ほぞがきっちりとほぞ穴に入って胴付きが密着した後、ボンドが効く前に歪みがないか定盤で確認し、適宜歪みを修正し、再びハタガネで絞める。組み上げまでおよそ10分。10分の勝負だ。

皆それぞれに自分の本体組み立てに夢中になり、何とか組み上げてホッとしたところで一息。おやつの時間。
本日の佐宗おやつは、ビターチョコレートケーキ・アーモンド入り。甘さ控えめで大人のお味。アーモンドの香りが口に広がって鼻腔をくすぐる。
おやつ談義についつい夢中になって、おやつ時間が長くなってしまいました。

次回は台輪組み立てと扉の仕上げです。時間があれば引き出し製作も?

余談:過日購入した原色インテリア木材ブックと言う本に、「サクラ」の項目の文章中にダニエルの名前がありました(p73)。一流の証し?(写真5)

写真1: シャプトン ガラス砥石

写真2: 引き出し用すり桟のタッカー打ち

写真3: 本体組み立て完了
  
写真4: 本日のおやつ ビターチョコレートケーキ・アーモンド入り

写真5: インテリア木材ブック p73

『お道具拝見コーナー』その6(三枝氏投稿)
今回は 佐宗先生、正野先生 ご愛用のショックレスハンマーの紹介です。
ショックレス ウレタンハンマー (写真参照)
 型番 E-050(頭部径50φ)   須佐製作所(新潟 三条)
道具販売の新潟・平出商店からの購入とのことですが、ホームセンターでも類似の物を販売しています。大きさにも依りますが、¥4000内外でしょう。
ハンマーの頭部分が ウレタン樹脂による特殊成型で、中に鉄粉が封入してあり、振るとマラカスの様な音がします。
打撃時の衝撃と打撃音を吸収し、まさに無反動のハンマーです。 中の鉄粉がその反動を抑える役目をしているわけです。 グリップは特殊なソフトグリップで、柄はパイプ一体成型ハンドルで滑らず、安全に作業できる様に工夫されています。
打撃時に材に傷が付き難いので、当て木を使う必要がなく、且つ、打撃音も小さく廻りの迷惑にもならない、なかなかの優れ物です。
従って 椅子の足の曲線部分で、当て木が使えない場合も構わず叩ける、なかなか便利な道具です。
色々廻りを見回すと、矢張りプロは、思いも掛けない便利な道具が有るものだと感心し、大変勉強になります。    
写真の黒ハンマーは佐宗先生の愛用品、茶ハンマーは正野先生の愛用品です。 

写真6: 佐宗ハンマー

写真7: 正野ハンマー

文責・編集  堀江

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2011年11月12日の授業

2011年11月13日 | Weblog
初級は、いよいよ椅子の組み立てが完了寸前です。

組み立ての出来具合を見る生徒さん

天野講師の最終チェク


中級はミシンの練習

裁断する写真



11月19日 9期生の第1回の入学説明会があります。ぜひ参加ください。
詳しい内容はお問い合わせください。
電話045-311-4001 (10:00-17:00)年中無休。
資料のご請求もどうぞ。

【家具の学校】の内容はブログで随時ご覧いただけます。

★★★ダニエル【家具の学校】ブログ★★★
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2011年11月5日 上級特派員便り

2011年11月09日 | Weblog
上級特派員便り

2011年11月5日 @伊勢原校   曇り

今週も引き続きキャビネットの製作。
本日の作業は、地板張り、扉組立、側板、扉の目違い取り。

地板張りは、シナべニアを所定の位置に合わせてボンド貼りするだけではあるが、貼り合わせ部分に隙間ができないようにハタガネで止めたり、しっかりボンドが付くように止め釘を打ったり、接着後止め釘を抜くことを考慮して間に一枚べニア板を挟んで釘を打つとか、補強材を裏に貼ったり、それなりの細かく考慮された作業があるもの。
先日、ある機会を得て大工さんに、最近作ったスツールを見せたところ、俺たちにはこういうものは作れねーな、こんなに隙間のない加工は出来ねーよ、などと言う。職種が異なるので当然なことなのだが、家具製作のち密さを自覚した次第だ。0.1ミリも隙が開いていたら気持ちが悪い、と言うのが家具職人の気持ちだろう。家具製作を習って、上級になって、0.1ミリの隙が気持ち悪いという感覚は確かにある。しかし、その0.1ミリの隙が出来ない技量がまだまだ着いてこない。気持ちが悪いだけでも上達したってことだろうか?

