◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

3月21日(木)

2013-03-21 08:04:15 | Weblog
●小口泰與
ぜんまいや越後の瀬音聴くばかり★★★
旅も良し陋居もよしや春の宵★★★
山風のげに吹かぬなり君子蘭★★★

●迫田和代
天からのしだれ桜と古寺と★★★
大きな木囀り軽く春の声★★★
車椅子春日まっすぐ心まで★★★

●河野啓一
初桜近きや丘はうすあかね★★★★
あわあわと膨らみ初めて桜美林★★★
転勤の挨拶聞けば四月かな★★★

●桑本栄太郎
囀りの高き梢や空青し★★★★
青空の中に、鳥が囀る梢がそびえている。俗世を抜け出た爽やかで快い風景だ。(高橋正子)

春塵の果てに決まりしコンクラーベ★★★
うす闇の家路に赤き月おぼろ★★★

●黒谷光子
打ち寄せる春の汀の波真白★★★
芽柳の枝垂れて湖の面を撫でる★★★
木の芽道抜けて広がる湖真青★★★★
木々の芽吹きが両側から迫る道を抜けると、視界が開け、真っ青に広がる湖に出た。 木の芽道と、湖の広さが対比され、どちらもの良さが強調されて、早春の息吹を感じる。(高橋正子)

●上島祥子
日の丸を飾る家有り春分の日★★★
こでまりの花房全て咲きそろう★★★
春禽の雨に輝く翼かな★★★

●小西 宏
風に触れ空に紅差す花蕾★★★
風凪いで三分咲きなる花見茣蓙★★★
共に生う葉の清清し山桜★★★★

●高橋秀之
寒戻る夜明け間近の街路灯★★★
春暁に歩く人影犬を連れ★★★
涙目の女性の瞳は花粉症★★★
コメント (2)
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