先週の側板組み立てに倣って扉の組み立てを行った。
その後、先週組み立ての側板と扉の目違いを手鉋で落とす。
鉋の仕込みはすでに以前の号で載せたが、鉋刃、裏金の研ぎは当然として、鉋台の仕込みは重要。また逆目に負けない裏金調整も重要だ。
生徒たちの鉋の仕込み、鉋掛けが不十分と感じたのであろう。佐宗講師が、キャビネ製作の後、再度我々を仕込んでくれるとのことだ。ありがたいことだが、こんな調子で卒業できるのだろうか。

本日の佐宗おやつは、コーヒーゼリー。単純なようだが、適度な苦みを残した(加えた?)技量はさすが。

最後になるが、日本を代表するウインザーチェア職人の村上富朗氏が逝った。享年62歳と言う。ここに哀悼の意を表し、氏の冥福を祈る。

写真1: 地板貼り

写真2: 扉の組み立て 右にあるのはショックレスハンマー(次回の『お道具拝見コーナー』にて紹介予定)

写真3: 目地違い取りの鉋掛け
  
写真4: 本日のおやつ コーヒーゼリー

写真5: 仕掛品 こうして湿・乾による歪みから部材を守る

『お道具拝見コーナー』その5(三枝氏投稿)
今回は、某氏が時々使う「替刃鉋」について考察してみよう。
替刃鉋は最近の物を見てないので、確かな事はいえないが、基本的に鉋刃の切れ刃部分を交換出来る様にした物で、後は従来の鉋と変わらない様だ。 台の調整、裏刃の調整、刃の出し入れもほぼ従来の鉋と同じのものと、台の調整は必要だが、厚めのカミソリのような替刃と裏金が鉋身の所定位置に収まるように出来ている為、裏金の調整は不要なものがあるようだ。 詰まり、基本的には従来の様に鉋刃を研がなくて良いだけで、後は従来の鉋と同じだと思う。

従って 先ず従来の鉋が使える前提で成り立つ商品ではないかと思う。 替刃鉋は素人が簡単に使えると言うイメージが強いが、実は鉋を上手く使いこなせる人が使うものでは無いだろうか。

現状プロの家具製作者で、手押し鉋や自働鉋を使わない人はまず居ないだろう。
だから手鉋も仕上に掛けるとか、目違いを取るとかそう言う場合に使う事が多いと思う。 時間に追われて、家具の最終仕上で鉋を使いたいが、仕上鉋がどうも今一切れない。 ここでおもむろに刃を研いでいたら 今日中に仕上がらない。 さりとてこのまま無理に使えば製品に重大なダメージを与えるかも知れない。 第一仕事の流れが滞り、やる気もそがれる。

だからプロなら、段取りを考えて、控えの仕上鉋を用意しているだろう。それを使えば済む話だ。 だが仕上鉋を複数持ち、調整して常に備える事は案外大変な時間と労力が掛かる。 使う樹種が違えば、それに合わせて仕上鉋を用意する必要も有ろう。 
 
そう考えて来ると替刃鉋を、使い刃を交換して最終仕上削りを行うのは、案外合理的とも考えられる。 鉋は材を平滑に削る手道具で その目的ならサンダーで仕上げる方法も有る。 家具は塗装の食い付きを良くする為、塗装前にサンダーを掛けるから、艶が出るような鉋掛けは必要無いと言うのは、言い過ぎだろうか。 

替刃鉋は、本来プロが生産効率を上げる道具として使う物では無いかと思う。では、替刃鉋はその目的に適う物だろうか。 或いは、言い方を替えるなら、家具製作を習う者が使う物だろうか。 残念ながら私の経験不足で結論は出ていない。(逃げてる) 
特に、家具製作を習う者が使う物かと言う件については、いずれ別途論じて見たい。
とまあ此処までが私の考察で、異論反論の有る所だろうし、認識の誤りも有るかも知れない。 その点をご理解頂き、関係者のご意見が頂けると有り難い。
要は、用途に応じて使うなら替刃鉋は便利な道具だと言えまいか。
   
写真は 某氏の替刃鉋である。 この鉋の場合、裏刃は固定で調整出来ない構造だ。 裏刃の調整が出来るタイプも有るようだ。 少し使わせてもらったが、思った以上に切れて 驚いた事を附記しておこう。

写真6: 替刃鉋 萬太郎

写真7: 替刃鉋の鉋身、替刃、裏金

文責・編集  堀江

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職人技術を習得。 【家具の修理】もできるようになる!? ダニエル【家具の学校】

2011年11月07日 | Weblog
横浜元町に本店を構える洋家具メーカー【ダニエル】では、150年の伝統と技術を正統に受け継ぐ職人集団が先生となって、家具作り、モノづくりの精神を多くの方に触れていただこうと【家具の学校】を開設している。

元々は、家具修理の【家具の病院】の付属機関。家具修理の技術を身につけて良い家具を永く使う精神と、その技術を多くの人に提供することで、循環型社会を目指しています。

今日ご紹介するのは、【家具の病院】の初級コースと中級コース。


まずは初級コース。
今回から最終課題の【椅子造り】に入りました。
木部が加工されたパーツをキチンと組み立てをしていく作業です。



今年の初級は女性が8名。男性が8名と、主婦の方も多く参加されています。

こちらは中級。


スツールの組み立てた後に、座面に張る布地を縫製しています。ミシンに初めて立ち向かう方もちらほら。
でもご安心ください。
ダニエルの職人集団が先生となって親切・丁寧に作業の方法や工程を説明してくれます。

今週の11月19日(土)には第9期の来期生むけ、【家具の学校】説明会を開校。
詳しい内容はお問い合わせください。
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資料のご請求もどうぞ。

【家具の学校】の内容はブログで随時ご覧いただけます。

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